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■情報誌のバイリンガル・ライティング
カタログのライティングと共通している部分もありますが、商品購入の際の目安として参照するという意味合いが強いカタログに対して、より「読み物」としての質が問われるのが情報を伝えるための制作物です。言い換えれば、カタログを最初から最後まですべて読む人はほとんどおりませんし、逆に、そこまでの期待をすべき性格のものではありません。カタログを検討材料として商品を購入してもらえば、それで用は済むわけです。
ところが、会社案内や事業紹介パンフレット、技術や取り組みなどを紹介する広報誌や社内報などの情報誌は、じっくりと読んで欲しい内容の編集物です。最初から最後までもらさず読んで欲しいと期待するのは無理かもしれませんが、せめて、読む人にとって興味のある記事やコーナーだけでも読んで欲しい、できれば、読む人になにかプラスになる情報を提供したり、なんらかの感銘を与えたいといった期待が発信側にもあります。カタログであれば、読み手のほうにも、商品を購入する必要性がありますので、積極的に参照しようという意図が働きます。しかし、世の中には情報があふれています。明確な目的もないのにわざわざ読んでもらうには、それなりの「読んで面白い、読みやすい」といった仕掛けが大事です。そして、読み物としていかに面白さを表現するかという点も、日本語、英語とそれぞれの言語で発想し、展開していくことが必要になってきます。
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