スペイン語文法ノート 英語なら be 動詞だけですむのに、なんと二種類もあるのがスペイン語の状態を表す動詞。わかったつもりでも、いざ文章を作るとなると悩むのが ser と estar の違いです。ここでは、その使い分けについてまとめてみました。




ser と estar の使い分け


Última actualización: 16 de abril 2016


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用法比較表

まず、ser は性質的なものや変化しない状態を表す場合に使われ、estar は一時的な状態や変化を表すといった大まかな用法の違いがあります。以下、いくつかの例を挙げながら、両者の違いをまとめてみたいと思います。

ser estar
本質・性質・品質などを表す

El hielo es frío.
氷とは冷たいものであるという本質を表す。

Es malo.
彼は(性質が、生まれつき)悪い人間だ。

Es guapa.
彼女は(生まれつき)美人だ。

Estos zapatos son buenos.
この靴は良いものだ。→品質などが優れている。

La sopa es rica.
そのスープはおいしいスープだ。→スープとしておいしいものだという品質・特徴などを言う。

そのときの一時的な様子を表す

El café está frío.
コーヒーは(前は熱かったかもしれないが、今は)冷えている。

Está malo.
彼は(今は)悪い。→病気である。

Está guapa.
彼女は(今日は)美しい。

Estos zapatos están todavía buenos.
この靴はまだ大丈夫だ。→まだ良い状態で使える。

La sopa está rica.
スープはおいしい。→品質・本質的なものではなく、「おいしく感じる」といった状態のみを問題にする。

すぐに変化しない状態を表す形容詞とともに、一定期間持続する状態を表す

Somos jóvenes.
我々は若い。→「若さ」は今日明日に変化するものではない。

Era pobre.
(そのとき)彼は貧しかった。→「貧しい」という状態も即時変化するものではない

すぐに変化する状態を表す形容詞とともに、一定期間以上、持続する状態を表す

Esta ventana siempre está cerrada.
この窓はいつも閉まっている。→「閉まっている」という形容詞は即時に変化する状態を表しており、そういった状態が一時的ではなく、恒久的に続く場合。

Está muerto, pero está vivo en corazón.
彼は死んだが、私の心のなかに生きている。→いったん変化するとその状態が永久的に続く。

その状態がいつもの状態である場合

Juan es muy delgado.
ホアンはすごくやせた人です。→「痩せ型体質」のようにその状態が恒常的である場合。

La leche es a dos pesos el litro.
ミルクは1リットル2ペソです。→だいたい物価はこのくらいという通常の状態を表す。

いつもの状態が変化した場合

Juan está muy delgado.
ホアンはすごくやせている。→もともと太っていた(あるいはそれほど痩せた人ではない)のに、変化して痩せているという状態を表す。

La leche está a tres pesos el litro.
ミルクは1リットル3ペソになっている。→物価が上がるなど、これまでの状態が変化した場合。

主観・先入観が介入しない状態を表す

¡Qué limpia es la playa!
海岸はきれいですね。→「予想に反して」とか「意外にも」といった先入観が入らない

¿Es cierto que está muerto?
彼が死んだというのは確かなのか?→客観的な事実としてどうかということを問題にしている。

主観・先入観が介入する状態を表す

¡Qué limpia está la playa!
海岸はきれいじゃないですか。→「思ったよりも」「意外と」といった先入観が入る

¿Estás cierto que está muerto?
彼が死んだというのは確かだろうな?→相手に対して確信を持って言えるのかを問題にしている。

身分的・地位的な視点を強調する場合

¿Somos casados.
単に結婚しているというのではなく、「夫婦」という恒常的な状態を強調する。

身分的・地位的な視点よりも今の状態を表現するのみ

¿Estamos casados.
単に(独身ではなく)結婚している、あるいは、「今は」結婚しているといった、その状態を意識している。

対象となるものの属性・特徴を強調する場合

La película es doblada.
映画は吹き替え版だ。→特徴として「吹き替え版」であるということを問題にする。

対象となるものの状態を表現するのみ

La película está doblada.
映画は吹き替えしている。→「吹き替えられている」という状態のみに意識がある。

規則・習慣・予定などによる状態を表す

La comida es aquí.
食事はここです。→食事の場所など、決まっていること、習慣・予定などを表す。

規則・習慣・予定に関係なく、そのときの状態を表現

La comida está aquí.
食事はここにあります。→食事がここに存在しているという状態を表す。





以上のような例を見てみると、ser は「動きが少なく変化が少ない」ということと、「性質・本質」といったものの様子の深いところまで入り込むという意識が働きますが、estar のほうは「その場限り」で「表面的」、主観なども入り「不安定さ」を含むといったざっくり感覚的な捉え方ができると思います。図解してみると以下のようになります。


また、同じ形容詞でも、ser と estar のどちらを使うかによって、その意味合いが異なってくる場合があります。それについては、ser と estar 意味対比表をご覧ください。