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2007年6月30日(土)
  今年の正月に磯デビューを果たした職場のF課長とMッチャンを「今釣れてるから、半年振りにいかが?」と誘ってみた。2人ともウズウズしていたようで2つ返事でOK。半夜で釣行を予定した。直前に仕事が入ったF課長がキャンセル。Mッチャンと2人で梶賀出撃となった。当日6時に「今から出ます」とMッチャンから電話が入り、20分後に到着。荷物を積み替えてGO。道中、今日の釣果予想や期待、釣談義で盛り上がる。帰りもこの調子が維持できていれば良いけど・・・。モリモトで餌を仕入れて、梶賀に到着したのは11時半。急いで仕度をして船に飛び乗る。

  O氏・M君・S夫妻の顔が見える。半夜の客は10人ほどか。船長に「磯釣り2回目やし、最後に降ろして」と告げると「判った」との返事。まずは沖磯に向かう。“ソコブ”周りの磯に順次降ろしていき、“カナトコ”に降ろしたところで「空いてるけど。行くか?」と先週良い思いをした“カナトコの奥”に船首を向けかけたが。ゴロタの上に浅いので、ビギナーには釣りにくかろうと思い、手を横に振る。船は “カガリ”に向かった。Kファミリーがすでに乗っていて、朝から底物を狙っているようだ。底物師一人を降ろし、次にS夫妻を“カガリの西”に。“ナカドマル”で声が掛かった。M君に手伝ってもらい無事上礁。Mッチャン達の初釣行もここだった。

  ウキや棚をアドバイスしながらのんびり竿を伸ばす。Mッチャンは、竿1.5号糸は3号通しの仕掛けで、船着の“カガリ”向かいに釣り座をとった。船着は撒餌が効くとすぐに“アカジャコ”などの餌盗りが集まり賑やかになってしまう。「また“赤いやつ”ですわ」とボヤキが入る。“ドンビ”向かいに竿を出してみたり、沖に投げてみたりと工夫しているようだがそう簡単に本命はヒットしない。

  筆者は竿2号に4号通しの仕掛けで、“マルイシ”向かいに釣り座をとった。ここも餌盗りが多くすぐに付け餌を盗られる。それでも、打ち返していると10cmほどの“コッパグレ”が掛かり、直後に25cmがきた。「25(cm)きたで」と大声でMッチャンに知らせる。15cmほどの“コッパ”が掛かったところで、Mッチャンが横に移動してきた。2人並んで竿を出す。「棚2尋で磯際を流してみて」とアドバイス。数投後、横目で見ているとMッチャンのウキが沈んでいった。「アタリちゃうん」と思ったが中々合わせない。教えようと思ったときにやっと合わせを入れた。竿が曲がり「き、来た!」とMッチャン。左右に走るのを必死でこらえている。締め込みの合間にリールを巻き、徐々に浮かせて来たのは“グレ”。30cmはオーバーしている。最後に手前に突っ込んだのを耐えたところでタモ網を出し掬ってあげる。「ヤッター!“初グレ”ですわ。嬉しー」と感激の様子。「30cmチョイやね。おめでとう」と写真を撮ってあげた。その後、F課長から携帯に電話が入り「釣りましたわ」と報告したそうな。

  このままボウズだと師匠の面目丸つぶれということで少し焦ってきた。“ドンビ”向かいをMッチャンに譲り、“カガリ”向かいの船着に移動。相変わらず餌盗りが多いところにシズを段打ちして馴染みを早くしてみる。すると、スウッとウキが沈み合わせを入れると本命らしき引き。「頼む!“グレ”であってくれ」との祈りが通じたか本命登場。タモに収まったのは、一回り大きい35cm。ホッと一息。「釣れたでー」とMッチャンに声をかけた。その後は2人とも餌盗りに太刀打ちできず撤収時刻を迎えた。 帰りの船中、S夫妻のダンナが「2人で4回バラシてしもたワ」とのこと。“カガリの西”は餌盗りも少なかったそうな。数十メートルしか離れてないのにこの差は何?この日は沖磯は低調で“グレ”は40cm止まりだった。一人気を吐いていたのはTチャンで“グレ”仕掛けで45cmの“イシダイ”を上げていた。

    「“初グレ”釣れたわ」と船長に告げると「良かったな」とハラワタを出してくれた。“釣った”グレ“は2匹ともMッチャンがお持ち帰り。帰りの車でも何やかや話が弾み、ごきげんのMッチャンなのでした。

2007年6月23日(土)
  梅雨時は週の初めから土曜日の天気予報が気に掛かる。木曜日まで「曇り時々雨」となっていたのが金曜日の夕方に確認すると、「曇り」に変わっていた。ともあれ誠丸に予約電話。「明日、半夜で」と告げると「はいよ」と予約OK。いつもの通り早寝して、翌朝6時に出発。途中モリモトで予約の餌を受け取り10時半に梶賀に到着。Kブラザース&フレンドの車の後ろに駐車し挨拶を交わす。N師匠の顔も見える。仕度をして待っていると、見回りから船長が戻ってきたので事務所で談笑。

  正午に出船。沖磯に向かう。K-Bros.ご一行が“ダンゾ”に降り、“ソコブ”の表にN師匠が降りた。一人残ったところで「何処行く?」と船長。以前から気になっていた「“カナトコの奥”はどうやろ」と聞くと「あそこ浅いからな〜。これから下げやしどうやろ。・・・行ってみるか」ということで“カナトコの奥”に上礁。「右側奥の壁際と正面の(根との間の)水道がポイントや」と言い残して船は去って行った。初めての磯ということで一通り様子を見て回る。なるほど浅い。ゴロタ場で、雰囲気は“ドンビの奥”に似ている。「これは根ズレでバレるな」と太仕掛けを用意する。竿2号・道糸、ハリス4号に3BのウキにBのシズを2段打ちした。奥の壁際から探る。撒餌をパラパラ入れ、壁際からウキが離れないようにキープする。撒餌を入れる度、海面に赤い点々が増えてくる。「アイヤー。“アカジャコ”やん」久しぶりに海面に群れる“ネンブツダイ(アカジャコ)”を見た。仕掛けを入れるとしばらくしてウキがユルユルしもり、“アカジャコ”が掛かってくる。たまに、“ベラ”“コッパグレ”が喰ってくるので、棚まで付餌は持っている様子。しばらく粘ってみたが、サイズアップしないので2時頃、釣り座を正面の水道に移動。

  ここは撒餌が入っていないので“アカジャコ”の姿は見えない。パラパラッと撒餌を入れ、仕掛けを降ろす。馴染んだところでウキが潜っていった。「アタリ?」と合わせるとゴゴンと乗ってきた。大型魚の手応え。幸いにも、魚は前後のシモリに向かわず水道を右に向かって潜っていく。糸を出さずに耐えていると今度は左にターン。「そこは、あかん」と正面のシモリに向かうのを強引に竿を立てて応戦。「根に擦れませんように」と祈る思いで締め込みに耐え徐々に浮かす。苦闘の末(メチャメチャ楽しい)浮いてきたのは良型の“グレ”。タモ入れはすんなり決まった。タモ枠より少し大きい。メジャーで測ってみると49cm。50cmには届かなかったのが悔しいが、顔はニヤニヤ締りがなくなっている。ついでにタモ枠を測ってみると外径で47cmあることが判明。タモ枠=45cmと思い込んでいたので、いつも少し小さく見積もっていたようだ。

  その後は“アカジャコ”の猛攻に手を焼きながらも必死の抵抗。撒餌を足元に撒き、アッチコッチに仕掛けを入れていると、船着の角で久々にヒット。喰ってきたのは残念ながら30cmの“サンノジ”。夕マズメの一発狙いで、しばらく休めていた右奥の釣り座に戻った。“アカジャコ”“ベラ”は相変わらずでここでもアッチコッチ釣法を試みる。ハエ根向こうの溝に仕掛けを入れたとき、ウキがジワット沈んだ「また、“アカジャコ”?」と合わせるとググンと乗ってきた。溝の幅は2mほど先ずは手前に突っ込んできた。竿を突き出して耐える。ところが、2回耐えたところで急に沖に向かって潜りだし、あわてて竿を立てたが完全に主導権を握られた。ゴロタに突っ込まれTHE END。ハリスが真ん中で切れていた。久々の大バラシ。その後はアタリ無く終了。

  帰りの船に乗り込むとK−Brosの弟氏の「どうでした」との問いに「1枚出たワ」と答える「そっちは?」と問い返すと兄貴と連れを指差し「あの2人。爆釣でしたわ」とのこと。N師匠は「“サンコウ”ばっかりや」とぼやきモード。港に戻って船長に「1発きたで」と魚を見せる。体長をものさしで測りながら「ええのん釣ってるやん。どこできた?」「水道できたわ」「49cmやな。おい写真や」と奥さんに写真撮影を指示。ギャフを片手にカメラに収まった。

2007年6月16日(土)
  15日の金曜日、得意先が勤怠調整のため休み。システムが停まってしまい、出勤してもすることが無いので有休を取った。久しぶりに平日釣行に期待は高まる。前日はウネリが高く出船を見合わせているところが多い。とりあえず、ご機嫌伺いの電話を入れる。「明日、まだウネリ高いんやろか?」と聞くと「止めといたほうがええ。あさってにしたら」と船長。結局、平日釣行の野望は潰え、いつものサタデーアングラーに逆戻り。翌日電話を入れると「うん。ええよ」ということで、半夜釣りで予約完了。車に荷物を積み込み、早めに就寝。5時に起きだし、シャワーを浴びて目を覚ます。朝食をしっかり食べて6時過ぎに出発。11時過ぎに梶賀に着いた。

  気象庁は入梅宣言を出したが、雨雲は無くピーカンで暑くなりそう。船に乗り込んだ半夜の客は2人と何故か少ない。まずは、沖磯を目指す。波は穏やかで“カガリ”でも波柱は立っていない。“ダンゾ”で1人を降ろし、「どうする?」と船長。「“カガリ”空いててもったいないし行くわ」ということでUターン。“寒グレ”のシーズンにはなかなか上がれない“カガリ”を独り占め。いつもの“ワレ”のポイントに釣り座をとった。大型に備えて竿2号、道糸・ハリス4号をセットする。パラパラと撒餌を入れ磯際に第1投。餌盗りに刺餌を盗られる。撒餌を入れる毎に餌盗り軍団は増え、次第に浮いて姿を現す。今日は茶色系主体で“カワハギ”“ハコフグ”が確認できる。その下には“キタマクラ”もちらほら。撒餌を手前に入れ、少し遠投をすると、やっとこさ“コッパグレ”が顔を見せてくれた。チョイ投げでアッチコッチを探っていると“コッパ”に混じって35cmが喰ってきた。ハリス4号に物を言わせて引っこ抜く。ボーズが無くなってホッと一息。しかしその後は餌盗りの猛攻。合間に“コッパ”サイズが喰ってくるというパターンに逆戻り。1人なので釣り座の移動も自由自在。船着も試したが、餌盗り天国(地獄?)は変わらない。

  3時過ぎ、遠投し沖を流していたウキが沈み、竿先が引っ張り込まれた。「来た!」と道糸を出さずにやりとり。かなりの大型魚で竿は満月。竿をたたかないので期待が膨らむ。締め込みをいなして、白い泡の合間に見えてきたのは「茶色の・・・?茶色!」“サンノジ”(45cm)やん。竿をたたかないのでてっきり“グレ”だと思ってたのに。“サンチャン”は“サンチャン”らしくしてもらわないと困りまんな。

  その後、また餌盗りタイムとなってしまった。潮も満ちてきたので裏のワンドでズボ釣りを試してみる。3.3mの短竿に3号ハリス・鈎上20cmに中通し錘1.5号をつけてほうり込む。数投目でココンとアタリ。合わせるとさほど大きくは無いがグングンという引き。姿を見せたのは“メイチダイ”30cm。「やったー!“メイチ”(外道大図鑑“メイチダイ”参照)や」と一人磯で小躍り。「続いてくれ」と念じながら打ち返すが、そうはうまくいかない。そのうち、何かがガツンと喰ってきた。手前に向かって強烈に突っ込む。何もできないままラインブレイク。こうなると止めるに止められず、結局ズボ釣りを続けて撤収時刻を迎えた。

  この日は、沖磯ではポツポツ40cmオーバーが上がっていた。筆者は“メイチダイ”が釣れて、大満足。塩焼きと潮汁にしてその美味さを堪能した。

2007年6月9日(土)
  今週末は荒れ模様との天気予報。土曜日も午後からはズーッと雨とのこと。「カンカン照りで暑いよりも良いさ」と予約電話を誠丸に入れる。翌朝起きてみると晴れている。「これで紀東は雨が降ってるの?」という天気。6時過ぎに出発。大台ケ原付近で雨がパラパラしだしたが、五郷町のコンビニについた頃には雨は上がって晴れていた。コンビニでKブラザース&フレンズと遭遇。目で挨拶を交わし車に乗り込む。次はモリモトで餌を仕入れる。「晴れてきたな。朝早くは土砂降りで雷すごかったのに」と森本氏。梶賀到着は、11時。駐車場にまだ余裕があるのは、雨の予報のせいで敬遠した人が多いからだろう。事務所で奥さんと話すと「朝は雷が凄かったんよ」とのこと。Kブラザースに「まだ降るやろか?」と意見を求めると「さー?とりあえず、カッパのズボンだけ穿いときますわ」と兄貴。「ほなそうしよ」と真似して短パンの上にカッパのズボンを穿いた。船に乗り込み、出船までの間、「これからまだ降るやろか?」と船長に問うと「降るやろねー。もう一雨はくるよ」とのこと。

  8人ほどの客を乗せて出船。船は沖磯を目指す。途中“カガリ”や“オベラ”の様子を観ると、雨の予報で客が少ないせいか、がら空き。沖磯に着いて一通り渡し終え「何処行く?」と船長。港方向を指差し「中の磯に行きたい」意思を示す。船はターンして、“カガリ”を目指す。“カガリ”沖でスピードを緩め何処にするか相談。「ここんとこ“ナカドマル”に“尾長”が回ってて、4号(ハリス)ブチブチ切られてるけど。行くか?」「ほな、そうしよ」ということで“ナカドマル”に上礁。

  船着に釣り座をとり、竿をセット。船長の忠告に従い竿2号、道糸・ハリスは4号とした。撒餌をすると餌盗りが集まってきた。“カワハギ”“ハコフグ”が確認できる。恐らくその下には“キタマクラ”もワンサカいることだろう。撒餌と仕掛けを分離して攻めるが、付け餌が持たない。かなりの広範囲を餌盗りがカバーしている。ウキがスウッと沈み合わせをくれると、ヒラヒラしながら“カワハギ”が上がってきた。これはリリース。近場を諦め遠投してみることにした。幸い風は後ろから吹いており、ヒョイと投げると対岸の“カガリ”近くまで飛ぶ。仕掛けがなじむとスウッとウキが入った。合わせを入れると左右に走り回る。「青物やな」とかなり手荒にやりとり。中型の“マアジ”が姿を見せたところで、「こら旨そう」と慎重になり、タモで掬う。35cmほど。当然キープ。「群れてれば」と遠投を繰り返すが、その後アタリ無し。雨がポツポツ降り出し、急いでカッパの上を着込む。1時間ほど降り続いたが、西の空が明るくなりだし、やがて上がってしまった。

  2時半頃には、潮が全く動かなくなり海面もベタベタの凪。“丸石”向かいを試してみようと、移動。ワンドの中は、相変わらず“アカジャコ”が居ついているようで×。一段低い先端に下りて、“ドンビ”向かいに竿を出す。ここは、左に根があり間を抜けてくる波でサラシが出ている。サラシに撒餌を入れ、サラシの切れ目に仕掛けを投入。ウキが右へ流されていく途中でスルッ沈んだ。片手であしらっていると、時折鋭い突込みをみせて楽しませてくれたのは、本日の初“グレ”25cm。小さいながらも本命が釣れ、気合が入る。続けて30cmほどの“イスズミ”同サイズの“サンノジ”が喰ってきてと、楽しくなってきた。3時を回って、同じところを流しているとフィッとウキが見えなくなった。思わず合わせるとゴツという大型の手応え。左の根から引き剥がすように右へ誘導。案外素直に寄ってきた。浮かせにかかると重量感があり、なかなか浮いてこない。ジワリジワリと浮かせて、やっとシルエットが見えてきた「デカッ!」思わず呟く。頭を持ち上げ空気を吸わせる。十分弱らせてからタモ入れしてGETT!タモ枠より少し大きく、45・6cmか?バッカンに水を張りエアーポンプを取り付け入っていただく。これで今日は十分満足ではあるが、まだまだ時間はタップリ残っている。同じポイントを攻め続ける。“イスズミ”の30cmがウキを引ったくり、“コッパグレ”が遊んでくれたが、そのうち喰いが止まった。

  “カガリ”向かいに戻り様子を伺ってみたが、相変わらず“餌盗り天国”の上に潮動かずでどうにもならない。“ドンビ”向かいに戻ってもう一発を狙う。5時を回って、また“イスズミ”が掛かってきた。こいつは暴れまわってウンチを撒き散らし往生させてくれる。しばらくしてまたアタリ。「また、“イスズミ”?」とぞんざいにやり取りしていたが、浮いてきたのは、本命。32・3cm。今日は太っ腹でリリース。撤収時刻の6時半まで粘ったが、その後はノーバイト。撤収準備を終えバッカンを覗くとエアーポンプの電池が切れていて、“グレ”が腹を見せて浮いていた。氷の入ったクールバッカンに移す。

  引き上げ船が来て、乗り込むと「どうでした?」と弟氏「1枚きたワ」と言うと「今日は沖磯の日でしたわ」と鼻息が荒い。港に戻って釣果を見るとKブラザースは大漁旗。47cmを頭に“グレ”数枚・65cmの“コロダイ”に“メイチダイ”2枚のオマケ付。上機嫌でカメラに収まっていた。順番が回ってきて魚を流しにあける。「これ50(cm)あるんちゃうか」と船長が慎重に採寸してくれる。「1cm足らん。氷でシメんかったら50あったで」とのこと。そんなに大きいとは思ってなかったので半信半疑(自宅で測り直したが、確かに49cmあった)ながらも、気分良く写真撮影。「良かったな」の船長の声に「おおきに。ほなまた」と梶賀を後にした。

2007年6月2日(土)
  6月に入り、“梅雨グレ”本番間近。このところ、土日にはどこかで50cmオーバーが上がっているという梶賀の釣況。冬季が今一だった今年は“大グレ”ラッシュに期待が掛かる。

  今週も期待を込めて、誠丸に予約電話。「わかった。けど九州の低気圧が気になるし、カッパ持ってきて」とのこと。天気予報では降水確率は0%なんだけど。ま、レインウエアは常備しているので問題は無い。朝5時半起きで、6時過ぎに出発。R169の大台ケ原を過ぎた辺りで、O氏の車に遭遇。五郷町のコンビニで道を逸れるまですぐ後ろを走行。コンビニで食料と飲み物を仕入れ、モリモトで餌を仕入れ、必要な資材を全てそろえて梶賀に向かう。 11時前に梶賀着。S夫妻の車の後ろに駐車。着替えて事務所周りを見渡すがS夫妻の姿は見えない。どうも朝釣りのようだ。O氏は当然先着していて「後ろ走ってましたよね」「うん」から会話が始まる。Kファミリーの姿も見える。今週も上物の装備。底物はまだ早いようだ。

  7人ほどの客を乗せて出港。一路沖磯を目指す。この日は、通し釣り(朝から半夜まで)が多いということで、各磯には先客が上がっている。“ソコブの船着”にS夫妻の姿も見える。“ソコブ”のワンド奥のテラスに1人降ろしたところで、S夫妻のダンナが手を広げて大型GETのサイン。おりよく「行くか?」と船長から声がかかり、上礁。「朝方、大きいの釣れたよ」とクーラーボックスをあけて見せてくれた。40cmオーバーの“グレ”が3匹、氷水に浮かんでいる。「ええ釣りしてますやん」というと「“イサキ”も2枚おるよ。今は、ちょっとアタリが無くなったけど」とのこと。ゆっくり竿をセットし邪魔にならないよう横から竿を出そうとしていると、奥さんが「もう止めよう」と釣り座を譲ってくれた。ありがたく入らせてもらい釣り始める。1時を過ぎ、お迎え船でS夫妻は帰っていった。前後左右浅棚・深棚いろいろ探ってみるがアタリが無い。3時前に仕掛けをゼロスルスルに変更。潮目をゆっくり落として探ってみる。数投目、竿先を押さえるような感触。「何?」と聞き合わせをいれるが根掛ったように動かない。グイッと煽るとグングンと泳ぎだした。「魚や!」と戦闘モード。重量感は有るが強い引きではない。「“チヌ”?まさかネ」とやり取りの末浮いてきたのは良型の“グレ”。軽く40cmはオーバーしている。浮いてから多少の抵抗はあったが、タモにもすんなり治まった。記念撮影のために横たえると丁度タモ枠と同サイズ。45cm。口太の割にはスマートな“グレ”だった。

  しかし、その後が続かない。たまにココンと当るのは“アカジャコ”。海面までは浮いてこないで、かなり深場で喰ってくる。頭上から「どうですか?」と声がしたので振返ると崖の上からTチャンが覗き込んでいる。「一応45(cm)くらいの1枚きたで。そっちは?」と聞くと「朝、1枚きただけですわ」といって戻っていった。奥のワンドをズボ釣りで探ってみたが魚は入っていないようでアタリ無し。今度はこちらから表に出向きTチャンのご機嫌伺い。「どないでっか」と問うと「ここはアカンけど、“フナカクシ”でO氏が大バラシしてたわ」とのこと。再び船着に戻ってスルスルで打ち返していると、5時を回ったところで竿先にアタリ。ゴンゴンと引くが“グレ”の引きではない。すんなり浮いてきたのは“イサキ”35cm。しばらくして同じようなアタリで同サイズを追加。その後アタリは、ぱったり止まり撤収時刻となった。 迎えの船に乗り、“フナカクシ”のO氏が乗船してきたところで「何やら、大バラシしてはったそうで」と聞くと「止まらんかった。“イシダイ”だと思う」とのこと。“カガリ”で乗り込んできたKファミリーは「あかんわ。“サンコウ”しか釣れん」とのことだった。この日は、朝方に喰いがたったようだ。ともあれ、2週連続40オーバーで満足満足。

2007年5月26日(土)
  今週も週末は荒れ模様。ネットで調べると、前日はかなりの渡船屋さんが休んでいたようだ。天気は回復に向かっているようなので船は出るようだ。前日、誠丸に半夜で予約を入れると、あっさり「ええよ」との回答。11時に寝て、5時起床。シャワーを浴びて、朝食もしっかり摂った。6時過ぎに出発。途中、モリモトで予約しておいた餌を受け取る。時間に余裕があったので、新鹿を抜けて海岸線をドライブ。湾内にも結構ウネリが入っている。11時前に梶賀着。海を眺めながらコンビニ弁当で腹拵え。仕度をして事務所へ。Kブラザース弟氏が奥さんと健康談義中。兄貴は、外で出撃準備。そこへ船長登場。今度は釣談義に花が咲く。氷を冷凍庫から取りだし「氷もらうよ」と声をかけてクールバッカンに放り込み、港に降りた。船の前で高笑いしているのはMっさん。相変わらず元気な人である。乗船して出港時間を待つ間「何処行く?」と船長。「“オベラ”まわりは?」と聞くと「風、真正面やしあかん」とのこと「んじゃ、おまかせ」ということで出港。

  船は沖磯を目指す。途中“オベラ”沖でウネリと風が強くなり、船首が切った飛沫を風が横から引っ手繰る。いつもは、船首付近に乗っていると飛沫を被らないが、今日は一波毎に被る量が多くなる。「Mっさんが来るといつも荒れるの〜」と船長はご機嫌、みんなはビショビショ。“大黒”を回るとウネリが少しましになった。全員「ホッ」っとした顔で沖磯を見回す。“ソコブ”には通しの客が乗っているが、先端は波が洗っているので、奥の船着で竿を出している。“ダンゾの島”にKブラザースを降ろし、船は波柱ザッパンザッパンの“船カクシ”へ。ここで「用意して」と声がかかり、比較的穏やかな“船カクシ”の奥に上礁。「正面から左をやって」と言い残して船は去っていった。初めて乗った磯なので、先ずは観察。船長ご指定の左側には、ハエ根が扇状に張り出し、サラシも大きく釣りにくそう。右側はハエ根もほとんど無く深く落ち込み、サラシも無い。竿2号。道糸・ハリスとも3号をセットし、2尋の棚から探り始める。左側を重点的に探るが餌を盗られない。右も盗られない。棚を深くし、ウキ気味の仕掛けにジンタンシズを追加するなどしたが、ウキに反応は無し。1時間ほど、なんやかんややってみて成果が無いので、仕掛けを変更。00の大きなウキに替え、ウキ止め無しのスルスルとしチモトにジンタン8号をという軽い仕掛けを遠投してみた。左のサラシの沖に仕掛けを入れ流していく。数投したところでジワッとウキを押さえるようなアタリ。「入れ!」と念じているとユラユラ沈みだしたので合わせた。キュンキュンと小気味良い引きで上がってきたのは31cmの“グレちゃん”。5週間ぶりのボウズ脱出である。「パターンは読めた」と一人ごちて、打ち返すが後が続かない。どこが読めとんねん。

  アッと言う間に4時を回り、終盤戦。この頃になると、ウネリも次第に治まり、左側のサラシも緩み、釣りやすくなってきた。アタリは相変わらず無い。ふと、最近良く観る“釣ビジョン”の番組を思い浮かべた。ある名人は「ここの“グレ”は、ハリスを見切っとる」とハリスを細くして釣果を挙げ、またある名人は「捕ってなんぼやけど、掛けんと捕れん!」とおっしゃる。しばし迷ったがハリスを落とす決断を下した。2.5号に落とし鈎も小さくし、仕掛けを投入。残り1時間となったところでウキがゆっくり沈んだ。合わせたが空振り。ボイルオキアミの頭だけを盗られていた。時合かと集注する。また、ウキが少し沈む。「入れ」と唱えるとユルユル沈んでいく。クンと軽く合わせると乗ったようだが重さを感じない。リールも楽に巻け“アカジャコ”か何かが掛かった感じ。ところが、正面まで寄せたところで猛然と潜りだした。「何だ?」とバトル開始。浮かせてみれば、量型の“グレ”。波のせいでちょっと手間取ったがタモに収めた。40cmほどか。この“グレちゃん”どうもこちらの方めがけて突っ込んできたらしい。クールバッカンに入っていただく。10分後、再びウキが沈んだ。今度はグーンと乗ってきた。左のハエ根から離すよう強引に引っ張るが、かなりの力で抵抗され、後少しでハエ根が切れるところで突っ込まれラインブレイク。「ああ、やってもうた」。その後、アタリ無しで本日終了。

  事務所に戻って魚をさばいてもらう。「オッ、そこそこのん釣ってるやん。」と船長。計測すると42cmだった。「1発バラシたワ」と告げると「ハリスは?」「2.5に落とした」。でここからお説教タイム。「半夜はいつ大型がくるかわからん・・・中略・・・ハリス落としたから喰うんやない。時合いで喰うんや!」と一くさり。「はいはい。そやね。・・・ほんじゃまた」ということで梶賀を後にした。

  それでは、誠丸ご利用の読者諸兄、あの名言をもう一度…
「ハリス落としたから喰うんやない。時合いで喰うんや!」       by船長。

2007年5月19日(土)
  今週はずっと海は荒れ模様。“グレ”の活性は高いようだが、渡船区によっては全く船が出せていないところもある。それでも土曜日には幾分波も治まるという予報だったので、誠丸に電話を入れた。「明日、半夜(釣)行きたいんやけど」に「あい、判った」と船長。車に道具を積み込んで、早めに就寝。翌朝、5時に起きだし、朝食もしっかり摂って6時に出発。途中、コンビニで人間の餌を仕入れ、モリモトで魚の餌を仕入れる。R42に入ってしばらく走ったところで“ネズミ捕り”をやっていた。幸い前を走っている車が制限速度遵守車だったので事なきを得た。11時前に梶賀に到着。駐車場でS夫妻発見。海を見渡すと“カガリ”では時折白い波柱が上がっている。仕度をして事務所へ。O氏・N師匠の顔が見える。「“ネズミ捕り”大丈夫やった?」と聞くと「捕まったわ」とN師匠。話を詳しく聞くとR42ではなく、吉野から山道に入るあたりで引っかかったそうだ。しっかりインプット。

  港に降りると「先週、どうしはったんですか(5月12日の釣れグレ草参照)」とO氏「じつは、二木島に行ったんや。あかんかったけど」と回答。S夫妻が「“サンノジ”捨てたらあかんで」と釘を刺す。「ハイハイ」としばし談笑。出船すると、今日は梶賀側の磯から磯渡し。一通り渡し終わり、三木里側に向かう。O氏は、通しの客が1人居る“ナカドマル”に渡礁。「どうする」と船長。“丸石”の表には誰も入っていないので、指さした。「ええよ」と船が着き、上礁完了。

  ウネリが高いので荷物を高場に上げて、竿を伸ばす。右側はサラシが長く伸びて釣になりそうに無いので船着からサラシの際を探っていく。餌は齧られるが“キタマクラ”のようで、他の魚の反応は無い。前後左右、浅棚から深棚まで探ってみるが変化は見られず。“キタマクラ”1匹が竿を曲げてくれただけ。マルボウズに終わった。

  この日、“グレ”の喰いが悪く、他の磯でも目立った釣果は無かった。「ここんとこ、ずっと荒れてて底までかき回されたんちゃうかな」と船長。もう笑うしかない4連敗。歓喜の高笑いはいつになることやら。

2007年5月12日(土)
  今週の土曜日は穏やかに晴れそうという天気予報。波があるという予報だと二の足を踏む二木島の磯にご機嫌伺いをしてみることにした。前日、マルヒサ渡船に予約の電話を入れる。出たのは奥さん。「半夜やったら11時までに来てね」とのこと。5時に目覚ましをセットして早めに就寝。目覚ましコールがなる前に自然に目が覚めた。6時に出発。途中、吉野でコンビニに立ち寄り、駐車場から出ようとしたところで、後ろの車がクラクションを鳴らした。振り向いて運転席を見ると闘誠会のO氏が笑顔で手を挙げている。こちらも手を挙げて笑い返してから発進した。今日は二木島釣行ということで、浮気現場を知人に見られたような(実際には無いが)後ろめたさを覚えながら車を走らせた。モリモトで餌を受け取り11時半に二木島に到着。チャッチャと用意して船着場に下りた。

  11時に出船。ゆるゆると湾内を進み一旦停止。何をしているのかと伺うと、“アオリイカ”の生餌の“アジ”を漁師さんから分けてもらっている様子。しばらくして動き出し“イカ”釣のお客さんに配達。沖磯に向かう。“笹野島”を回るとさすがに波が打ち寄せているが、釣には調度良いくらい。朝組みが乗っていない磯に降ろしていく。「“ホーロク”どうです。朝も釣れてるし2時で(先客は)帰るから」と息子さん。「いいですよ」と回答するとその由、船長に告げられ、“ホーロク”の奥側に上礁。「大岩の前でやったらええわ」と言い残し船は去って行った。

  のんびり支度をして撒餌をパラパラ。磯際から探っていく。数投目にアタリ、25cmほどの“コッパグレ”。その後も同サイズが喰ってくるがサイズアップしない。そのうち刺餌が残りだし、アタリもパッタリ無くなった。潮は当潮に変わり沖から海草などのゴミがオイルフェンスのように“ホーロク”一帯を取り囲み、釣にならない。1時半には、2時の朝組のお迎え船で磯替を決意。竿を畳んで船待ちの体勢。朝組の兄ちゃんに「どうでした?」と聞くと「1枚だけ」とスカリを引き上げて42cmほどの“グレ”を見せてくれた。朝組お兄ちゃんたちと一緒にお迎え船に乗り込む。息子さんが「あきませんか?」と聞くので、ゴミを指差し「これじゃネ」。納得した様子で「何処行きます?“弁天”2人帰りますけど」ということで、入れ替わりで“弁天”に上礁。

  1人残っている人(K氏)が、真ん中辺りで竿を出しているので、その10mほど左のテラスに釣り座をとった。磯際からは1mほどハエ根があり、左からサラシが出ている。サラシの切れ目のハエ根際に刺餌を入れて流して行く。数投目、漂っていたウキが掻き消えた。リールのベールを閉じて、合わせを入れるとかなりの強引。「あのウキの入りは?“サンチャン”くさい」と思ったところで、道糸がバリバリと出ていった?!ベールが開いてしまっていた。「また、やってもうた」とあわてて閉め、巻き上げたがすでに遅し。魚は外れていた。これで何回も痛い思いをしているにもかかわらず、暫くするとおろそかになる。バカバカ。「ま、“サンコウ”でしょ」と気を取り直して打ち返す。今度はユルユルとウキが潜っていくアタリ。「本命か?」と合わせを入れるとグーンと乗ってきた。“グレ”ならば40オーバーの引き。慎重にやりとりしたが、ウキが見えてきたところで竿先が跳ね上がった。鈎外れ。ガックリ。次に掛かったのは“サンノジ”40cm。これは難なく取り込み即、リリース。しばらくしてまたウキが入った。これもそこそこの引き。手前のハエ根に突っ込んでくる。「ヤバッ!」と思った直後、根擦れ?(チモトが切れていた)でバラシ。隣のK氏も「高切れヤ〜!」という叫び声をあげている。またウキが沈む。今度は鈎外れ。2人ともバラシ地獄にはまってしまったようだ。バラシのせいか、潮が悪くなったのか、その後は刺餌が盗られなくなった。真ん中で釣っていたK氏が船着側に場所替え。擦違いざま「喰わんようになったワ」「ここもあきまへんワ」としばし愚痴を言い合い、釣りを再開。しかしその後アタリ無く終了。6時撤収ということで20分ほど前から竿を畳みだしたが、6時を回ってもなかなか迎えが来ない。「ここ迎えに来るのが遅いんや。もうちょっと竿出してたら良かったわ」とK氏。結局船が来たのは6時半。その間、「今日は、あらゆるバラシしてしまいましたわ」とK氏。「バラシたんは“サンノジ”ですかね」などと釣談義に花が咲いた。

  船に乗り込むと、「どうでした?」と息子さん。「4回もバラシてもうたワ」と答えて船尾へ。港に戻り、お勘定を済まして、他の釣師の釣果を横目にスゴスゴと引き上げた。

2007年5月5日(土)
  今年のゴールデンウィークは9日間。ズーッと休みが取れた。奥様に「5日は、釣に行くけんね」と宣言。それまでの間、奥様とお寺参りをしたり、近くの“しゃくなげ園”に出かけたり、散歩がてら“高槻ジャズストリート”というイベントでフリーマーケットをひやかしたりとのんびりすごした。その間、釣行予定日の天気を気にかけていたが、予報ではどんどん悪くなっていく。2日前までの予報では「曇り時々雨」だったが、前日幾分良くなって「曇り時々晴れのち小雨」というややこしい予測。波も高いようだ。うまくいけば降られなくてすみそうということで誠丸に予約電話。半夜釣を予定していたが「明日、行きたいんやけど。朝からの方がええかな?」と問うと「そやな」ということで朝釣に変更。

  8時半に自宅を出た。モリモトで餌を仕入れて12時過ぎに梶賀に到着。仮眠所で一眠り。4時前に船長の「おはよう」で起こされ、事務所に顔を出す。Mっさん・Kファミリーの顔が見える。弁当を頼んで港に降りた。客は天気予報が悪かったせいか、思ったより少なく20人ほど。

  港を出た船は、解禁磯を目指してまっしぐら。“大黒”を通りすぎ“ダンゾ”の前でスピードダウン。4人を降ろし“ソコブ”へ、ここにKファミリーが上礁。“ダンゾの地”でお声が掛かり、他の客2人と上礁した。船着の釣り座は人が入ったので、“ダンゾの島”向かいの釣り座に入る。かなり波が高く時折、釣り座に飛沫がかかる。7時過ぎの満潮までが今日の狙い時。1投目から気合が入る。撒餌をたっぷり入れて仕掛けを入れる。投げても投げても餌は盗られない。棚を変えたり、ポイントをずらしたりと、色々やってはみるが餌はついたまま戻ってくる。瞬く間に7時近くになり、釣り座が波を被りだしたので、左側奥のワンドに移動。しかしここも餌を触る気配さえ無い。8時過ぎ、弁当船を潮に磯替えを決意。竿を畳んで船を待っていると。「水温下がったし、棚深せんとあかんで」と言いつつ弁当船がやってきた。船が着くやいなや飛び乗り「“オベラ”辺りで空いてるとこないやろか?」と聞くと「ええとこないな。“カナトコ”やったら空いてるけど」と船長。ということで“カナトコ”に上礁。ここも沖からの波で左半分は竿が出せない。船着の際を探ってみるが餌盗りの反応も無い。「何処行ってもこんな調子やろか」と思っていると、1時間ほどして猛スピードで誠丸がやってきて、「磯替わるか?用意しといて」と言い残して沖に去って行った。どうやら沖のウネリが大きくなって誰かが呼んだようだ。乗船準備が終わったところへ、10人ほどの難民を乗せた船が戻ってきた。Mっさんに「沖あかんの?」と聞くと「みんな波被ってビショビショや」とのこと。

  船は“ドンビ”方面に向かって全速で進む。“ドンビ”周りの波は穏やか。“立石”の前でスピードダウン「行こか」と声が掛かって“立石”に上礁。「右の溝と沖側やってみて」と言い残し、船は“ドンビ”に向かって去って行った。海中を観察するとシモリだらけ。その隙間に仕掛けを落として探る。数投目にウキが沈んだ。久々のアタリ。小さいが“グレちゃん”の引き。20cmほどの“グレちゃん”が上がってきた。「嗚呼!懐かしや」と思わず頬擦り(嘘)。その後もポツポツ同サイズが掛かってくるが、サイズアップならずで時間切れ。

  この日は全員玉砕。ゴールデンウィークは遭えなく終わってしまった。これで怒涛の3連敗。でも、めげずに通ってりゃまた良いことあるさ。

2007年4月29日(日)
  今年もゴールデンウィークがやってきた。毎年遅れることなくやってきてくれる。ありがたいものだ。なんて、無駄な前振りが長いときは、貧果のときと相場が決まっている。

    連休初日はまだ客が少ないと読んで釣行を計画。誠丸に電話を入れたがなかなか電話がつながらない。携帯に掛けてみるとやっと出たが「急用で今日・明日休みなんよ。ごめんな」とのこと。致し方なく順延。翌日、再度電話を掛けると今度は「ハイヨ」ということで、釣行決定。8時過ぎに出発。11時過ぎにモリモトで餌を購入し、0時過ぎに梶賀着。仮眠所の布団に潜り込んだがなかなか寝付けない。ウトウトしかけたところで「おはよう」と船長。「おはようっす」と返すが寝ぼけている。顔を洗ってすっきりしたところで支度して事務所へ。事務所は満員。Wちゃん・闘誠会の面々の顔が見える。弁当を頼んで港に降りた。港にも車が数台あり、およそ10人が準備をしている。船長の軽トラが着き、乗船。今日の客は25名ほどか。

  港を出た誠丸は先ず“カガリ”を目指す。“東”にWちゃんご一行3人、“南”にO氏・N師匠・O君。“西”に闘誠会3名を大急ぎで降ろし、“見張り下”に取って返す。梶賀磯に残りを降ろし、1人になたっところで「何処行く?」と船長。「“丸石の表”か・・・“カガリの真ん中”空いてたんちゃう?」ということで“カガリの真ん中”に上礁。

  竿に仕掛けをセットし、撒餌をパラパラ。朝一の一発に期待して第1投。第2投。3投。「あれ?」付け餌も盗られない。4・5・6投。ちょっと齧られるがウキが沈まない。棚を変えたりなんやかやしながら11・12・13投。変化無し。“東”でWちゃんのお仲間がなにやら竿を曲げている。かなりの大物。タモに入った後でこっちを向いたWちゃん「“チヌ”や、でっかいわ!」と叫んでいる。気合を入れなおし16・17・18投。ふと後ろに人の気配、振り返るとO氏。「どうですか?」ときた。「あきまへんわ。偵察はまだ早いんちゃう?」と言うと「向こう(“南”)もサッパリで・・・」とのこと。「“東”ででっかい“チヌ”釣れたみたい」と言うと偵察部隊は“東”に移動していった。33・34・35投。一向に魚の気配なし。“東”でWちゃん本命38cmをGETT。でも後が続かない様子。

  裏のズボ釣りポイントにご機嫌伺い。41・42・43投。コツリとも当らない。裏のワンドに移動。49・50・51投。魚、おらんのちゃう?。またもとの“真ん中”に戻り55・56・57投。眠くなってきた。しばし昼寝。30分ほど寝たようだ。66・67・68・・・101・102・103投。1度もウキが沈むこと無く、本日終了。 もちろん何投したかなど数えているわけは無く、こんなもんかなという投数だが釣れないとホントに疲れる。この日の釣果は、“東”の“チヌ”58cmとWちゃんの2匹のみ。“イカ”はそこそこ釣れていたようだ。ボウズレポート第2弾ご精読お疲れ様でした。

2007年4月21日(土)
  金曜日の夕方、その日の釣果を確認していると、他渡船のHPに「R169開通」のお知らせ。長かった通行止めもようやく解除になったようだ。翌日の尾鷲の天気予報を確認すると、「曇り、波2.5mウネリあり」となっていた。とりあえず誠丸にお伺いをたててみる「明日どう?」と聞くと「波が何処まで落ちるかやな。湾内覚悟で来てや」とのと、「OK、OK」と予約完了。餌は、モリモトに予約し、8時半にGO!。11時過ぎにモリモト着。「やっと開通したなア」と言うと「通ったけど、大雨降ったら通行止めや言うてるで・・・。このごろ、調子ええみたいやん。云々」いつもは口が重い森本氏もこの日は饒舌だった。次の客が来たのを潮にモリモトを後にし、12時過ぎに梶賀着。仮眠所の布団に潜り込む。この日は何故か4時に目が覚めてしまった。ボーっとしているところへ「おはよう」と船長が起こしにきた。顔を洗って事務所へ。荒れているとあってさすがに客は少ない。O氏・Kブラザース弟氏とS夫妻これで終わり。出船間際に3人組が滑り込んで出港。

  “カガリ”を目指して船は進むが、かなりの荒れ模様。“ナカドマル”にO氏と弟氏を渡し、“カガリ”の様子を見に表に回ったが、波柱がドッパンドッパン「こらあかんな」と船長。3人組を“カガリの西”に降ろし、“ドンビ”に向かって全速力。しかしそこは他渡船に先を越されていた。と、見るや誠丸は、おも舵一杯。急旋回に船端にしがみつく。今度は“オボレ”に向かって一直線。S夫妻を降ろし「何処行く?」と船長。「“エビレ”は?」ということで向かったがここも他渡船に取られていた。「“丸石の裏”行くか?」「アイヨ」ということで上礁。

  竿をセットし、撒餌をパラパラ。餌盗りは居るようだがさほど活発ではない。時折、ウキがスーッと沈めて“コッパグレ”が釣れてくるが、25cm止まり。奥の壁際、右沖のシモリ周りと探ってみるが反応なし。弁当船で「遠投したほうがええで」と船長。あっちこっちに半ばやけくそで投げまくる。あれもダメこれもダメで最後に、沖の潮目を0.5号の錘で60尋の棚まで沈めると、1投目でウキが入った。「来た!」と合わせたが引きが弱い。上がってきたのは“メバル”15cm。とりあえずタイドプールにキープ。しかしその後何もアタリ無しで時間切れ。1匹では仕様が無いので“メバル”はリリースした。

  この日は、どこもダメかと思っていたが、弟氏は“ナカドマル”の“丸石”向かいで38・48cmの2匹。S夫妻も31cmまで20匹の釣果があったそうな。「先週ええ思いしたし、しゃあないな」と船長。「そら、毎週続かんわな」と相槌を打って「ほな、また」と梶賀を後にした。

2007年4月15日(日)
  金曜日の夕方、誠丸のHPでその日の釣果を確認すると、10時までの早上がりだったようだ。翌日の尾鷲の天気予報は、、「晴れ、波3m」となっていた。とりあえず誠丸に予約電話を入れてみる。「明日どう?」と聞くと「(船は)出ることは出るけど、湾内やろな」とあまりオススメでは無い様子。少し考えたが、日曜日の天候回復に期待して「ほな、明日は諦めるワ」ということで電話を切った。土曜日1日を家でゴロゴロして過ごし、夕方、天気予報を確かめて2度目のアタック。「明日は、どうでっしゃろ」に「ええよ」の答え。餌を予約して、出撃準備。8時過ぎに出陣じゃ。伊勢道経由の北回りで梶賀に12時過ぎに着いた。いつものように仮眠室で布団に潜り込む。寝入ったと思ったら、すぐに起こされた。4時15分。この時期になると日の出が早く、出船時刻は5時。まだ眠い目をこすり、顔を洗ってたたき起こす。O氏とトイレで鉢合わせ「今日は“イカ”?」と聞くと「いえいえ」とのこと。事務所に顔を出すと「もう(港に)降りるで」と船長。弁当をお願いし撒餌と氷を受け取った。港に降りるとカリブくん改めヴィッツくんがイカバケツと格闘中。「“イカ”?“グレ”調子ええのに」と言うと「そういう時に“イカ”釣るのんがいてもいいでしょ」ですと。“イカ”でかなり悔しい思いをしているようだ。

  船は9人の客を乗せ、5時に出船。「昨日、O氏と7時頃から飲んで二日酔いですわ」とヴィッツくん。てなことを話しているうちに“カガリの東”沖に到着。O氏と他2名が上礁。「“波被り”行くで、用意して」と船長。「“波被り”か良さそうですね」とヴィッツくん、「後からカゴ釣師が来なけりゃね(梶賀では“オベラの波被り”だけがカゴ釣OKの磯となっている)」と言い置いて“オベラの波被り”の先端に上礁。

  この日も大型に備えて、竿2号。道糸・ハリス供に4号をセットする。棚2.5尋でスタートしようとした時、案の定、他渡船が右側に3人降ろしていった。恐らくカゴ釣師だろう。磯際に撒餌を入れ、第1投。仕掛けは右からのサラシに乗って沖に出て行き、アッと言う間に沖まで流される。二投目は、仕掛けが馴染むまで磯際に止めてから流すようにした。すると、竿1本ほど沖でウキがユラリと沈んだ。合わせを入れると大型魚の重量感が伝わってくる。竿は満月。お約束の締め込みもきっちり3回。「“グレ”や。45cmくらいやな」と慎重にやりとり。ウキが見え、あと1巻きで姿が見えるところまで寄せたところで、釣り座右横の切れ込んでいるところに寄せ波に乗って手前に突っ込まれた。波と魚の引きがあいまって支えきれず根擦れでラインブレイク。先週に続いての2投目をバラシ。なんてヘタクソなんでしょ。

  気を取り直して同じポイントに打ち返していると、数投目にウキがゆっくりは入った。合わせるとこれも良い引き。左前方の岩に飛び移り、やりとり。今度は無事タモに納まった。40cmの良型。立て続けに同サイズが喰ってきた。続けて同ポイントに仕掛けを入れる。同じようにウキが沈む。合わせを入れると今までとは違う重量感。スピードは無いがものすごい馬力で締め込む。左前方の岩に移って、やりとり。うまい具合に左のワンド側に回り込んでくれた。ここなら安心とゆっくりリールを巻いて浮かせにかかる。徐々に魚のシルエットが鮮明になってくる。「デカッ!」海面に姿を現したのは黒々とした“グレ”。タモ入れもすんなり決まり、「やったー!」。久々に50cmクラスを釣り上げた。カゴ師も良型を目にして声をかけてきた。「調子ええなあ。それ、大きいんとちゃう?」「50(cm)近くあるわ」と答え、タモを上げて見せた。いつもならここで、サイズを測って記念撮影をしたいところだが、場所が狭い上に傾斜があり、一跳ねされると落っことしそうなので取止め。バッカンに水を張り、エアーポンプをセットして放り込んだ。その数投後またもアタリ。これもなかなかの引き。左のワンドに誘導しタモ入れ。45cmの良型。バッカンに入れるが先程のと比べると2回り小さい。その後40cmを1尾追加したところで、潮が止まり爆釣タイムは終わってしまった。

  弁当船が来て、配るのを手伝っていたO氏に「どうですか?」と聞かれ「爆釣。50近いの頭に5匹」と告げる。その後、11時頃まで全くアタリ無し。上潮に期待した午後も、“サンノジ”と“コッパグレ”が喰ってきただけで撤収時間となった。

  港に戻ると事務所の前は内臓を出してもらう順番待ちで長蛇の列(大げさな)。この日は全体に喰いが良かったようだ。 “オベラの高場”に上がった2人組は、“グレ”47cmを頭に11匹“イシダイ”“ブダイ”に特大“カワハギ”のおまけ付。記念撮影をし、多くの魚を捌かなくてはならず船長はテンヤワンヤ。「ちょっと待っといてや」と言われ、先にお勘定を済まして、捌かれている魚を見ながら談笑。やっと先客分が終わって「(流しに)あけて」と船長。バッカンをひっくり返して流しに魚をあけるとギャラリーから「オー」と歓声が上がる。(快感〜!)「50(cm)あるんちゃうか」と船長。定規で慎重に採寸の結果「50.5あるワ」と言って、HP用の写真撮影。奥さんの構えるカメラにニコニコで収まった。“カガリの南”の竿友会M夫妻も46cmを含む10匹に“アズキマス”“イサキ”と大漁だった。最後にヴィッツくん“アオリイカ”をご開帳。1.8kgまでを11杯。これにも「オ〜」という歓声が上がった。見事リベンジを果たしたようで、船長に「これで“グレ”に戻れるな」からかわれていた。

  前回50cmオーバーを釣ってから足かけ5年。文字通り雨の日も風の日も通い続け(決して辛いわけでは無い)バラシ・ボウズにも耐えて、やっとこさの快挙であった。

2007年4月7日(土)
  桜が満開の今週、「花より“グレ”」とここのところ季節外れの好調が伝えられる梶賀に期待して予約を入れた。9時に自宅を出て、相変わらずの北回り。1時に梶賀着。仮眠所で一寝入り。5時前に船長に起こされ、支度して事務所に顔を出す。「ここんとこ、良う釣れてるやん」と言うと「“タカベ”がおらんようになったら急に喰いだしたワ。“タカベ”さえおらなんだら、もっと前から釣れたやろナ」と船長。港に降りるて、船に乗り込む。今日の客は10人ほど。TちゃんUちゃんは珍しく“アオリイカ”狙いのよう。「“イカ”?」と問うと「しもたなと思てんねん」とTちゃん。珍しい外国人(後で聞くと日本語ペラペラのブラジル人)3人組もいる。

  出港して今週も“カガリ”に向けて一直線。「行こか」と声がかかり1人で“東”に上礁した。“ワレ”に釣り座をとるが、ウネリが大きく、いつもより後ろに下がって竿を出すことになる。2号の竿に道糸・ハリス3号。棚は浅いときいたので、軽い仕掛けで2尋から始める。撒餌をパラパラ入れ第1投。仕掛けが馴染んだところで竿先にコツンと来た。合わせを入れたが空振り。魚の活性は高そうだ。ウネリが治まるのを待って2投目。仕掛けがなじんでしばらくしてウキが吸い込まれた。合わせるとズシッと重いが動かない。竿を煽ってリールを巻こうとすると猛然と潜りだした。引きは“グレ”の50cmクラスか?。1回目の締め込みを耐え、リールを巻いているときに、客を渡し終えた誠丸が通りかかった。船を停めて「“船着”に持って行ってタモ入れんと取れんぞ」とマイクで怒鳴る。こっちは竿を立てるのがやっとで、そんな余裕ありまっしぇん。2度目の締め込みもいなして、ウキが見えるところまでナントカ浮かしたところで3度目の締め込み。ここで、竿先が跳ね上がってしまった。「バ、バ、バラシタ!」。これを見た船長「また細いハリス使てんのちゃうか?“尾長”回ってるし4号5号使わなもたんぞ!」ときた。仕掛けを回収すると、鈎は付いている。「鈎外れや!」と怒鳴っても。こっちは肉声、届くはずもない。船は見回りに去っていった。どっちにしてもバラしたことには変わりはない。喰いはメチャメチャ良いので「まだまだいけるで」と気をとりなおし、道糸・ハリスを4号にUP。その後パタパタッと38cmを頭に30cmクラスが6匹喰ってきた。この日の満潮は7時半。7時頃から釣り座に波がかぶり、喰いも渋くなったため、“船着”に釣り座を移動。

  ここもベストの釣り座は波を被るので少し後ろから竿を出す。暫くは付け餌が齧られもせずそのままの状態で戻ってきていた。潮止まりの真っ只中、磯際に投入した仕掛けがなじんだ瞬間、スプールにあてていた薬指が弾かれた。あわててベールを戻し、竿を立てる。ハエ根際を強烈な勢いで潜っていく。「やば!」と前に出ようとしたが足場が悪く、ルートを探している間に根擦れでバラシ。ウキの下30cmで切れていた。 その後、アタリ無く弁当船を向かえた。「あのあと、もう1発バラシたワ。最初のは鈎外れやったけど」と告げると「ハリス何号使こてんの」と船長。「4号」「4号でバラすんやったら、腕がまだまだやな」と言われてしまった。

  弁当を食べ少し休憩を取って引続き“船着”で戦闘再開。釣れない時間帯が続く。10時頃、スパットウキが入り、強烈な引き。が、コンコン頭を振っている。案の定“サンノジ”が姿を現した。タモを入れるのが面倒なので、波に乗せて引きずり上げた。45オーバーの“サンチャン”だったが、今日はS夫妻(“サンノジ”好き2006年6月24日参照)がいないのでリリース。次に竿を曲げたのは“ボラ”これも波に乗せてズリ上げ後、鈎を外してリリース。11時頃、“オベラ”方向で何百匹もの“ボラ”がジャンプを始めた。そして、足元の海中を“神津”へ向かって大群が移動していく。かなりの時間ジャンプは終わらなかった。ようやくそれが落ち着いたとき、ウキが沈んだ。合わせると横に走る。「“ボラ”か?」と半分ウンザリしながらやり取り。しかし、浮いてきたのは“シマアジ”(38cm)だった。予想外の魚にホイッと抜き上げたが、唇が切れそうになっていた。1時を回った頃、ウキがスウッと引き込まれた。引きはそこそこだが大型の重量感。頭を振っているのが気になる。銀色の魚体が浮いてきた。45cmの“チヌ”。この1匹を最後にアタリが無くなり、本日終了。

  事務所に戻って、内臓を出してもらう。「オッ!“シマアジ”釣ってるがな。写真撮ろ」と船長。釣果を並べてファインダーに収まった。Tちゃんも2kgオーバーの“アオリイカ”をぶらさげ記念撮影。ブラジル3人組は“オベラ”で細ハリスを使って6発バラシタそうな。太ハリスでバラシた筆者には何も言えないけど。なかなか、エキサイティングな1日だった。

2007年3月31日(土)
  桜の開花もぼちぼち始まり春らしくなってきた今日この頃。波風は多少あるが釣りには支障なさそうなので誠丸に予約を入れて、9時に自宅を出た。北回りルートで1時過ぎに梶賀着。仮眠所の布団を敷いて潜り込んだ。5時に船長の「おはよう」で起こされ、支度して事務所へ。「もう(港に)降りるで」ということで、弁当だけ頼み、あたふたと港に降りた。客は10人ほど。Kファミリーはオヤジと兄キが“アオリイカ”狙いで、弟は底物。S夫妻の顔も見える。「年度末の事務仕事をかたずけて、やっと(釣に)これたワ」とダンナさん。

  出港した誠丸は、“カガリ”を目指して一直線。“西”にS夫妻を降ろしたところで、「行くか?」と船長。弟氏と“カガリの東”に上礁。底物場の“船着”に弟氏が入り、“ワレ”で竿を出すことにした。竿をセットし、撒餌を入れ釣始めるが、ウキに反応が無い。全く無い。“タカベ”も出てこないかわりに“グレ”の気配も無い。“キタマクラ”や“カワハギ”らしき齧り痕が確認できるだけ。8時頃まで打ち返したが潮も動かない。裏でズボ釣りを試みたが、やっとこさ20cmほどの“コッパグレ”が1枚来ただけ。

  8時半に弁当船が来て「どうや?」と船長。「あかんワ」と言うと「磯替するか?」ときた。なんとなく「替わってみよか」という気になり「うん」とうなづく。弁当を配り終えるのを待って、船に乗り込んだ。

  「何処行く?“島”いくか?」ということで、“ドンビの島”に磯替り。“地”との間の水道で竿を出す。撒餌が効いてくると何やら茶色の魚が餌を拾っているのが見える。“ハコフグ”“キタマクラ”“カワハギ”といった餌盗りがびっしり。釣れてくるのも“ベラ”“カワハギ”たまに“コッパグレ”という具合。1時を回って、ちょっとましな引きの魚が来たが、これはなんと“タカノハダイ”。最後まで頑張ったが、結局ボウズで終わった。

  港に戻ると「どやった?」と船長。「あかんかったわ。(磯を)替わらん方が良かったかもね。“カガリ”に“タカベ”おらんかったし」と言うと「“タカベ”おらんのやったら続けなあかんわ云々」とまた説教されてしまった。S夫妻は、“グレ” 40cmを上げたとのこと。やはり“カガリ”で時合を待つべきだった。反省。

2007年3月24日(土)
  今週は顔つなぎもあって久々に二木島に行って見ようと思っていたが、天気はあまり良くなさそう。午後から風と波が強くなるという予報で、「どないしょ?」。とりあえずマルヒサ渡船に電話を入れてみると「船出るよ」とのこと。「ソンジャよろしく」と電話を切った。餌を“モリモト”に予約。「久しぶり、餌配達してくれる?」と問い合わせると「これから(二木島に)行くお客さんに持って行ってもらうわ」とのこと。「支払いは?」と聞くと「帰りに寄れる?」「OK」ということで商談成立。早寝して1時に出撃。北周りで尾鷲・梶賀を通り過ぎ、二木島に5時過ぎに到着。支度をして港に降りる。しばらく待つと船長と息子さんが姿を現し、「餌、届いてますよ」と案内してくれた。バッカンに餌を入れていると「何処行きます?沖磯は弁当船までで撤収かもしれんけど」と息子さん。今日の客は5人と少ないそうだ。「出来れば、“寺島”に一度のってみたいけど」と答えた。

  5時半に出港。湾内には目もくれず一路沖磯をめざす。“笹野島”を回ったあたりからウネリが大きくなったが、磯付けできないほどではない。“寺島”の前で「行きますか?もう1人のるけど」と息子さん。「ほいほい」と船首に移動し、磯に飛び移った。“グレ遊会”(会長=森本氏)のメンバーのS氏が船着のポイントに入ったので、“ワンコ”に釣り座をとった。左側のワンドから強いサラシが出ているが、なんとか竿を出せそう。右側の“高場”では、時折波柱が立っているが、ここは濡れていない。荷物を安全な場所に置いて、竿をセット。サラシがきついので3BのウキにBのシズを段打し、2.5尋から探り始める。20mほど沖に潮目ができているので、手前に仕掛けを入れ、潮目までを流す。5尋まで探ってみたが、餌盗り以外の反応がないので、5Bのウキにチェンジ。0.5号の中通錘で一気に落とし、深い棚を探ってみる。6尋で25cmの“グレ”がヒット。今日の棚はこの辺らしい。潮目から左に流れる潮に乗せて流すと、同サイズがポツポツ釣れてくる。8時の潮止まり(この日の満潮は8時過ぎ)直前に、スプールに当てていた薬指を(指が短いので小指は届かない)道糸が弾いて出るアタリ。ベールを戻して竿を煽るとグーンと載ってきた。そこそこの重量感で良い引き。左のハエ根をかわして浮かせたのは“グレ”40cm。さすがは超A級磯。それからも25cmクラスがポツリポツリ掛かってくる。

  9時に弁当船が来たが、「まだ、やれそう」と判断したのだろう、撤収の声は掛からなかった。弁当を食べて、「さあ、もう一丁」と戦闘再開。仕掛けをサラシに載せて流す。潮目の手前でがウキ沈み、竿先までアタリがきた。引きは40cmクラス。ウキが見え、「もう大丈夫」というところで左に走られ根ズレで無念のバラシ。直後S氏も竿を曲げていたがバラシたようだ。その後30cmを追加したあたりから、波が高くなって、サラシが一面に広がってきた。サラシが治まるタイミングでの仕掛け投入を繰り返していると、竿先がひったくられた。先程よりも強い引き、竿が胴から曲がり、ドラグが滑りだす。腰ダメで引きに耐えながらドラグを締め、反撃開始。先程のバラシもあって、少々強引にリールを巻き浮かせにかかる。やがて徐々に浮いてきた魚がサラシの合間からチラリと見えた。「赤い!?」それも海老茶色。完全に魚体が現れてガックシ。「“カン鯛(コブ鯛)”や〜」。取り込んでみると45cmはある。写真を撮ってリリースした。

  その頃から、雨がポツリポツリ降り出し、風波も一段と高くなってきたので、“ワンコ”を諦め釣り座を移動した。“ホーロク”向かいや“笹野島”向かいで竿を出してみたがさっぱり。そのうちS氏がやってきて「もうあかんわ。迎えの船来るで」とのこと。元の釣り座は突風が吹き、波もさらに高くなっていた。撤収準備を終えS氏と談笑していると1時にお迎え船がやってきた。港に帰ると「どんなん釣れました?」と息子さん。「40cm1枚出たワ」とバッカンを開けるとブログ掲載用の写真をパチリ。「そんじゃまた」と帰路についた。

  帰り道は、迂回路が時間開放されている169号を通る。モリモトで餌代を払い、森本氏に「何時開通するんやろ」と問うと「あと1ケ月は掛かるやろねえ。売上サッパリやわ」とのこと。4時10分から15分間通れるとのこと。まだ早く着きすぎるので下北山で温泉に入って時間調整することにした。下北山村では“桜祭り”ののぼりや提灯が並んでいたがこんな状況では「盛り上がらんやろな」と同情してしまう。温泉につかってサッパリして車を走らせる。上北山村から迂回路に向かう。迂回路の入口に着いたのが4時すぎ。ぴったりと思ったが先行車が停まっていない。誘導係員曰く、「次の開放時間は、5時半です。昨日から時間割が変更になったんですワ」ですと。仕方がないので、その間車中で昼寝。おかげさまでよく眠れました。定刻になり、先導車両に導かれて急カーブの林道を大台ケ原へ向けて登り、濃い霧の中を下る。結構疲れるワインディングロード走行だった。自宅に帰りついたのは8時を過ぎていた。次回からは別の道を帰ろう。帰路は想定外だったが、アタリがいっぱいあって楽しかったもんネ。

2007年3月17日(土)
  前日、ネットで天気予報を検索すると、波・風共に強いと書いてあった。風は春一番の南ではなく、冬型の北西風。紀東は北西風には強いのでたいしたこと無いだろうと、誠丸に予約電話。「船、出ますよ〜」という奥さんの返事で、9時前に出発。相変わらずの北回りで1時前に梶賀に到着。仮眠所の布団に潜り込んだ。5時に船長の「おはよう」で起こされ、支度をして事務所へ。弁当を頼んで、予約しておいたボイルオキアミを受け取る。港に降り乗船。客は7人。O氏は“イカ”用の“アジバケツ”を下げている。出港して先ずは“見張り下”を目指す。そこで2人を降ろし、Uターン“ドンビ”にまっしぐら。お声がかかり“ドンビの中”に上礁。「ちょっと遠投したほうがええで」と言い残して船は“オベラ”方面に向かって去って行った。風裏なので竿は出しやすいが、ウネリがかなり高くサラシがきつい。サラシが切れている船着の前を狙うことにする。竿を伸ばして1投目から餌が盗られ、3投目には鈎を盗られた。その後も鈎泥棒が絶えず、スレで犯人(“キタマクラ”)が掛かってくるという無法地帯を諦め、“奥”を偵察に行った。

  “奥”は、沖の根を波が越えてくるため一面真っ白。こういうときがチャンスのポイントではあるが、ちょっときつ過ぎ。釣り座が飛沫で濡れている。少し下がった所から竿を出す。波が少し治まるタイミングを見計らって仕掛を入れる。海中を覗くといつもより根が張り出しているように見えたが、これは海草が生長し大きく張り出し手見えるせい。海草際を流したり、竿1本沖を試したりしていると、ユルユルっとウキが沈んで“ガシラ(カサゴ)”が喰ってきた。続いて25cmほどの“グレ”。ポツリポツリと同サイズがウキを沈めてくれる。8時半頃、弁当船に合わせて一度“中”に戻って竿を出してみたが、“キタマクラ”が相変わらず。弁当を食べて、“奥”に戻った。

  あらためて撒餌をして実釣再開。暫くして根掛りしたようにウキがしもる。竿を煽ると“ベリッ”という感じで鉤が外れた。が、なにやら抵抗があり、木の枝のようなものが見える。海面に浮いてビックリ、“イセエビ”が付いていた。タモで掬うかどうか迷ったが、抜き上げた。頭から尻尾までで30cm程の小振りだが立派な“イセエビ”で「“ドンビの奥”は、よう“イセエビ”釣れるで」と聞いてはいたが、まさかの獲物に笑ってしまった。ギーギー鳴いている(“イセエビ”は鳴くのだ)「このお方、どうしたもんやろ」。とりあえずタイドプールに放り込んでみると、隅の方で大人しくしている。陸上歩行は苦手とみえる。逃げ出さないだろうと踏んで、釣りを再開した。 相変わらず“コッパ”が喰ってくる中で、ズシッとした重みが竿にかかった。「“グレ”か?」と思い慎重にやりとりしたが、引きが弱い。色も赤い。“イガミ(ブダイ)”38cmが浮いてきた。とりあえずキープ。続けて“メバル”が2匹。これはリリース。またまた、ズッシリが竿を曲げてくれた。サラシがきつく良く引くように感じたが、これも43cmの“イガミ”。当然キープ。仕上げに“ガシラ”23cmで本日終了。

  結局“グレ”はコッパばかりでボウズだったが、何やかや掛かってきて退屈しない1日だった。翌日、実家に“イセエビ”を持って行き両親に「こんなん釣れたワ」と“イガミ”と一緒に進呈。なんて親孝行な息子なんでしょう。へへ。

2007年3月10日(土)
  先週、アウェーで惨敗し、今週はホームグラウンドで3連続ボウズ阻止を図った。誠丸に予約電話を入れ、8時過ぎに出発。ルートは相変わらずの北回り。1時前に梶賀着。仮眠所の布団に潜り込む。日の出が早くなってきて、出船時刻も5時45分となり、5時前に起床。支度をして事務所に顔を出す。Kファミリーは、今日は弟氏とオヤジ殿だけで、兄貴はお休みのようだ。久々に、O氏の顔も見える。弁当をお願いして「水温下がったみたいやね」と船長に問うと「16度台になったけど、(餌盗りは)大して変わらんで」とのこと。5時30分には港へ降りた。本日の客は10人ほど。内半分は“アジバケツ”を提げている。出港前「何処行く?」と船長。水温が下がっているので、“タカベ”も多少は少なかろうと思い「“ナカドマル”はどやろ?」「“ドンビ”周りの方がおもろいと思うけど」と船長。結局結論が出ないまま出港。

  港を出て湾内をユルユル進んでいた船が“ドンビ”を回ったとたんにスピードアップ“見張下”に向かう。2人を降ろして“ドンビ”に戻り数人降ろして、「どうする?」とマイクできかれたので、“カガリ”方向を指差す。湾を横切る途中で「用意して」とお声がかかり“ナカドマル”に上礁。竿をセットし、船着から竿を出す。1投目から餌が盗られ、3投目で掛かってきたのは“キタマクラ”。その後もハリスを齧られる被害続出。そうこうしているうちに、餌盗りの真打“タカベ”登場。今日の“タカベ”は数が半端ではない。大げさではなく海面が盛り上がらんばかり。(船長の忠告を聞いときゃよかった)これにはどうにも太刀打ちできないと、“マルイシ”向かいのワンドに移動。こちらは、1投目から“アカジャコ”。見えるところまでは浮いてこないがウジャウジャ居るようだ。“キタマクラ”“タカベ”“アカジャコ”と餌盗り三役揃い踏みではどうにもならない。弁当船で湾内にでも磯替してもらおうと、8時過ぎには竿を畳んでぼんやり。

  弁当船が港を出て、梶賀磯に弁当を配っているのが見えた。こちらに船首が向いたところで、船着に移動。到着した船に乗り込むと先客がいる。“ドンビの島”に渡った2人組も磯替とのこと。どこもあまり良くないようだ。弁当を配り終わったところで「沖磯見に行ってみよか。たまにはええやろ」と船長。船首を“神津の鼻”方向に向けた。 “神津”を過ぎ“ミヤケ”の前に差し掛かる。“ミヤケの地”が空いていたので「あそこがええな」と思っていると、そのまま通り過ぎ、さらに“ヨコゾノ”を過ぎたところでスピードダウン。「用意して」と船長の声がかかり、地磯に渡礁した。(後で調べると“ソコブ2番”というらしい)「船着か左の先端でやってみて」とマイクで告げ、2人組を右側の島に渡し、しばらくして船は去っていった。左の先端(“ヨコゾノ”寄り)を偵察に行き、そちらが良さそうなので、荷物を移動。右手遠方には”笹野島“が霞んで見える。ゆっくりお弁当を食べてから、竿を伸ばして実釣再開。数投目にウキがユラット沈み、“グレ”25cm。その後もぽつぽつ同サイズが喰ってくる。“キタマクラ”も居るようでハリスがたまに齧られるが、苦になるほどではない。ちょっと元気な引きの30cmほどの“グレ”が掛かってきたが、抜くか掬うか迷っている間に鉤外れ。ゆっくりウキを引き込んでくれたのは、本日最大37cm。重いが、あまり引かないと思ったら、お腹がパンパンのメスだった。その後、釣れてくるのが足の裏サイズに戻り、そのまま終了時刻となってしまった。

  結構楽しめたので磯替正解。2人組には大型のバラシがあったそうだ。“見張り下”“ドンビ”でも30cmオーバーは上がっていたが、40cmを超える魚は釣れていなかった。“アオリイカ”は好調でボウズなし。次回“グレ”が不調だったら、エギで狙ってみようかしら。

2007年3月3日(土)
  3月に入ってしまった。このところ梶賀(に限らず紀東全体だが)の釣果は、ぱっとしない。大台越えも不通だし、たまには気分を変えてみよう。ということで、初めての渡船区“古和浦”に行ってみることにした。“古和浦”の磯は長い間禁漁となっていて、数年前に解禁となり、一時爆釣の噂で持ちきりだった。さすがにこのところ落ち着いてきたようで、遅まきながらのお邪魔虫。インターネットで渡船を探し、“3ちゃんの磯上げ船”を選んだ。選んだ理由は、なんとなくほのぼのした名前だから。電話をかけると、人のよさそうなオバサンの声「明日、予約できますか?」と問うと「大丈夫ですよ。ここんとこ暇じゃから」と予約OK。出船時刻を確かめて電話を切った。撒餌の解凍を“釣り餌市場”に依頼して、2時まで一眠り。シャワーを浴びて目を覚まし出発。

  伊勢自動車道を終点の大台で降りて、すぐにある“釣り餌市場”に5時前に到着。この時間帯は客が多く、広い駐車場が満杯。隅にスペースを見つけて車を止めた。店に入ると珍しくオーナーの三原憲作氏がカウンター内に仁王立ち。「予約してる撒餌お願いします」というと「何処行くの?」と三原氏。「古和浦ッス」と答えると「喰い渋っとるで。魚は居るんやけど。」ですと。情報はありがたいが、テンションだだ下がり。餌をバッカンに詰めて、早々に退散。

  5時半に“3ちゃん”駐車場に到着。6時までシートを倒して目を瞑るが眠れない。周りがゴソゴソし始めたので、車を降りて仕度し、港へ向かう。“3ちゃん”と書かれて浮き桟橋の奥にテントが張ってあり、中にはテーブルと10名ほど座れる長椅子が□の字に並べてある。先のお客さんに習って船に荷物を置いてから、長椅子に腰掛ける。一番奥に1人で鎮座ましますお方が船長のようだ。立派な鼻がデンと顔の中央に胡坐をかいている。鵜沢正則氏を少し年配にしたような感じ。乗船名簿が回ってきて記入し、前払いで渡し賃を支払う。しばし、常連さんと船長の話に耳を傾けているうちに出船時刻となり「行こか」という船長の声で乗船。客は12人。すっかり明るくなってからの出港で、古和浦の景色が楽しめる。湾内は奥が深く海面は波一つ無い。海上釣堀・カカリ釣りの筏・養殖筏がズラリと並んでいる。筏の間を縫うようにユルユルと湾内を進んだ船は、外洋に出たとたんにスピードアップ。ウネリもそこそこ高い。

  最初に着けた磯で「ここ5人降りてよ〜」と船長。それを聞いてから船内で「おりるか?」「どうしょう」と仲間内で相談が始まる。磯割りがはっきりしているのであわてることは無いとはいえ、なんとものんびりしている。船長も5人が決まるまで気長に待っている。どこぞの渡船区でこんなことしいてたら怒鳴られまくりである。「次の磯4人ね〜」というところで誰も降りる気配が無い。「じゃおります」と宣言して船首へ移動。あとから3人組がついてきた。

  降り立った磯は、ギザギザの硬い岩肌で足場がすこぶる悪い。一番良さそうな船着のポイントは3人組がそのまま居るので、東の角に釣り座をとった。右側の小さいワンドを3尋で探っていると、数投目にアタリ。よく引くが、カンカンと竿を叩いている。「う〜ん。本命とちゃうな」と思っていると、30cmほどの“アイゴ”が姿をあらわした。タモで掬って、即リリース。その後、まったく魚の反応が途絶え、島を一周探って回ったがアタリ無し。さすがに三原名人の「喰い渋っとるで〜」は正確な情報であると感心した。1時を回ったころ3人組の1人が竿を曲げていたがバラシ。結局この島での釣果はなかった。2時前に迎えの船が来て港に戻った。

  この日、“3ちゃん”ご一行は丸坊主。「あかんかったか〜」と船長もガックリ。「そんじゃ、また」と引き上げた。帰りに車を運転していると「今日の梶賀はどうやったやろ?」というのが気になりだした。「爆釣は無いでしょ」と思いつつも気に掛かる。自宅について早速梶賀の釣況をインターネットで見てみたが“グレ”出なかったようで、ホッとした。ついでに今日、上礁した磯を検索してみると、“サメ島”だと判明。次回は梶賀にしようと心に決めた。

2007年2月24日(土)
  2月の最終土曜日。天気は晴れだが波の高さ4mの予報。「最悪、湾内でもいいか」と割り切って誠丸に予約電話。「船、出ます?」「出るよ〜」とのことで一安心。9時に出発。相変わらずR169号は通行止めが解除になっていないため、北周りで梶賀を目指す。1時過ぎに梶賀に到着。波の音を聞いた限りではそれほど荒れているようには思えない。仮眠所で一眠り。船長に起こされて、事務所に顔を出す。「水温さがった?」と聞くと「下がらんね〜。今年はこのままちゃうか」と船長。相変わらず餌盗りが多いようだ。

  港に降りるとS夫妻。「客少ないな〜」とだんなさん。今日の客は7人。船に乗り込み出港。“ドンビ”周りに3人降ろして、“カガリ”に向かう。“西”にS夫妻を降ろし、“南”に1人降ろしたあとお声がかかった。先週に続いて“東”に上礁。磯に上がってみると思ったよりウネリが大きく波が這い上がってきている。濡れているところまでは降りずに、後ろからの竿出しとなる。“タカベ”の寄りを遅くするために撒餌はパラッ程度にして、波が納まりサラシがゆるくなったのを見計らって仕掛けを振り込む。最初にウキを沈めたのは、良型の“ウミタナゴ”20cm。このところ、しばしばお目にかかる。しばらくして“グレ”の20cm。続いて25cm。「サイズアップ。この調子」と思ったのも束の間、やはり“タカベ”が寄ってきた。“タカベ”の猛攻は治まらず、サラシもきついので“船着”に移動。ここでもすぐに“タカベ”がチョッカイをだしてくる。さらに“裏”も試してみたが生体反応無し。

  表に戻ってみると、“タカベ”はいるが、朝方ほど活性は高くない。しかしウネリは相変わらずで、ワレからはらい出すサラシと潮で仕掛けは左へ、逆に強くなってきた風は右へと吹き道糸を引っ張る。軽い仕掛けではなじまないのでウキごと思い仕掛けに変更したが、撒餌と仕掛けが同調しているんだかどうだか、全く判らない。何も喰ってこないところを見ると、合ってないんやろな〜。「とにかく偶然でも良いから何か喰ってくれ〜」と最後まで竿を振り続けたが、虚しくタイムアップ。 港に帰ると“ドンビ”周りで40cmオーバーが2枚上がっていた。「どやった」と船長に聞かれ「全然あかんかったワ。ほな、また」と早々に帰り支度をして退散。

2007年2月17日(土)
  「曇りのち昼から弱雨」という天気予報のこの日、気温はさほど低くなさそうなので多少の雨降りは覚悟の上ということにして、誠丸に予約電話を入れた。今回も伊勢自動車道回りで梶賀に向かう。車のウィンドウ越に空を見上げると、まだ星がまたたいている。「釣ってる間、もって頂戴」と祈りながら道を急いだ。1時過ぎに到着。仮眠所に入る。朝起きて仮眠所を出ると星は消えていて、さほど厚くは無いが雨雲が掛かっている様子。事務所に顔を出し頼んでおいたボイルオキアミを受け取る。この日の客は7人。そのうち2人は“アオリイカ”狙いである。水温はさほど下がっておらず17度台とのこと。「まだ“タカベ”おるけど何処行く?」と船長。「“タカベ”覚悟で“カガリ”」と答える。港を出た船は、先に“ドンビ”周りに3人降ろしてから“カガリ”に向かう。“カガリの南”に1人降ろした後、“東”に上礁した。

  いつもの通り“ワレ”に釣り座をとる。ボイルを入れたバッカンに水を注ぎ、2号の竿をセット。一発に備えてハリスは4号とした。“タカベ”の寄りを遅くしたいので第1投直前に撒餌をパラパラ。仕掛けを投入するとウキは潮に乗って、ゆっくり右に流れていく。10mほど流れたところでウキが消しこんだ。「1投目から喰った?」と合わせるとかなりの引き。「“グレ”や!」と慎重にやり取りしたが、浮いてきたのは30cm強の“イズスミ”だった。魚の活性は高いようなので期待できる。数投後、仕掛けがなじんですぐにアタリ。今度は正真正銘“グレちゃん”30cmでホッと一息。続けて25cm。これはリリース。もう1匹30cmが来たところで、“タカベ”が大挙して押し寄せてきた。その後は“タカベ”の入食いとなりもうお手上げ。仕掛けを重くしたり、遠投で深場を探ってみたりと色々試すが“タカベ”ばかり。“ワレ”を諦め、“船着”に移動。ここでもすぐに“タカベ”が群がってくる。げんなりしているところへ弁当船。

  弁当を食べて暫し休憩。“ワレ”に戻って釣り再開。なぜか撒餌をしても“タカベ”の姿を確認できない。ウキが沈んで35cmの“グレ”が竿を曲げてくれ「よっしゃ、サイズアップ」。暫くしてまたウキが消しこみ、竿先まで当たりがきた。強烈な引きだったが、これは“サンノジ”40cmオーバー。続けてドヨーンとした引きで、お腹パンパンの“グレ” 38cm。徐々に“タカベ”は戻ってきたが磯際でウロウロしているだけで、付け餌は通る。その後ポツリポツリと30から35cmを3匹追加してタイムアップを迎え、大型1っ発は空振りに終わってしまった。

  最後まで雨は降らず(港に帰った直後降出した)、寒くも暑くも無く風もそこそこ。釣果もサイズ・数ともにそこそこという「そこそこ」満足の1日だった。

2007年2月10日(土)
  3連休の初日、2日目より人は少ないだろうと誠丸に予約を入れて出撃。R169号は未だ不通のまま。今週も北回りで梶賀へ。伊勢自動車道を大宮大台インターで降りて少し走ると、すぐに錦や紀伊長島といった渡船区があり「ここだったら(近くて)楽やナ」と思いながら通り過ぎ、そこから約1時間かけて梶賀へ到着。仮眠所で一眠り。船長に起こされて、事務所に顔を出す。「水温まだ下がらへんの?」と聞くと「相変わらず18度近くあるわ。餌盗り多いで」とのこと。久々に陽気なWちゃんの顔もある。わいわい話し込んで、出船時間を迎えた。港に降りるとS夫妻。15人ほどの客を見て「この時期やのに今年は客少ないな」「大台越えが土砂崩れでストップしてるしやワ」というと「ああ〜そうか」と名古屋在住なので暢気なもの。

  出港し、まずは“ドンビ”周りに客を降ろした船は“オベラ”方向へとって返す。“マルイシ”の沖に差し掛かったところで声がかかり「“マルイシの裏”行くで」と船長。あわてて船首に移動し、身構える。磯が低いため、タイミングを見はからって飛び降りた。着地成功。仕掛けを作って実釣開始。ハリス3号で3尋から探り始める。しばらくは何の音沙汰も無く「魚居るんかいな?」という感じだったが、1時間ほどしていきなりウキが沈んだ。とりあえず25cmほどの“グレ”。すぐにリリースしサイズアップを狙う。ところがそれから徐々にサイスが小さくなり、10cmほどの“ミニグレ”が喰ってくる始末。おまけに“タカベ”も姿を見せ始め釣り辛くなってきた。それでも、“タカベ”の合間に“コッパグレ”は喰ってくるので、午後からの一発に期待して竿を振り続けた。

  その午後に入って、なにやらウキがしもっているので合わせてみると根掛のような感じ。竿を煽ると抜けたようで糸が巻けるようになった。糸は巻けるがなにやら重い。海草でも付いているのかと思っていると、浮いてきたのは、頭がテニスボールほどの“タコ”。このところ梶賀ではよく“タコ”が釣れているのだが、まさか自分に掛かってくるとは思わなかった。とりあえず、レジ袋に入れてキープ。再び竿を振り始めた。しばらくすると後ろでゴソゴソと異音がするので振り向くと、レジ袋から“タコ”が逃走を図っている。すぐにフクロの口を固く縛りなおし、また釣りに戻った。するとまたまたガサゴソ。今度は固く縛ったはずの隙間から、足をねじ込んで広げている。なんという根性。人間界では“ダメ人間”を「この“タコ”」などとのたまうことがあるが、いやいや実物の“タコ”は見上げた根性をしている。もう一度、袋を縛り直しバッカンに放り込んでジッパーをきっちり閉めて完璧に閉じ込めた。さすがの“タコ”も諦めたのかおとなしくなったが、いささかかわいそうな気持ちがしてきた。「危機を根性でやっと乗り切ったと思っても、切絶対的力の前では屈服せざるをえない」という人間社会の悲哀を見たような気がした。“タコ”のせいでは無いが、この日結局、タコ(ボウズ)を喰らってしまった。“タコくん”は自分で食するのは気の毒に思えてきたので、帰りの船中でS夫妻に進呈した。

  港に帰って釣果を見てみると“ドンビの島”で50cmの“グレ”が上がっていた。Wちゃんも“カガリ”でどえらいバラシがあったそうで、今日は表側の磯が良かったようだ。“タコくん”の思い出を胸に梶賀を後にした。

2007年2月3日(土)
  先日、169号線の土砂崩れで死亡者がでてしまった。 街道沿いにある餌屋の“モリモト”に電話を入れてみたが「大台越えは当分の間、通行止めやろな。失業やわ」とぼやいていた。“寒グレ”シーズンまっ只中の稼ぎ時に、この事故は痛い。仕方なく伊勢自動車道周りで梶賀に向かう。昨年、“大台町”まで延長されてずいぶん楽になった。走行時間は山越えとほとんど変わらない。(高速料金が無ければラクチン)いつものとおり仮眠所で一寝入りし、船長に起こされて事務所に向かう。駐車場に車は3台。「(客が)少ないな」と船長に言うと「通行止めや、言うたら電話切りよるわ。フィッシングショーもあるしな」とのこと。そういえば大阪フィッシングショーが今日・明日開かれているんだっけ。客は、Kブラザースとあと1組。計5名。「“カガリ”周りは相変わらず“タカベ”がおるけどどうする」と船長。「“タカベ”覚悟で。“カガリ”行くわ」ということで出港。

  まずは、“ドンビの島”にK兄弟を降ろし、カガリに向かう。“南”に2人組が降降りたあと“カガリの東”に上礁。“ワレ”に釣り座を取って仕度をする。“タカベ”が湧いてくるまでが朝一のチャンス。数投目でウキが沈んだ。しかし、引きは強くない。30cmほどの“グレ”。一応キープサイズの“グレ”が顔を見セてくれてホット一息。サイズアップを期待して打ち返すが、段々、小さくなっていく。このあたりでは珍しく“ウミタナゴ”が喰ってきた。関東で釣っていたころはお馴染みさんだったが、関西に来てからトンとご無沙汰。そのうち、やはり出ました“タカベ”軍団。撒餌投入と同時にバッチャバチャ。撒餌投入点を外すとなんとか付餌は通るが、馴染んだところで“タカベ”が喰ってくる。ポイントをずらしたり、深棚を探ったりしたが、“タカベ”の猛攻にウンザリ。気分転換に裏側のワンドでズボ釣りを試みた。裏には餌盗りも居ないようで、付け餌がそのまま戻ってくる。しばらくして撒餌が効きだし、餌が齧られるようになり、ガツンと待望の一発。しかし、アタリは大きかったが、やっぱり30cm。また、表に戻った。時折、付け餌が通ると“グレ”が喰ってはくるが、25cm前後。昼からに期待をしたが、空振りで本日終了。

  本日の竿頭は、K兄弟の弟氏。苦手だと言っていた“ドンビの島”で46cm。うう〜ん羨ましい。帰りも北回り。途中、道の駅で漬物や地場の野菜をお土産に買って家路を急いだ。

2007年1月27日(土)
  よんどころない用事があり先週釣りはお休み。その間も釣果情報をチェックすると“グレ”は好調に釣れ続いているが、型が今一の様子。腕がムズムズ。ふと気づくと釣りのことを考えていたりする。たった1週で禁断症状が出ている。ほぼ毎週釣行できるというのは恵まれている方なのだが、その分中毒も進んでいるようだ。

  で、やってきました金曜日。自宅に着くやいなや誠丸に予約電話。呆れ顔の奥様に「行ってきま〜す」と言い置いて、車を走らせた。途中、“モリモト”で予約してあった餌を購入。「水温上がってて、餌盗り多いで」と森本氏。「それでここんとこ大型出てへんのかな」と問うと「釣ってる人は釣ってるけどネ」となにやら意味深な回答。 1時に梶賀着。仮眠所で布団に潜り込む。隣室のゴソゴソという音で目覚め、ポットに入れてきたコーヒーを一杯。人心地ついたところで支度をし、事務所に顔を出す。「水温上がったて聞いたけど」と問うと「そうや、3度も上がって、18度もあるんや」と船長。「産卵に入ってるのは間違いないし、こんな時は浅場の“ドンビの奥”あたりに入った方がええかもしれんで」とのこと。港に降りてKファミリー(ブラザース+親父)と談笑。船に乗り込む。今日は比較的客は少なく12人ほどか。S夫妻の顔も見える。

  6時過ぎに出港し、最初に目指したのは“ドンビ”。先の話通り「奥に行きや」ということで“ドンビの真ん中”にKファミリーと上礁。一人奥まで歩いていく。三角岩向かいの釣座について竿をセットしているところへ他渡船が磯着けし、3人降りてきた三角以外の釣り座を全て取られてしまい、隅っこに追いやられた感じ。このところ“ドンビの奥”で竿を出すと、1日1回は本命らしき魚が食って喰ってくる。で、根擦れでバラす・・・。というパターンが続いている。この日、波も穏やかでベストとは言いがたい状況だが、その1発を物にするため竿は堅い目の2号。道糸・ハリスを5号と、他の釣り場じゃ「アホかいな」といわれるような太仕掛けをセットした。

  最初は、磯際から探っていく。釣り始めの一発に期待したが空振り。三角岩まわりに遠投してみる。数等してウキが沈んだが、これは“ガシラ”。またしばらくたって、沈み根の沖側でウキが沈んだ。合わせると“グレ”らしき引き。40cmほどか。沈み根に向こう側なので強引に浮かせにかかるが、浮くと同時に手前に寄せる力も同時にかかり「ヤベ」と思ったとたんに竿先が跳ね上がった。仕掛けを回収すると5号のハリスが鈎上10cmほどで切れていた。あと10数cm巻けていれば・・・・。“たられば”を言っても始まらないので気を取り直して再開したが、その後は“ガシラ”が来ただけで“グレ”は二度と掛からなかった。

  この日は、全体に不調で、35〜6cmが2匹。あとはコッパばかり。バラシたことを船長に告げると「ハリス何号?」「5号」「それで獲れんか。獲り方あるんやけどな〜。修行やな」ですと。

2007年1月14日(日)
  金曜日の夕方、「明日、行きたいんやけど」と誠丸に電話を入れると「明日?30人からの大会が入ってるし日曜日にならん?」というお答え。仕方なく1日待って、土曜の夕方もう一度電話を入れた。今度は「あいよ」とのことで、8時半に自宅を出た。12時過ぎに梶賀着。仮眠所で一眠り。船長の「おはよう」で起床。着替えて事務所に顔を出す。

  先週から尾鷲釣り大会が始まっていて、“大型グレ”もボチボチ顔を見せ始めたので、もっと客が多いかと思ったが20人ほどか。さて今日はどの磯に上げてもらえるものやら。乗船して6時過ぎに出港。梶賀側の磯に向かい、珍しく“ナカゴマ”の前に陣取った。「N師用意して」と船長。ついでに「行くか?」と聞かれたので「ホーイ」と用意して上礁。N師が“松の下”よりの右側に入ったので、“ドンビ”よりの船着に釣り座を取った。大型に備えて、竿2号・ハリス4号をセットする。撒餌を磯際にパラパラ入れ、仕掛けを投入。波は穏やか。仕掛けはすんなり馴染む。おっと、錘を打ちすぎたか、ウキがゆっくり沈んでいく。しかし、丁度良い沈み具合なのでそのまま釣り続けることにした。5投目、ゆっくり沈んでいたウキが急に速くなったような気がして思わず合わせた。正解!グンと乗った魚はそこそこでかい。本命の引きを十分楽しませてくれて、40cmほどの“グレ”が浮いてきた。慎重に弾で掬って、久々の40オーバーGETT。思わず「今日は爆釣?」と期待した。しかし、その後は鳴かず飛ばず。左奥側の磯際を試してみる。ポコポコウキは沈むが全て“ガシラ”。ここは“ガシラ”の巣のようだ。“アカノハダイ”混じりで6匹ほど釣ったところで元の正面に戻った。しかし、潮が動かず喰ってこない。1時を回って、ウキが沈み「ついに来たか?」と思ったが、重いだけで全く引かない。「何かいな?」とリールをまくと浮いてきたのは“ガシラ”の大型35cm。本日これにて終了。N師は「あかんワ」とのことだった。

  この日も50cmオーバーが2枚出ていた。船長は、「ええ“ガシラ”や、ガナガエルみたいに太っとるわ」と“ガシラ”を誉めてくれたが、やはりごっつい“グレ”が欲しい。

2007年1月7日(日)
  4日に初釣りして3日しか経っていないが、年末行きそびれたことを理由に釣行することにした。天気予報では、「曇り時々晴れ」。冬型の天気図で北東風が強そうではあるが、紀東は北西風には強い釣り場である。峠にも雪は無いとのことで、いつものとおり誠丸に仮眠室を予約し夜9時に出発。

  大台の峠あたりで少し雪がちらついていたが、凍結も無く順調に距離を稼ぎ、1時前に梶賀着。即、布団に入った。朝、どこかの部屋の目覚まし音で目が覚め、顔を洗って戦闘服に着替え。玄関の扉を空けてビックリ!外は銀世界。吹雪といって良いような降りだった。事務所に顔を出すと、皆一様に「天気予報にだまされた」とぼやいている。テレビ画面が天気予報に変わると全員釘付け。雪が朝のうちだけで止むと聞いて皆一応一安心。でもすでに外れているのに信用できるのかしら?

  港に降りても真っ白で、船の甲板もシャーベット状態。フェルトスパイクの靴底に雪が張り付き滑る滑る。こんなんで磯に渡れるんやろか?不安いっぱいのまま出船。「風裏の“ドンビ”から着けるし」と船長。“ドンビ”の先端を回ると磯に雪は積もっていないのが確認できホット一息。「“ドンビの奥”どや?もう1人連れて行ってポイント教えたって」と船長。“ドンビの真ん中”に船が着き一緒に降りて“奥”まで歩く。三角岩の前に釣り座を取り、もう一人に正面の釣り座とポイントを教えて、竿をセットする。ここはゴロタ場で浅く、すぐ根に持っていかれるのでハリス4号、棚3尋でスタート。まずは磯際に撒餌をパラパラ。3投目で喰ってきた。大きくは無い“グレ”の引き。ウキが見えたところで針外れ。喰いが浅いようだが、魚は居る。大型に備えて気を引き締めた。数投目にウキがキュンと入り合わせると強烈な引き「糸は出さん!」と耐えるも竿ごともって行かれ、右の根に突っ込まれてしまった。出てくるのをしばらく待ったが、諦めて泣く泣く糸を切った。バラシ以後、“グレ”の喰いはバッタリ止まり、たまにウキを沈めてくれるのは“ガシラ”だけ。8時頃には雪は止んだが、風が冷たい中、最後まで頑張ったが無念のボウズに終わった。

  この日47cmを筆頭に30cmオーバーは、10匹ほど釣れていた。バラシも結構あったようで、こんな天候でも“グレ”が喰ってくることを再認識した。

  「さて、帰りはどないしょう」と思ってると、明日、例会の闘誠会のメンバーが到着した。Mくんに「山の雪どやった?」と聞くと「結構えらかったワ」とのこと。伊勢道→阪和道ルートもどうなっているかわからない。チェーンの着脱・雪道走行のストレスとリスクを考えると遠回りではあるが南周りで帰るのが正解との結論に達した。梶賀からR42マでの道はすでに雪は解けていたが、R42に出たとたん周りは真っ白。路面はほとんど解けてはいるがシャーベット状で、山中はさぞやと思わせる。いつも右折する交差点をそのまま直進し、熊野・新宮・勝浦を経て南に向かう。串本から先は数年前まで毎週通っていたなじみの道である。潮岬の付け根を過ぎたとたん、これまで穏やかだった海が、荒れた海に変わった。西風がかなり強く、白波がたっている。5時を回ると次第に暗くなり景色を楽しむことができなくなった。しかし、久々に走る道沿いには、以前は無かった餌屋やラーメン屋が出来ていたり、飲食店が廃業していたりで退屈しない。潮の岬・口和深・井古木といったかつて通った釣り場を思い出し(たいして良い思いはして無いが)「機会があれば、また行きたいな」などと思いながら車を走らせた。南部から阪和道に乗り、自宅に帰りついたのは9時過ぎだった。ああ〜、疲れた。

2007年1月4日(木)
    年末、寒波が押し寄せ、釣り納めをしそこねて変な具合で新年を迎えた。アッ、申し遅れました…

  「あけましておめでとうございます。本年も当サイトをよろしくお願いします」。

    2007年の初釣りは、以前から「磯釣り連れてってくださいよ」と言っていた(本人たちが忙しくて実現しなかった)職場仲間を2人案内することになった。2人とも、波止めや筏ではチョクチョクやっているそうで、竿・リールは持っているとのこと。フローティングベストも1人は買ったそうなので、磯靴2足とベストを1枚用意して当日に備えた。AM1:00に筆者宅集合。時間通りにやってきたF課長とMッチャン。磯デビューとあって興奮気味である。F課長の車に荷物を積み込みMッチャンの運転で梶賀に向かってGO!。

  道中「この先カーブきついで」などとナビゲーター役。運転人任せは楽で良い。途中の餌屋でM課長が“青イソメ”を購入。どうも“オキアミ”だけでは心もとない様子。5時頃梶賀に着いた。車中で少し仮眠を取り、事務所が開くのを待つ。船長の車が到着したので事務所に顔を出し「おめでとうございます。今年も・・・・」と挨拶。2人を紹介し「磯釣りは始めてなんで」と言うと「判った」というお答え。

  船に乗り込み出船。例によって“カガリ”から降ろしていく、“西”で降ろした後でお声が掛かった。「“ナカドマル”行くか?」「あいよ」と2人に声をかけ船首に移動。勝手がわからない2人もなんとか無事に上礁。前日用意したのだろう、2人とも竿にウキをセットして持ってきていた。ハリスと針を結んであげて一丁上がり。“カガリ”向かいの水道につり座をとり「そことそこがポイントや」と指差し、2人が釣り始めたのを眺めながら自分の竿をセットした。波の具合は調度良い感じだが、潮が動かず苦戦。餌盗りの“アカジャコ”が顔を見せただけ。F課長は我慢できずに、“マルイシ”向かいに移動し、“青イソメ”でズボ釣を始めた。“カワハギ”が釣れたとのことで少し嬉しそう。このままでは、F課長の一人舞台となってしまい、師匠(一応)としての面目丸潰れである。11時頃、オキアミを頭だけ盗られるようになってきたので、喰い込みを良くするためにゼロスルスルに仕掛けをチェンジ。針も小さくした。数投目に、道糸が走った。大きくは無いが本命の引き。35cmの“グレ”が浮いてきた。慎重にタモ入れし、手にしたときはホッと安堵のため息。「これが“グレ”や」と横にいたMッチャンに見せびらかす。続けて同サイズが喰ってきて、「また、釣れたで」とF課長にも見せにい行く。ふと横を見るとMッチャンが羨ましそうにこちらを見ているので、思わず「この竿で釣る?」と場所と竿を明け渡した。Mッチャンの仕掛けをゼロスルスルに換えている間にアタリが遠のき、またまた、生態反応が無くなった。午後、上げ潮に変わりチャンスがあるかと思われたが、潮は動かずアタリ無しで終了。哀れMッチャンは丸坊主。

  港に戻って“グレ”の腹を出してもらう。今日も50cmっを頭に40cmオーバーが3枚釣れていた。「皆、あのサイズを狙ってるんや」言うと、2人とも「うう〜ん」と大きさに驚いた様子。帰りもF課長とMッチャンが交代で運転。お客さん待遇で楽ちんだった。釣った”グレ“は1匹づつお持ち帰り願うことにした。試食用である。後日2人が声を揃えて「美味しかったっすワ」とおっしゃったことは言うまでもない。

  初釣り吉例の一句

  「初釣りで 初磯二人は 丸坊主 それにつけても グレの美味さよ」

おそまつ。 


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