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そこがりたい日本にほんの「なぜ」?

日本人にほんじんはなぜさくらき?




Last update November 23, 2019

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一年いちねんのうち、日本人にほんじんにとって絶対見逃ぜったいみのがせないものがふたつあります。それは桜と紅葉さくら もみじさくらなけりゃ春が来はる こない、紅葉もみじなけりゃ秋が終あき おわらないというわけです。事実じじつ桜や紅葉さくら もみじ見に行み いけなかったときは、なんだか、長年会ながねんあっていない友達ともだちがはるばるたずねてたのに結局会けっきょくあいにけなかったときのような「うしろめたさ」をかんじるのです。

ともあれ、毎年春まいとしはるちかづくと、テレビの天気予報てんきよほうさくら開花かいか予報よほうし、人々ひとびとあいだでは、「いま何分咲なんぶざき?」「今年ことしすこおくれててまだつぼみだよ」とか「今満開いままんかいだ」といった話題わだいはなきます。あき紅葉もみじが「ぎん」ならさくらは「きん」というところでしょう。かくして、今年ことしも、老若男女ろうにゃくなんにょ現役引退げんえきいんたいにかかわらず、さくらのもとに馳せ参は さんじ、花見はなみたのしむのです。

それにしても、なぜそんなにさくらにこだわるのでしょうか?日本の国花にほん こっかとして(正式せいしきさだめられているわけではありません)、こよなくあいされるさくらさくらをめでるこころ日本人にほんじんのDNAにふかきざまれているのかもしれません。ちなみに、さくらという言葉ことば語源ごげん調しらべてみると、「く」という言葉ことば接尾辞せつびじの「-ら」がついたとするせつと、さくらにはいね神様かみさま降臨こうりんするとしんじられていたことから、「いね神様かみさますわ場所ばしょ」という意味いみからたというふたつのせつがあります。なるほど、重要じゅうようはならしいということがわかりますね。

では、大事だいじはなだからあいするのかというと、「あい」とはそんなものではありません。それは、あるものひとたいする甘美かんび執着しゅうちゃく。そして、よろこびでありながら、どこかかなしさがともなうのです。あいする対象たいしょううしなうかもしれないというかなしさです。そのうつくしさだけでなく、そのみじかいのちのゆえに、ひとさくらあいし、そよかぜいながらっていくピンクのはなびらを見て、さらに執着しゅうちゃくつのらせるのです。

そんなうるわしくもかなしい存在そんざいであるからなのか、花見はなみだけでなく、さまざまなところで登場とうじょうするのがさくらです(花見はなみ平安時代へいあんじだいはじまりましたが、このころから、「はな」とえば「さくら」をすようになりました)。かっての戦争せんそうでは、神風特攻隊かみかぜとっこうたいがよくうたったというのが「同期どうきさくら」という軍歌ぐんかで、自分じぶんたちのいのちいさぎよりゆくさくらたとえたのです。また、大学受験だいがくじゅけん結果けっからせる電報でんぽうで、「桜咲さくらさく」、「桜散さくらちる」という表現ひょうげん使つかわれていたこともあります。風流ふうりゅうさと気配きくばりをかんじさせますね。

さて、今年ことしも、さくら季節きせつです…


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