「通弁」クリエイティブ翻訳

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英語のビデオを作りたい

聞くメディアとしての翻訳

今では誰でも簡単に動画を撮影できるようになりましたが、やはりプロモーションなどに使うビデオになると、「ちょっとスマホで撮った動画を…」というわけにはいきませんね。写真撮影もそうですが、光の当たり方やカメラの動かし方など、やはりプロにまかせたほうが仕上りが違います。

そして、当然のことながらナレーションや字幕タイトルの翻訳ライティングが必要になってきます。まず、映像メディアの翻訳ライティングのポイントは、「読み物」ではなく「聞くメディア」(字幕の場合は「流し読み」)であるということです。

つまり、印刷物やホームページのようにじっくり読むというのではなく、画面や音楽とともに瞬間的に流れていきますので、翻訳するナレーションや字幕の文章も聞いて(瞬時に読んで)理解しやすいというのが条件です。

たとえば、1つのセンテンスにいくつもの関係代名詞や関係副詞をふくんだ複雑な文章やえんえんと続く長い文章では、聞いて理解しやすいものにはなりません。

とくにナレーションでは、「話し言葉」に近い平易なスタイルを使用することが大事です。とは言え、単調に流れすぎても聞く人を退屈させてしまいますので、文章にもリズムやインパクトが出るような表現の工夫が必要になってきます。クリエイティビティやレトリックも大切な要素です。

字幕の場合も同様に、画面にぎっしり詰めこまれた訳文では、読むだけでも時間と労力がかかり、肝心の映像を見ている余裕がないということになってしまいます。映像を見ながら自然に目に入ってくるくらいの情報量でなければついていけません。

映像と音楽とナレーションと字幕

言うまでもなく、ビデオとはこの4つの要素が絶妙なシンフォニーを奏でる世界です。これらの要素がお互いに補い合っていれば美しいハーモニーになりますが、邪魔し合ったり、打ち消し合ったりしていれば「不協和音」になります。

たとえば、映像も音楽も、発展や広がりのイメージとともにクライマックスを奏で盛り上っているところで、「今後も努力してまいりますので、何とぞよろしくお願いいたします」というような退屈な文言で終わってしまうというのでは、せっかく創り上げた「感動」のエネルギーがムダになります。

関心をもって観てもらうためにはイントロも大切ですが、エンディングも非常に重要です。それがそのビデオに対する印象となって残るからです。映像と音楽の盛り上がりをフルに活用し、視聴者を精神的に高まった感動の別世界へと誘導する役割をもっていると言えるでしょう。

もちろん、虚構や誇張はいけません。しかし、感動や感激を味わうことは、視聴者にとっても悪い体験ではないはずです。

時間的・空間的制約

次に、現実的な問題として、映像メディア制作には時間的制約とスペース的な制約があります。とくに、日本語を英語に翻訳した場合、どうしても英語のほうが文章のボリュームが多くなります。

しかし、日本語版の上に英語のナレーションをボイス・オーバー(吹き替え)する場合は、日本語と同じ時間内で英語のナレーションを完結させなければなりません。また、画面にタイトルや字幕を入れる場合は、該当する映像が流れている時間内に字幕を入れてしまう必要があります。

ところが、実際に翻訳をしてみると、英文のナレーションや字幕が該当するシーン内に収まりきれないことがよくあります。全体の時間も決まっているため、むやみに時間を増やすこともできません。日本語の情報を整理・要約しながら簡潔なセンテンスにまとめる作業がどうしても必要になってくるのです。

メディアの性質上、ナレーション、字幕、映像、音楽、さらに「間」の取り方などの構成要素と制約のバランスを取りながら、いかに調和・統合させていくかがカギになるわけです。

英文ビデオスクリプトイメージ
(画像はイメージです。)