Last update April 4, 2021

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DVDで映画やドラマの英語を徹底制覇!

日本語字幕もいいけれど…

日本の映画館なら字幕付きしか上映されないし、動画配信サービスでも「英語オンリー日本語字幕なし」が選べないものが多いようです。娯楽目的ならいいのですが、英語の表現を習得しようとか、リスニングを鍛えようとする場合、便利なようでビミョウな存在になってくるのが、この「日本語字幕」です。苦労して字幕翻訳・編集をしていただいている方々には申し訳ないのですが、おしなべて「良い仕事」をされているだけにビミョウなのかもしれません。

というのも、「英語のリスニングのためにできるだけ日本語の字幕は見ないようにしよう」と思っていても、画面上に溶け込むようにさり気なく、ムダなく、簡潔に表現された「字幕」は、観ている人の視野のどこかに残ってしまいます。「見て見ぬふり状態」になっているだけで、視界から完全に排除することはできません。だから、自分では「英語で聴いて理解した」と思っていても、英語オンリーで理解したのではなく、気づかないうちに、日本語の字幕を視野のどこかに入れながらの理解になっている可能性があるのです。

たとえてみれば、自転車の補助輪にようなものですね。自転車に乗ってスイスイ走っているのですが、しっかり補助輪がついているわけです。「補助輪」が悪いとは言いませんが、やはり、せめて何回かに一度は、「補助輪」を外して、自分の力だけでどこまで走れるかを確かめることが必要だと思います。

おススメのメディアはやはりDVD!

最近の定番となっている「動画配信サービス」ですが、安い料金でいろんな作品が通して観られるという意味では、ぜひ活用したいものです。ケーブルTVなどのようにCMも入りませんので、じっくり、どっぷり、作品に浸ることができます。

ただし、残念なことに、最初にも書きましたが、リスニングのトレーニングに欠かせない「英語オンリー日本語字幕なし」という視聴メニューがあるとは限りません。仮に、あったとしても、オンラインでの「配信」のため、聞き取れなかった箇所を何度も巻き戻し… というようなことをやっているうちに通信が不安定に… などということもなきにしもあらず(?)ということもありそうです。事実、筆者のところの環境ではときどき起こる現象です。

さらにもうひとつ、何度聴きなおしても理解できない箇所はあります。ネイティブではないため、そういった音(の集合体・結合体)が自分の頭の中に経験としてインプットされていないから聞き取れないわけです。だから、「こういう音の塊は、こういうことを言っている」ということを1つのデータとして自分の頭にインプットしてあげればいいのです。そのために必要なのが、英語の文字として確認することなのです。つまり、日本語ではなく「英語の字幕」もしくはスクリプト(トランスクリプト)です。

そして、この「英語オンリー字幕なし」、「日本語字幕」、「英語字幕」といった3つの方法をすべて提供し、「字幕なし」で観ながらどうしてもわからない箇所はそこだけ「英語字幕」に切り替え文字で確認し、英語の意味がわからなければ「日本語字幕」に切り替えて確認するといったわがままな(しかし語学学習には不可欠な)使い方ができるのは、DVD(あるいはブルーレイ)などの従来メディアだと言えるでしょう。

では、補足として、DVDメディア活用のポイントをあげておきます。

1. 同じストーリーを最低2回観る

自分のレベルに合わせて、「英語的に少しむずかしいかな」という作品を選びDVDを購入します。そして、少なくとも2回は観るようにします。たとえば、1回目は「英語だけの字幕なし」で観て、2回目は「英語の字幕」で観るのもいいでしょう。あるいは、最初は「日本語字幕」で観ておいて、2回目に「英語のみの字幕なし」、3回目は「英語字幕」というのもいいかもしれません。

2. 少し古めの作品を選んだほうがお得

予算ならいくらでもかけられるという人は別ですが、ここでは、英語学習に重きを置くわけですから、少し古めの作品を選ぶと安く購入することができます。気に入った作品なら、コンプリートボックスなど、まとめ買いをするのもいいでしょう。学習用のメディアは何度も視聴することになるため、自分のお気に入りを見つけることが長続きする秘訣です。

3. その他注意すべきこと

輸入版のDVDには日本のプレイヤーでは再生できないものもあります。また、字幕がついているもの、いないもの、作品によっては吹き替え版もあります。購入する前に、必ず、リージョンコードや音声・字幕を確認してください。また「英語の字幕」は、基本的には、英語圏のユーザー補助機能として付加されているため、完全版のセリフではなく簡略版が字幕として掲載されていることもあります。