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Last update July 1, 2019

「呼びかけ」 (Salutation) のスタイル

e-mail ではファーストネームで呼び合う間柄では Hi XXX とか Hello XXX で始める場合が多くなりましたが、Dear XXX の「呼びかけ」部分について少し説明します。

イギリス英語とアメリカ英語の違い

Dear Mr. XXXMr. Mrs. などの敬称の後のピリオド「.」ですが、最近のイギリス英語では省略される傾向にあります。また、Dear Mr. XXX の敬称+名前の後にコンマ「,」をつけるか、コロン「:」をつけるかですが、主にアメリカ英語ではコロンを使い、イギリス英語やその他の国ではコンマを使うのが普通です。アメリカ英語では、インフォーマルな場合は「コンマ」でも可能だが、フォーマルな場合は「コロン」という考え方もあるようです。

ちなみに、最近ではコロンもコンマも使わなくてもよいという意見もありますが、正式なメッセージの場合はやはり省略しないほうがよいでしょう。

イギリス英語 アメリカ英語
Dear Mr Green Dear Mr. Green:

ファーストネームを入れるか入れないか

Dear Mr. などの後に「姓」 (surname) + 「名」 (first name) が来るか、それとも「姓」のみにするかですが、姓名両方を入れたほうがより正式な言い方になります。当然のことながら、これらの敬称は基本的には姓につけるものなので、Mr. + ファーストネームだけという書き方はありません。





敬称の種類と使い分け

Mr.Mrs. などの敬称は英語では title と呼んでいますが、手紙の冒頭の「呼びかけ」として使われるものにはどんな種類があるのかをまとめてみました。また、英語の敬称は、イコール日本語の「様」というわけではなく、フォーマルなレターの結びの下に自分の名前をつける場合など、自分の名前につけて使う場合もあります。

敬称 使い分け
Mr 既婚・未婚関係なく成人男性に対して使う。
Mrs 既婚女性に対する敬称だが、ビジネスなど既婚・未婚が関係ない状況では使われない。
Miss 未婚女性に対する敬称だが、最近ではもっぱら未成年の女子に対して使うのが一般的。成人女性に対しては、ビジネスなど既婚・未婚が関係ない状況では使われない。
Ms ビジネスなど既婚・未婚が関係ない状況において、女性全般に対して使う。
Master (Mstr) 未成年男子に対して使う。
Messrs (Messieurs) Mr の複数形で、Mr. Green and Mr. Brown という代わりに Messrs. Green and Brown という。
Mesdames 上の Messrs の女性版で複数の女性に対して使う。
Dr Doctor の肩書を持つ相手に対して使う。その他、最近では Professor 「~教授」なども使われる。

相手の名前が不明な場合

初めて手紙を送る場合などで、担当者の名前がわからない場合、わかっていても明記したくない場合には、以下のような「呼びかけ」を使うことができます。メールの場合は、たいてい個人別のアドレスになっていますので、名前がわからないということはまずないと思いますが、それでも contact@xxx.com など、あえて名前を入れていないアドレスもあります。

ただし、あくまでも「許容範囲である」ということで、最近では関連のホームページなどで調べられる場合もありますので、本当にわからない場合、あるいは、苦情を言う場合などで相手の名前を明確にしたくないときなどに限定しておいたほうがよいでしょう。

表現 使い方
Dear Sir 相手が男性だとわかっている場合。
Dear Madam 相手が女性だとわかっている場合。
Dear Sir or Madam 相手が男性か女性かがわからない場合。バリエーションとして、Sir/Madam という言い方もあるが不適切だとする意見もある。
To Whom It May Concern 男性・女性に関わらず「ご担当者様」といったニュアンス。受け取った人が誰であれ、適切な担当者に届けてほしいという含みがある。
Dear Product Manager (例) 名前はわからないが相手の肩書きがわかっている場合は、その肩書きの前に Dear をつけて代用する。