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Last update January 12, 2019

カナダ英語とは?

「同じ北米だからアメリカ英語と同じでしょ?」と思うのは何も日本人だけではありません。カナダ以外の人なら誰でも考えることだと思います。それもそのはず、オーストラリア英語やスコットランド英語など、他の英語圏の国の英語に比べてカナダ英語ほど、これまで研究されなかった英語はありません。1990年代までは研究のもとになる言語学的なデータがほとんど存在していなかったことが原因で、その特徴が知られるようになったのもここ十数年のことです。

さて、カナダ英語の起源は、当然のことながらイギリスによる植民化に始まります。アメリカが1775年の独立革命 (the American Revolution) でイギリスから独立を果たし、独自の英語を形成していったのに対して、カナダは1931年に自治領になりイギリス連邦 (the Commonwealth of Nations) の一員となっています。また、アメリカ独立後も本国に忠誠を誓う人々が、アメリカ領土となった土地から逃れ、カナダへと移住したと言われます。



こういった歴史的背景もあり、カナダ英語は、アメリカ英語とは地理的に近い位置にありながら、実は、宗主国であるイギリス英語の影響がかなり残っているのです。たとえば、水道の「蛇口」を表す単語ですが、アメリカでは faucet を使うのに対して、カナダではイギリスと同じ tap を使う傾向があります。

また、アルファベットの「Z」もアメリカ英語のように「ズィー」ではなく、イギリス式に「ゼッド」と発音します。また、schedule の発音も、アメリカ英語のように「スケジュール」ではなく、「シェジュール」となりイギリス英語の発音に近くなります。とは言え、距離的に近いことから全くアメリカ英語の影響を受けないということは現実的にあり得ません。スペルの「r」をすべて発音する他、母音間の歯茎はじき音、緊張した [æ] の発音、スペルなどにアメリカ英語と共通の特徴もみられます。(発音の詳細については、カナダ英語の発音を参照してください。)

以上のことから、カナダ英語とは、イギリス英語の影響を残しながらアメリカ英語の影響を受け、その一方で、独自の特徴を形成してきた英語と言えるでしょう。