Last update March 22, 2022

ニュージーランド英語

マオリ語の影響と独特の語彙

ニュージーランド英語では、動植物の名前や地形、地名など、マオリ語から多くの語彙を借用しています。その代表的な例が、ニュージーランドに生息する飛べない鳥キーウィ(Kiwi)で、これはニュージーランド人を意味する俗語にもなっています。その他、「こんにちは」や「ようこそ」、または「ありがとう」を意味する Kia ora、「頑張って」という励ましの言葉である Kia kaha などの日常的な言葉が若者を中心に定着しているようです。




その他、ニュージーランド英語の語彙例をいくつか挙げてみましょう。 マークがついているものは、オーストラリアをはじめイギリスなどでも使われます。

単語 意味 備考
bogan  ワル、ゴロツキ 粗野で教養がなく、生まれも育ちも悪い白人という意味の軽蔑的な言葉。Westie も類似語
boondocks ど田舎 僻地の田舎
chunder  ゲロ "Watch out under" を縮めたもので、嘔吐物を指す俗語
chur bro 「じゃあまた、ありがとう」 cheers brother の略で女性にも使う。「ありがとう」の意味や別れの挨拶として使い、最近では chur bo とも
dairy コンビニ イギリスでは corner shop、アメリカでは convenience store
egg バカ、まぬけ 80年代に流行した軽蔑の言葉で、今でも使われる
fulla キミ、仲間 guy と同じ俗語で、fellow から
gruds (下着の)パンツ underpants を意味する俗語
hard case 面白いヤツ 鋭いユーモアのセンスを持つ者、コメディアン
jandals サンダル 草履のようなサンダルのことで、Japanese Sandals を縮めたもの。オーストラリアでは thongs、英米では flip-flops
joker ヤツ、野郎 イギリスでは bloke、アメリカでは guy に相当するニュージーランドの男性を指す。good jokerfunny joker のように使いポジティブな意味を持つ
kiwi  ニュージーランド人 ニュージーランドに生息する鳥キーウィから。キウイフルーツの意味もあるが、ニュージーランドではその意味で使われることはない。投資家の間ではニュージーランド・ドルを指す隠語
pom  イギリス人 主にイングランド人を指す。その語源はおそらく Prisoner Of (Her) Majesty (「陛下の囚人」)
shot 「ありがとう、じゃあまた」 "Shot bro" などのように用いて、謝礼や別れのあいさつに使う
your shout  そっちの番 パブで飲んでいておかわりをするときに、今度は相手がおごる番だというときのフレーズ。パブでは普通一杯ずつ料金を払うため
smoko  (タバコ)休憩 かって喫煙が一般的だった時代に、仕事の合間の一服を指した言葉。今では仕事の合間の「休憩」の意味
togs  水着 男性用女性用関係なく、競泳水着から水泳パンツ、ビキニなど、どんな水着にも使う
wag  ズル休みする 学校などをズル休みすることで、"He's wagging school today" などのように使う
waka 乗り物、移動のための「足」 移動の手段のために使う乗り物のことで、カヌーなどの水上移動のための乗り物を指すマオリ語の waka から
Westie 西オークランド人 西オークランドに住む白人を表す軽蔑的な言葉。粗野で教養がなく生まれも育ちも悪い白人という意味もあり、その定義としては、ピチピチのジーンズや黒い服を好み、音楽はヘビメタ、車はマッスルカーで獰猛な犬を飼う
West Island 西の島 ニュージーランドの西に位置することから、オーストラリアをおどけて呼ぶ呼び名