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12月24日(日)
   先日(11/23)参加した釣り大会の地区の決勝大会がこの日行われた。前回まぐれで2位という成績をあげたため一応参加。場所は梶賀・渡船は誠丸ということで、普段の釣行と変わらない準備ですみ、緊張感は全く無い。かねてより「クリスマスイブは釣り大会やから」と奥様に了解を取っていたので、すんなり9時に出撃。

 1時頃に梶賀着。即、布団に入った。翌日目覚めて、チャッチャと着替え、事務所へ向かう。入ってみると大会関係者がズラリ。決勝参加者は、9名を予定していたが、都合が悪く不参加が3名とのこと。3名一組、2箇所の磯に別れて予選が行われ、各磯の上位1名が決勝で争うというルール。早速、組み合わせ抽選が行われ、4番札を引き、I氏・OK氏と一緒のB組。25cm以上の“グレ”、5匹の総重量で競うことになった。

 船に乗り込み“カガリ”を目指す。まずA組を“東”に降ろし、我々B組は“南”に上礁した。予選は、磯を3分割し1時間ごとに場所替えするシステム。筆者は、最初に左側の高場で竿を出すことになった。竿をセットし7時のスタートを待つ。定刻が来て3人一斉に第1投。左側のワレから出るサラシの際や、正面の磯際を探る。30分ほどたった頃、サラシの沖側に程よいヨレが出来ていたのでそこを探る。仕掛けがなじんだ直後ウキがしもり、竿先までアタリがきた。合わせるとかなりの引き。重量感は今一だが泳ぐ馬力は相当なもので、楽しませてくれる。頭を振るので「“サンノジ”か?」とも思ったが姿を見せたのは、茶色っぽいスマートな“グレ”で40cmはありそう。横の2人も驚愕の声を上げている。玉網を伸ばそうとしたとき竿から重量感が消えた。「?¥&%#!!?バレた?」ガックリ。仕掛けを回収すると、針のチモトでスッパリ切れていた。「“尾長”に飲まれてたんやわ」と2人に告げると、「上がってたら戦意喪失やで」とI氏。直後そのI氏の竿が大きく曲がった。余裕のやり取りで顔を見せたのは、やはり同サイズの“尾長”。しかも、タモ入れ寸前に同じようにバラシ。針外れとのことであった。その後2回の場所替えをしたがノーヒット。結局25cmを超える“グレ”はOK氏のギリギリサイズ1匹だけで、B組決勝進出者はOK氏となった。

 決勝戦はてっきり“東”で行われるものと、OK氏は磯替え支度をし、I氏と筆者は残るつもりだったが、“東”も調子が悪いらしく“南”でやるとのこと。急いで竿を畳み船にとび乗った。I氏と2人で替わった磯は、何故か空いていた“オベラの高場”。高場の釣り座をI氏に譲り、右側の低い方に入った。ポツリポツリと25cmほどの“グレ”は掛かるものの、「これは!」という魚が掛からないまま終了の時刻。朝の1発をバラシたのが響いてボウズを喰らってしまった。

 決勝戦の結果は、A組勝ち上がりのT氏が、40cmの“尾長グレ”2匹を釣り上げ優勝。OK氏も40cmを1匹は上げたものの及ばずとのこと。釣れた棚は竿2本と深かったそうな。優勝者は5月に九州で開かれる全国大会に出場するとのこと、ご苦労様です。

11月23日(木)
   先々週、誘われて参加を表明した釣大会。前日、会場の串本の天気を確認すると、「一日中弱雨・北東の風9m・波の高さ2.5→3m」と出ていた。「大丈夫かいな?」と“しょらさん渡船”に確認電話を入れた。「明日の大会、決行ですよね」と聞くと「やるて聞いてるけど」と船長。湾内なら風裏で大丈夫かと仕度をし9時に出撃。大台越えで熊野に出て海岸線を串本に向けて車を走らせる。この辺りから雨が降り始めた。いつもより1時間あまり多く走ったが「遠いわ」。

 2時ころ“しょらさん渡船”の駐車場に着き、しばし仮眠。4時を過ぎて周りが騒がしくなって、目が覚めた。おなじみの闘誠会の面々が受付をのテントを雨の中、設置している。「おはようっす」と挨拶をかわす。参加者は20名ほどか。出船前、組み合わせ抽選の後、ルール説明。「試合時間は、7時から1時まで。2人1組で磯に上がり、磯の左右を3時間ごとに交代。25cm以上をキーパーサイズとしキーパー5匹の総重量勝負」とのこと。っとここで地元釣師から「25cmはきついんちゃう?こないだここであった大会で25以上なんて数枚やったで」との発言に「そらまずいな。ほなら23cmにしょうか」と急遽変更。さみしい話になってきた。5時過ぎ雨は止み、真っ暗な中出船。通夜島は風が強いだろうということであきらめ、湾内の磯をめざす。

 組み合わせの順番で各磯に2人づつ降ろしていくが、いつのまにやら順番が狂ったようでMっさんと磯上がりすることになった。“フダノ崎”あたり(よくわからない)の磯に上昇。まだ真っ暗なので、明けてくるまでしばし談笑。なんとか歩き回れる明るさになってから準備をはじめた。“グレ”のサイズが小さいということで竿を1.5号。道糸・ハリスともに2.5号ではじめた。Mっさんと釣座を2時間ごとに交代し、その後1時間づつでまた交代という変則ルールを取り決め最初に右側に入って釣り始めた。

 1投目からウキが沈んだがこれは“ベラ”。数投後、磯際でウキが沈みズシッと押した引き。この大きさは想定外。懸命にこらえたが竿が軟らかすぎ根に入られてしまった。まさに痛恨のバラシ。急遽竿を1.75号に替え道糸・ハリスも3号にアップ。餌盗りが多くなってきたが、しばらくして来ました35cmの“グレ”チャン。連続ボウズストップにほっとした。“コッパグレ”(一応キーパーサイズ)が釣れだし、それに混じって32cmの“尾長グレ”が喰ってきた。その後、これはという引きで上がってきたのは“ウマズラハギ”。伊豆で釣っていたころは、嫌というほどお目にかかったが、関西に帰ってからはなんとこれが始めての長い顔。「ご無沙汰でした」。

 釣座を交代して、“コッパ”が掛かってくるペースが遅くなり緊張感が無くなってきた。そんなとき、ウキが沈み「また“コッパ”」と油断をしたところに意外と強い締め込み。磯の前に出るのが遅れ、根に入られてしまいバラシ。その後は、“コッパ”のみで1時を迎え試合終了。Mっさんは盛り上がりはなかったようだ。

 磯上がり前に雨が降り出し、カッパを着たままでの計測・表彰となった。本日の大物賞はO君と筆者の35cm。で、優勝は2150gでO君。100g差で2位に入賞した。低レベルの釣果ではあったがこの時期では仕方がない。バラシ2発は、またバカバカ!であるが、ボウズも脱出したこともあり、めでたしめでたし。

11月18日(土)
   この日の予報は「晴れ・波も穏やか」と絶好の釣日和。問題はなかろうと誠丸に予約電話を入れた。すると、奥さんが出て「親戚に不幸があって今お通夜なんよ。明日、告別式なんでお休みさせてもらいます。」とのこと。「それは、どうも」とあわてて電話を切った。となると「凪は良いので久々に二木島にご機嫌伺いしてみるか」とマルヒサ渡船に電話を入れた。「5時40分出船ですよ」ということで予約完了。早寝して1時半に出撃。二木島には5時頃着いた。

 「久しぶりですね」とポーターのアンチャン。熊野地区はただいま熊野磯釣大会の真っ最中だが、現在のトップは44.5cmとのこと。「45cm以上(の“グレ”)釣ってや」と船長。客は15名ほど。船に乗り込み薄暗い海に向かって出港。“弁天”“寺島”“高麦”と乗せていき“ホーロク”の先端に2人組みを降ろした後、「“ホーロク”の奥側、行きますか」とアンチャン。上礁すると「高い岩の下でやってみて」と言い残して船は次の磯を目指して去って行った。広い磯だが、すこぶる足場が良く移動も楽々。船長お勧めの釣座は、ご丁寧にベンチのようになっており、背凭れも完備と至れり付くせり。これで釣れれば大好きになりそうな磯である。まずは磯際に撒餌を入れ、仕掛を50cmほどハエ根が出ているすぐ先に入れる。最初に喰ってきたのは“ガシラ”次に“ベラ”また今日も外道と餌盗り大会のようだ。やっと来た“グレ”はやはり25cmほどの定番サイズ。

 8時半ころ、ウキがユルユルと沈み、合わせを入れるとこれまでにない引き。「来たか?」とやり取りするも、なにやら底のほうでギラギラ銀色に光る魚体。「青物か?」と思わせたが上がってきたのは“ヘダイ”36cm。これまで釣ったことの無い魚なので結構嬉しかったりする。しかしその後は、外道・餌盗りに“コッパ”が混じるパターンに戻ってしまい、そのまま終了。

 港に戻って他の釣り客の釣果を見たが、“コッパ”止まり。全員「あかんな〜」と合唱しながら帰り支度。ボウズ街道は嶮しく長い。

11月12日(日)
  金曜の夕方、翌日の天気予報を見てみると「一日中弱雨」。「ずーっと雨はやだな」ということで日曜日に期待することとした。で、翌日、日曜の予報は?と見てみると「晴れ時々曇り」しかし「波の高さ4m」。「こりゃいかん」と思ったが、一応お伺い電話を誠丸にかけてみた。おそるおそる「明日行きたいんやけど、波高い?」「いや大丈夫やで。西の風やし」と船長。闘誠会の例会が入っており部屋が空いていないということで寝てから出発することにした。1時過ぎに起きだして、シャワーを浴びて出撃。

4時半ころ梶賀に到着。真っ暗ではあるが、波の音は静かで凪いでいるようだ。事務所に顔を出し「波、たいしたことないみたいやね」と言うと「天気予報の4mっちゅうのんは、沖の方や」と船長。弁当を頼んで港に降りる。今日は例会ということで闘誠会の面々がズラリ。二十数名の客を乗せて出港した。“カガリ”“オベラ”を抑えたところで「どこ行く?」と船長。先週のバラシのリベンジが頭をよぎり「“ナカドマル”」。船をUターンさせて向かったがすでに他渡船が客を3人降ろしていた。「奥のトーフでやり」と船長。上礁し3人の横を抜けてトーフ岩までエッチラオッチラ。ポイントに着くまでにどっと疲れてしまった。

 撒餌が効いてくると青い色の魚がウジャウジャ。ウキが引き込まれ“タカベ”が針に付いてくる。“コッパグレ”もたまにはくるが、付け餌が棚まで通る確率は低い。仕掛けをズボ釣りに切り替えた。さすがに刺し餌は通るが、今度は“アカジャコ”“べラ”“カワハギ”に“コッパ”が混じって喰ってくる。

 11時の見回りで見切りをつけて磯替え。次に上がったのは“ナカゴマ”。結構、梶賀に通っているが初めて上がる磯である。「右手の離れ根の水道と船着きでやってみて」と言い残し、船は去っていった。まずは離れ根の水道を試してみる。撒餌をすると“アカジャコ”でまっ赤っ赤。刺餌が通ると“コッパ”が喰ってくるがサイズはアップしない。船着きも似たりよったりで、そのまま撤収時刻を迎えた。

 この日も、どの磯も“コッパ”が数釣れるが30cm止まり。シーズン到来とはとても言えない。帰り仕度をしていると闘誠会のMっさんから声をかけられた。「大会の人数が足りひんねん。参加してくれへん?」とのこと。11月23日に串本大島とのこと。「ええよ」ということで参加要綱のプリントを貰って、梶賀を後にした。

11月4日(土)
  今年もとうとう11月に入り、巷ではすでに年賀葉書の販売も始まった今日この頃ではあるが、まだまだ夏の水温。22度前後で推移しており“木っ端グレ”入喰い、“イシガキダイ”大漁の情報ばかり。そんな中、尾鷲で50cmの大型“グレ”が顔を見せたようで、やっとこさ秋磯の雰囲気が高まってきた。3日の文化の日を含めた3連休。初日に釣行しようと誠丸に電話を入れた。「明日行きたいんやけど」「明日か〜。上物の大会入ってて(客が)多いで。土曜日やったら少ないし、できたらそうして」とのこと。波も高いということで、「ほな、そうするわ」と予定変更。金曜の夕方改めて予約電話。今度はすんなりOKが出て8時に出発。

道中朝食を仕入れに寄ったコンビニで、Kブラザースと遭遇。先週の60cmで気を良くしている弟氏。悔しい思いの兄貴。今日はどっちに軍配があがるか見ものである。12時に梶賀到着。個室仮眠所で布団に潜り込んだ。翌朝、隣の部屋で鳴った目覚ましの音で目が覚めた。廊下に出ると久々にカリブ君と会った。昨日の大会に参加していたそうで「一番大きいのがM氏の32cmでしたわ」とのこと。仕度をして港に下りる。客は14人。乗船すると「底物(師)降ろしてからどこ行くか決めよか」と一言。

出船すると例によって先ずは“カガリ”を目指す。波はまだ落ちきっておらず“カガリ”は半ばまで波を被っている。“東”に3人降ろし、“南”に向かったが危険と見て断念。“西”“マルイシ”と降ろしたところで「どこ行く?」と声がかかった。目の前に“ナカドマル”波気が良さそうなので「“ナカドマル”」と答え1人で上礁。船は大急ぎで次の磯に向かって去って行った。

“カガリ”向かいに釣り座をとりタックルをセットする。竿1,75号。道糸・ハリス共3号、3Bのウキに段シズをうった。磯際に撒き餌を入れ仕掛けを投入。はらいだしが強く磯際に仕掛けをキープしずらい。付け餌もとられないので水道にできている潮目を狙ってみる。ウキに反応があり、掌サイズの“コッパグレ”が掛かってきた。それからも沖目でポツポツ同サイズが掛かってくるがサイズアップしない。弁当船で「奥にある四角い岩のとこから、水道流してみてもええかもしれんで」と船長のアドバイス。弁当を食べて早速移動。しかし、そのポイントで撒き餌に集まってきたのは“アカジャコ”。すぐに引き返してした。

元のポイントに戻ったが、その頃には波は治まって沖の潮目も消えていた。磯際狙いで再チャレンジ。10時の干潮を過ぎて上げ潮に変わった。相変わらず“コッパ”がポツポツ喰ってくる中「おっ!」と思わせる引きは、残念ながら“アイゴ”30cm。しばらくしてウキが少ししもった状態で動かなくなった。「根掛り?」と聞き合わせてみると、グングンという魚の引き。かなりの重量感で、潜りはしないのだが、なかなか浮かせることができない。横へ横へと移動する。「“チヌ”か?“イガミ”か?」という感じだったが針外れでバレてしまった。ガックシ。

11時半ころ、磯際にキープしていたウキがいきなり引き込まれた。反射的に合わせを入れていたが、片手では竿が立たない。両手でこらえていると凄まじい勢いで潜りだし、何やら聞きなれぬ音がジージー鳴っている。根がかりを煽ってもジとも鳴らないドラグが滑って道糸が引き出されていく。「止まって!」と祈るような気持ちで竿を握りしめていたが、とうとう止まることなく竿先が跳ね上がってしまった。仕掛けを確認すると針から20cmほど上でスッパリ切られていた。“石物”か“コロダイ”といったところか。どうにもこうにもならなかった。

相変わらずポツポツ“コッパ”は釣れてくるがお手ごろサイズの“グレ”が来ない。最後に一発アタリがきたが、合わせたとたん高切れでバラシ。ウキした20cmで切れていた。道糸にキズが入っていたようで、またもチャンスを逃してしまった。3回もバラすなんて「馬鹿馬鹿!」

4回目のアタリなんてあるわけ無く、この日は終了。船長に「バラシました」と告げ。スゴスゴ引き上げた。

10月28日(土)
  毎度毎度のボウズ釣行記で、読者諸兄には申し訳ない(中にはボウズを楽しみにしている方もおられるかも)のですが、今週もボウズです。

いつものとおり前日予約を入れ、梶賀に向かう。上がった磯は、“カガリの南”思っていたより波が高く右からのさらしがきつく釣りづらい。一投目からウキが走ったが、これは“イズスミ”30cm。その後ポツポツ“コッパ”は喰うが、波が治まらないので弁当船で磯替え。“オベラの奥高場”に上礁。しょっぱな“コッパ”がきたので期待したがその後は、“タカノハダイ”2発だけで撃沈。磯替え失敗だったかも。

港に帰るとKブラザースの弟氏(この日は単独釣行だった)が60cmの“イシダイ”を上げていた。「おめでとうサイズやね」と言うとニッコリと会心の笑み。筆者がこの笑顔を取り戻せるのはいつのことだろう?(その割にはヘラヘラしてると言われるが)

10月21日(土)
  そろそろ水温も下がって多少マシなサイズの“グレ”が顔を見せても良い季節。「今週こそ」と誠丸に予約を入れた。「明日、(客が)多いで」と船長。仮眠所を予約して9時に自宅より出発。1時頃梶賀に着き、仮眠所の布団に潜り込む。船長の「起きてよ〜」で目を覚ました。支度をして港に降りると、なるほど船の前には20人ほどの釣り人がたむろしている。中には常連のO氏、Kブラザースに、T夫妻、S夫妻と知った顔。夫婦連れが多いのはこの季節、気候が穏やかなせいだろう。

出船してまずは、底物師から降ろしていく。“マンジュウ”にT夫妻を降ろしたところでお声がかかり「“エビレ”行くか?」と船長。「ほーい」と道具を船首に移動、タイミングを見計らって磯に跳び移る。“エビレ”は昨年11月に48cmを釣った磯なので期待は持てる。海を見てみると、濁りがなくハエ根や溝が丸見え。「これで喰ってくるやろか?」と心配になってくる。仕掛けをセットし根回りを探ってみるが反応無し。“キタマクラ”その他の餌盗りが刺餌を突っついてはいるようだが“グレ”は“コッパ”の気配すらない。 弁当船が来て「どうや?」と問う腕を交差して×。「(磯を)替わるか?」には下を指差し「ここでええわ」と回答。

弁当を食べた後、遠投用の竿をセットし沖を狙ってみた。棚8尋まで落としたところでやっとウキが沈んだ。“ガシラ”20cm。本日、初の魚らしい魚であるが、沖は底まで落とさないと何も喰ってこないことが判り、磯際狙いに再度戻した。何もこないまま11時の見回り船を迎えた。「どや?磯替えええか?」と船長。これから潮が上げてくる。午後の一発を期待して「ここで頑張るワ」と宣言。結果論ではあるがここで磯替えすべきだったかもしれない。その後もそれらしきアタリは一度も無く終了。

港に帰って“オベラの高場”に上がったS夫妻に釣果を聞くと「30(cmの“グレ”)までやったら結構きたで。“サンバソウ”もきたしな」とのこと。表の磯のほうが良かったようだ。これで、何週ボウズなんやろ?

10月14日(土)
  先週は、久々に天気に恵まれピーカンだったが、釣果は涙雨。今週はまたまた台風18号(ソーリック・命名:ミクロネシア:酋長の名前)が太平洋上にあってうねりが高くなっているとの情報。その上、尾鷲方面は1日中弱雨の予報。以前から「たまには違う道、海を見てみたい」と、日本海釣行を考えていた。良い機会なので実行に移そうと情報を集めてみると、舞鶴の田井で12・13日と“ハマチ”“ヒラマサ”が釣れているという。「よっしゃ、これや。“グレ”は諦めて青物狙いで行ってみよう」と田井の渡船に電話をかけた。「初めてなんやけど、明日お世話になりたいんですが」ときりだすと「何狙らうの?」と船長さん「青物が回ってるみたいなんで」と答えると「昨日・今日釣れとったけど、今日の昼から波・風強なって明日は沖に出れんわ。どうする?」とのこと「そんじゃまた今度にします」と電話を切った。「となると尾鷲しか無いな」とゆき丸渡船に予約電話。「沖には出れんよ」とのことだが仕方ない。

早寝して1時に出発。下北山村を過ぎたあたりで、目の前を茶色い獣が横切った。「“狸”?いや、チャウことにしとこ」と言い聞かしたが、どう考えてもありゃ“狸”ですワ。5時前に尾鷲港に着いた。道中、雨がぱらついている地域もあったが、支度中は降っていなかったのでカッパは着ずに乗船。客は他に1人だけ。5時半、2人を乗せて真っ暗な中を出港した。さすがは尾鷲。防波堤の外に出てもウネリはなく、船の揺れもほとんどない。しかし、“グンカン”を過ぎたあたりから船がローリングしだした。同時に雨が降り始め、慌ててディパックからカッパを取り出して、ゆれる船上で着込んだ。

“小山”沖に到着。ここでプカプカタイム。次第に明るくなりだし、まわりの状況が見えてくる。沖から入ったウネリが磯に当って波柱が上がっている。「結構荒れとるな〜。尾鷲の他はどこも出られんやろ。今年は週末のたびに台風や」と船長。「まったく」とうなずく乗客2人。「こないだ伊豆で、低気圧で釣り船転覆したやろ。おかげで海上保安庁が煩うて・・・(中略)あんなとき船出したらあかんわ」などと、ひとくさり。そうこうしているうちに磯着け時刻となり、安全な磯を選んで降ろしていく。上礁した磯の名前はわからないが、海面から2mほど上に平らな所があり安全そう。釣り座は少し下がったところとなり、足場は決して良いとは言えないが苦痛を覚えるほどではない。「左の割れ目から出るサラシと、真ん中やってみて」とポイントを教えて船は去っていった。

仕掛けをセットし左の割れ目を2尋から探る。撒餌が効き出した頃、最近恒例“コッパグレ”の入れ喰いが始まる。数匹釣ったところでチョット強い引き。“グレ”なら35cmクラス。竿が大きく曲がっている。久々の感触に「カ・イ・カ・ン」(気色悪!)。慎重にやり取りし、浮いてきた魚体は??色が違う。残念ながら“チヌ”。タモで掬って測ってみると39cm。その後、左から中央のポイントまで磯際を探ってみたが、どこも“コッパ”。沖は付け餌が残ってくる。9時頃、弁当を食べ、遠投用の仕掛けをもう1本の竿にセットした。5Bのウキに丸玉0.5号の錘を通して、棚4尋から落としていく。沖めの潮は右から左にユルユルと流れているので、潮上に撒餌を入れ潮目を狙ってみる。8尋まで落としての2投目ウキがゆっくり沈んだ。合わせると重くは無いが魚がついている。抜き上げたのは“真アジ”25cm。金ぴかで美味しそうなのでキープ。続いて同サイズが釣れ、3匹目が掛かったが、(恐らく)口切れでバレてしまった。この頃になると、この棚でも“コッパ”が掛かってくるようになり“真アジ”1匹を追加して磯際の釣りに戻った。磯際は相変わらず“コッパ”。何とかサイズアップしようと粘ったが25・6cm止まりでタイムアップ。雨は1日中降ったり止んだりを繰り返し、撤収作業をしているときに土砂降りで見送ってくれた。

帰りの船に乗り込み、もう1人の客に釣果を聞くと「“サンバソウ”が釣れたけど、“グレ”は30cmくらいのが2枚。後は“コッパ”ばっかりですわ」とのこと。30cmの“グレ”が羨ましく思える自分が情け無かった。でも、ま“チヌ”釣りだったらボウズは免れた訳で、“狸”のジンクスは消滅したってこと?

10月9日(月)
   “体育の日”を含む3連休。台風16号(“ビバンカ”マカオ命名:プリンのことだそうな)は途中で温帯低気圧に変わったが、秋雨前線を刺激して荒れ模様の天気が続く。8日の日曜に出撃したかったが、波4mの予報で断念。F1の鈴鹿ラストランをテレビ観戦した。M・シューマッハのファンというわけではないが、リタイアは残念。残すはブラジルGPのみ、有終の美を飾ってほしいものだ。夕方、誠丸に予約電話を入れた。「明日、行きたいんやけど」「はいよ」で予約終了。9時に寝床に入り、1時過ぎに出撃。

 5時前に梶賀に着いた。今日は晴れて星がキラキラ。船に乗り込んだ釣師は11名。Mっさん。M君、T氏といった常連が顔をそろえている。出船前に「(上がる磯は)行ってから決めよか」と船長。出船してまずは“カガリ”を目指す。“カガリの東”を前にして「Tちゃん用意して」と声がかかりT氏とお友達が船首に移動。磯着け直前に「一緒に行くか?」と船長。あわてて支度してT氏達の後に飛び降りた。先の2人は底物狙いで東の船着き周辺に釣り座を取ったので、“ワレ”にバッカンをおいて釣り始める。数投目で“コッパグレ”が竿を曲げ「今日も“コッパ”の入喰いか?」と覚悟したが、その後なかなかアタリが無い。付け餌は盗られるが針に乗ってこない。「餌盗りは何でしょ」と思っているとウキに反応。合わせると“コッパ”とは異なる引き。上がってきたのは“カワハギ”としては良型の25cm。そうこうしているうちに潮止まりの7時を過ぎ下げに入った。

 潮も動かず、付け餌も盗られなくなったので、裏のズボ釣りポイントへ移動。撒餌をしてズボ釣り仕掛けを投入。いつもならすぐに餌盗りが集まって「コツン」というアタリで餌がとられるのだが、1時間ほどの間に“ベラ”が1匹掛かっただけ。かなり潮が悪いようだ。船着きで歓声が上がり、T氏の連れが43cmの“イシガキダイ”をGETT!

 表に戻ったが、時折ポツリポツリと“コッパ”が竿を曲げるだけ。“中”と“南”にも釣師は上がっているが、大きく竿を曲げている様子は無い。T氏達もその後アタリは無いようだ。最後まで粘ってみたがボウズに終わった。この日、“グレ”は35cmが1枚だけ「昨日は“コッパ”入れ食いやった言うとったけど。潮が悪かったんやな」と船長。

 “カガリ”でも携帯電話の電波状態を確認してみたが、やはり「圏外」。もったいないけど再度機種変更を考えようかしら。

10月1日(日)
   9月いっぱいで半夜も大黒方面の解禁も終了ということで、土曜日に出撃したかったが珍しく仕事が入り、仕方なく日曜の釣行となった。潮回りは“長潮”と良くないが贅沢は言っていられない。天気予報は「曇りのち弱雨」ということなので「昼頃から降るかな」と一応覚悟して誠丸に予約電話を入れた。「カッパ持ってきてや」と船長。判ってまんがな。

 3時間ほど寝て1時過ぎに自宅を出発。三重県に入った頃からポツポツ降り出した。「山は降りやすいから、下界は降ってないやろ」と車を走らせるが、少しづつ強くなってきているような。結局、梶賀まで雨は途切れることなく降り続き、「また、最初っから雨かよ〜」。 本日の常連さんは、N氏とS夫妻。誰が雨男(女)なのか?恐らく筆者?。カッパを着込んで乗船。お客さんは10人。半数以上が今好調の石物狙い。船長が寄ってきて「先に底物降ろしてから(何処行くか)決めよか」と一言。出港し、まず“カガリ”“マルイシ”と降ろして1人になったところで「“小ナベ”行こか。昨日O氏が30(cm)までやけど結構釣ってたで」と船長。「OK」ということで上礁。 まだ薄暗い中(近頃、老眼が進み、細かい作業は苦手である)何とか仕掛けを作り、実釣開始。撒餌が効きだすと“コッパグレ”が入れ喰い状態。何処に仕掛けを入れても手のひらサイズ。“小ナベ”の周囲50mにびっしり“コッパ”が居ついている様子。それでも中には30cmを超えるのがいるだろうと仕掛けを打ち返すが、成果は上がらない。このまま“コッパ”と1日中遊ぶか、ダメモトで磯替えするか悩んだが、後者を選択。弁当船が来る前に竿をたたんで待っていた。乗り込むと「あかんか?」と船長。「“コッパ”ばっかや」「何処行く?」「“エビレ”か“ナカドマル”は?」「どっちも乗ってるわ。“オベラの奥”見に行こか」と舵をきった。“奥の高場”はすでに乗っていたので一番奥に上礁。

 大きなワンドの奥ということで波もほとんど入ってこず、海面は池のようにベタベタ。竿2本ほど沖を2.5尋から探り始める。ウキに軽くアタリはでるが餌だけ盗られ乗ってこない。雨は断続的に降り続いていて、なんだか肩から腕にかけて湿ってきている感触。カッパの袖をめくってみると「濡れてるジャン」。買ってから3年ほどたつが、数えるほどしか着ていないのに耐水処理の耐久力に問題あり!ライフベストに覆われた部分はまだ乾いているが、時間の問題。そこへ、容赦なく土砂降りの雨が・・・。だんだん乾いている面積が少なくなって、さらに下へと染込んでくるのが判る。嗚呼、気持ち悪。そんな時、ウキがユラッと沈んだ。合わせを入れると下へと潜る。結構良い引き。「よっしゃ!」と戦闘体制に入ったとたんに竿先が跳ね上がった。千載一遇のチャンスだったのに。仕掛けを回収してみると“豚の尻尾”(針結びが解けた状態)。「アチャ〜!こりゃ船長には針外れっちゅうことにしとこ。」と考え「餌盗りの“キタマクラ”に結び目齧られたことにしとこ」と(自分自身に)言い訳を考える。「もう1発来んかな」と暫く竿を振り続けたが、雨も一向に上がる様子も無いので途中棄権することにした。道具を仕舞い、船長にギブアップ電話しようと携帯を取り出した。ところが「圏外」の表示。最近 “フォーマ”に生活防水の機種が発売されたので、“ムーバ”から機種変更したのだが、その時、係りのお姉さんが「“フォーマ”に変えると通話圏が少し狭くなります」と言ってたっけ。(以前、同釣り座から電話したことがある)誠丸がはるか沖で待機しているのは見えているのだが連絡しようが無い。役立たずめ。

 10分ほど座り込んでいると誠丸が動き出した。11時の見廻りのようで、真直ぐこちらに向かっている。まるで無人島に流れ着いた漂着者(大げさな)のように手を振って船着けを待った。乗り込むと「どないしたん?」と船長。「カッパが雨透しよって、グショグショやねん」と答えると「ガッハハ」と笑われてしまった。

 港に帰って、上から下まで着替えてやっと人心地がついた。帰り道、下北山村で携帯電話をかけようとするとここでも「圏外」。上北山村は、何故か「通話可」だった。磯釣師諸兄“フォーマ”はあきまへん。

9月16日(土)
   このところ毎週天気に振り回されているが、今週もご多分に漏れず台風が接近してきており天気予報とにらめっこ。台風13号(サンサン:香港が命名:娘さんという意味らしい)が沖縄に向かってまっしぐら。名前のわりには大型で強烈な台風のようで、紀伊半島でもぼちぼち影響が出ているようだ。すでに金曜日に梶賀では湾内でないと渡せなくなっている。こうなると尾鷲頼みということで“ゆき丸渡船”に電話を入れた。だんだん状況は悪くなると読んで、朝から行くこととした。「4時半までに港に来といて」ということで、9時頃に布団に入り、1時前に出発。尾鷲港に4時着。

 4時半に乗船場に船が着き、乗船。さすがに客は少なく、他には2人組1組。すぐに出船。「今日は何処方面に行くんスか?」と問うと「“尾崎”やな」とのこと。東からの波で“立神”方面は波が高い様子。“割亀島”を通り過ぎ“尾崎”沖に到着。例によって30分ほどプカプカ。5時半、渡礁開始。2人組みを“尾崎の鼻”に下ろして、湾内方向へ向かう。

上礁したのは“ロレ下”。かなり広い地磯だが、足場は悪い。支度をして1投目から“コッパグレ”がウキを引き込む。前後左右をウキ下1尋から3尋まで試すが掌サイズの入れ喰い。これが延々と続く。8時半を回ったころから“コッパ”が居なくなり付け餌が残るようになった。「これは、大物の前兆か?それとも潮が悪くなったのか?」と思っていると、ウキが引き込まれ沖に向かって走り出した。「青物?」と慎重にやり取りしたがどうも違う。魚体を見てガックリ、“ボラ”だった。

話は前後するが“ボラ”をかけている最中、見回り船が「一人一緒に乗せてよ」と客を降ろして去っていった。その釣師X氏「“ボラ”ですか。どんな調子です?」と話しかけてきた。「朝のうちは“コッパ”入れ喰いやったけど、おらんようになってしもたわ」と回答。「朝早うはエロウて今から通しですわ。4月にここで50cm釣ったんですわ」とX氏。「ええ時は、出るんですネ」と気合を入れなおしもとの釣り座に戻った。

 その後、アタリは遠のいたまま時間が過ぎ、たまにウキを沈めるのは“ボラ”と“ベラ”。X氏も同様のようで首をひねっている。盛り上がりのないまま撤収船が来てしまった。「頑張ってください」とX氏に言い残して船に飛び乗る。帰りの船には1人だけでのんびり遊覧船気分。ホントは船長と魚とのやり取りの話なんかで盛り上がりたかったんだけど・・・。残念。

9月9日(土)
   9月に入ったと申しましても、まだまだ残暑厳しいおり皆様いかにお過ごしでしょうか?。てなことで、今週も天気予報とにらめっこ。「曇時々晴」という予報で暑くもなさそう。早速、誠丸に「明日半夜で行きたいんやけど」と電話を入れると「ええよ」と船長。その日は早寝を決め込み、次の朝、目を覚ますと真っ先に天気予報をチェック。「ぬあに〜。雨だ〜。話が違うやん。しゃーねーな。とにかく行くべ」と梶賀に向けて車を走らせた。

 11時前に港に着いたがまだ雨は降り出していなかった。先着のO氏と「降るやろか?」などと話しながら時間をつぶす。しばらくして船長登場。「降りそうやね」などといっていると本当にポツポツ降りだした。レインウエアを着るかどうか迷ったが前回の失敗もあり着ることにした。港に降りて乗船すると「どこ行く?」と船長。「今年、沖磯にほとんど行ってないから」と答えると「ほな、沖まで行ってみて決めよか」ということに落ち着いた。出船前にS夫妻が加わり4人を乗せて出港。

 “カガリの西”にS夫妻が降りた後、沖磯を目指して走っている途中から雨足が強くなり前を向いていられなくなった。ところが“大黒”を過ぎるたあたりで雨は止んでしまった。空を見上げると“大黒”の辺りだけに雨雲が架かっており、周りは晴れている。船を止めて船長が「どこ行く?“ダンゾの地”でも“エビス”でもええで」と聞いてきた。「“ ダンゾの地”にするわ」と回答。O氏は“マッサン”に決めたようだ。“ダンゾの地”に上礁するとすでに晴れていて、太陽がギンギン。レインウエアはとても着てはいられない。仕度の前にまずは、ヌギヌギ。

 さて、肝心の釣果はというと“コッパグレ”が元気にウキを引き込むものの「これは」というのは掛からない。外道で“カンパチ”の子供が3匹喰ってきたが引きを楽しめるほどの型でなく、相変わらず低調だった。日中は猛烈に暑く、2・3度岩陰にへばり付いて直射日光を避けるほど。夕方「涼しくなったな」と思ったら、また雨に降られ、あわててレインウエアを着る事態に。

 港に戻ると3組とも異口同音「なんちゅう天気や」「あかんな〜」「つかれた〜」とボヤキを残し、帰っていったとさ。

8月26日(土)
   今週も天気予報とにらめっこ。前日昼までは、「終日曇り」の予報。ところが、夕方確認すると昼間が晴れマークに変わっていた。「どないしょ」。とりあえず当日朝の予報で決めることにし、早寝した。翌朝5時半起床。早速パソコンのスイッチをON。予報は昨日と変わらず。一応悩んではみるが、一度は行くつもりになっているので「行ってみよか」と誠丸に予約を入れた。

6時半過ぎに自宅を出発。三重県に入るまでは晴れていたが、次第に雲が増え梶賀に着いたときには、厚い雲が空を覆っている。「話が違うやん」と思いながら事務所を覗くとO氏とN氏。雑談をしていると、とうとう雨が降り出した。そのうち止むだろうとレインウエアは着ずに乗船。だんだん雨脚は激しくなってくる。「朝、沖磯に乗った客が“タカベ”で釣りにならんらしいわ。“オべラ”“カガリ”周りにしとき」と船長。磯に近づくにつれ雨は激しさを増し、上礁前にずぶ濡れ。“オベラ”に他渡船が向かったのを横目で見ながら、N氏が“カガリの東”に、O氏が“西”に降りたところで、すでに他渡船が向かった“オベラ”を諦め“ナカドマル”を指差して船を着けてもらい上礁。「“丸石”向かいでも竿出してみてよ」と言い残して船は去っていった。

 雨の中、竿をセットし(この時点でパンツまでグショグショ)“ドンビ”向かいのポイントから始めた。撒餌をし、ハエ根の沖にキャストすると、1投目からウキが沈み“コッパグレ”。それから延々と手のひらサイズが釣れ続く。次に“丸石”向かいのポイントに移動。ここでも釣れるのは“コッパ”。棚を深く取るとなぜか“アカジャコ”が掛かってくる。“メイチダイ”を期待していたが空振りに終わる。最後に本命ポイントの“カガリ”との水道を試してみる。しかしサイズは上がらない。潮が少し動くようになり、やっと竿を曲げてくれたのは、“ツバス”。35cmくらいで先週より大きくなっている。この“ツバスくん”何かに噛まれたようで背鰭の付け根に穴が開いている。魚の食べかけを持って帰るのもなんなのでリリース。次に“サンノジ”30cmが掛かってきた。が、潮が止まり、またまた“コッパ”の時間帯に突入。3時頃雨が小降りになり、しばらくして止んでくれた。止んでも濡れたパンツはすぐには乾かない。非常に気色悪〜い状態である。その後3時間、我慢して釣り続けたが、“サンノジ”の同サイズが来ただけで納竿となった。

 港に戻ってすぐに濡れた衣服を着替えてホット一息。この日は全員不調で、“グレ”はN氏が釣った中型1枚だけ。暑さを心配していると大雨。日頃の行い?

8月20日(日)
   お盆休みの最終日、天気予報を見ると「曇りがちで最高気温も30度まで上がらない」となっていた。チャ〜ンス!ということで朝からの釣行を急遽決定。誠丸に電話を入れる。「台風の波がまだ残っとるんよ。船は出るけどどこまで行けるか判らんよ」と船長。「とりあえず行くし」と予約を入れて、車に道具を積み込み、夕食後直ぐに寝床へ。0時に起きだしシャワーを浴びて目を覚まし、梶賀へ向かってGO! 4時頃到着。まだ船長は来ていない。事務所が開くまで車の中でマンガを読んで暇つぶし。

事務所が開いたので船長と談笑。この頃から弱い雨が降り始め、しばらく降っては止み、また降っては止みの繰り返しとなった。レインウエアを着ておいたほうがよいかどうかで迷ったが、結局着込んで準備完了。常連のMっさんが顔を出し、どうやら今日の朝便は2人のよう。5時過ぎに港に降り、15分に出港。まずは、 “見張り下”に向かい、Mっさんを降ろす。「“丸石”行こか」と船長。「OK」ということで湾を横切り“丸石”に上礁。程よい波っ気で「釣れるかも」とやる気まんまん。

 撒餌を入れてしばらくすると“コッパグレ”が集まりだした。15cmから25cmまでが正に入れ喰い状態。「もうチョット大きいのおらんのかな?」と棚を深くしたり、遠投してみたりと色々試みるが、なかなか“コッパ”を避けられない。降ったり止んだりしていた雨も完全に上がった様子なのでレインウェアを脱ぎ半袖・半ズボン。気温もさほど暑くは無く時折そよ風も吹き快適。7時頃、少し沖目に投入したウキが斜めに入り、竿先が引っ張り込まれた。青物の引きに「“サバ”?」と思いながらやり取り。浮いてきた魚体をみると尾の付け根が締まり尾鰭の「く」の字型の切れ込みが鋭い。「何でしょ?」と抜き上げると“ツバス(ブリの幼魚)”33cm。食べたことが無いので(もちろん“ブリ”“ハマチ”は食べているが)キープ。

 8時頃、あいもかわらず“コッパ”がウキを引き込む中、合わせるとチョット強い引きの魚が掛かった。“グレ”っぽい引きで「“サンノジ”に化けんといてや」とやり取り。浮いてきたのは、30cmは軽くオーバーの“グレちゃん”(36cmだった)。タモで掬ってボウズ脱出。「やっぱり“コッパ”の中にそこそこのんも混じってるんや」とやる気復活。しかしその後は同サイズの“ツバス”が来たきりで戦闘終了。“コッパ”に遊ばれた1日だった。

 帰りの船は1人きり。Mっさんは11時頃引き上げたとのこと。「お土産あるやん。これからはだんだん涼しなって、青物が回ってきて秋磯になっていくわ」と船長。「ほんじゃ、また来るわ」と梶賀を後にした。  自宅に持ち帰った“ツバス”をその日に刺身にして食べてみた。“ハマチ”に比べると「油は乗っていないが、癖も無くあっさりしてかえって美味しいのではないのかな」という印象。焼き魚にもしたが、こちらは少し頼りなく、ムニエルなど油を少し補えるメニューが正解という感じだった。ご馳走様でした。

2006年8月14日(月)番外編
   毎年盆休みは、お墓参りを兼ねて奥様の実家に帰省している。13日、朝から車を走らせ8時間。約500kmを走破して関門橋を渡り、九州に入る。小倉東インターチェンジから大分県に向かって40分。さらに右に折れて英彦山に至る城井川沿いの道を10分ほど上ったのどかな田舎に彼女の生家がある。

 とにかく田舎で毎年暇をもてあます。周辺の主だったところは大体周ってしまい「今年は何して暇潰そ」と考えた。結局、「釣りしかなかろう」と渓流竿を用意した。帰省2日目の夕方「ちょっと釣りしてくるわ」と目の前の川原に下りた。下りたは良いが水量が少なく何とか釣りになりそうなのは堰堤の下だけ。4,5mの中硬調の渓流竿に市販の山女仕掛けをセットし、餌は昼間に買っておいた“イクラ”。堰堤の上から竿を出す。魚影はあるがどうも“ハヤ”のよう。ツンツン突っつくがなかなか喰わない。“ハヤ”には“サシ”の方が良いみたい。やっと1匹喰わせて、ちょっと満足。「もう止めようか」と思ったがふと見ると何だか判らないがデカイのがいる。そいつの目の前に餌を持っていってやると、喰っちゃいました。竿が軟らかいせいもあり結構引きを楽しませてくれる。何とか水面に浮かせると、でっかい口。よく見ると25cmほどの“ナマズ”が睨んでいた。堰堤の上から水面まで1,5mほどあり、竿が曲がって抜き上げられない。仕方なく手で道糸をつかむと堰堤の手前に向かってきて、穴に潜り込んでしまった。やけくそで引っ張ると針が外れて逃げられてしまった。「ガビ〜ン!こんな所でもバラシかよ〜」チャンチャン。

 翌日、少し足を延ばして海の様子を見にいった。小倉方向に走って苅田の港を覗いてみる。日産の工場を抜けて護岸に出ると、いました釣り人。3組竿を出していた中に、パラソルを立てて優雅に“チヌ”なぞを釣っていらっしゃるカップルがいた。「どうですか?」と声をかけると「今日は“ボラ”が寄ってあきませんな。良いときは30cmくらいのが結構釣れますよ」とのこと。来年はこれに決定。

2006年7月30日(日)
   先週には、「ぼちぼち夏休み」などと言っていたが週末が近づくにつれソワソワ。天気予報をチェックしては、一喜一憂。金曜の時点で「土曜日:晴れ」「日曜日:曇り」の予報だったので、土曜を諦め日曜日に朝から出かけようと思っていた。ところが土曜に確認すると、日曜日に晴れマークがずらりと並んでいる(Yahooの天気予報は3時間ごとに表示している)。「こりゃアカン」ということで、やはり予定通り夏休み突入かとあきらめた。奥さんにも「今週は、あきらめるわ」と宣言。「さて、明日は何してすごそう?」と思いながら早寝した。いつもの習慣で翌朝6時に目が覚めた。何気なくパソコンをON。本日の天気予報を見てみると曇りマークがズラリ。「話ちゃうやん」としばし考え込んだが、「行ったろ」と決心。誠丸に電話。「そっち曇ってる?」と聞くと「ああ、曇っとるヨ」「ほな半夜で行くし」と予約を入れた。シャワーを浴び、車に荷物を積み込み、まだ寝ている奥様に「やっぱり行ってくるワ」と一方的に告げ6時40分に飛び出した。  あわてて飛び出したわりには、10時半ごろ梶賀着。駐車場には3台だけ。しばらくしてもう1台到着。港にブラブラ下りてみると船が帰ってきていた。「毎度、今日は沖磯行ってんの?」と聞くと「行っとるけど、“タカベ”がひどいみたいやで。“カガリ”くらいがええんとちゃうかな」と船長。駐車場に戻ってX氏と雑談。僭越ながら釣況などについて一席ぶってしまった。偉そうに言える腕でも無いのに・・・。  出船前に後1人滑り込んで、半夜3人を乗せて出船。まずは沖磯に向かう。この季節、皆さんさすがに敬遠するのかいつもは満杯の“沖大黒”や“中大黒”も空いている。X氏を“繁島”に降ろし、もう1人は“船隠し”へ。1人残ったところで「“カガリ”でええんか?」と聞かれ「うん」とうなづく。元来た方向へ舵をとり、“カガリ”に向かう。久々に波の穏やかな“カガリ”に上礁。

 雲の切れ間から時折太陽が顔を出すが“地獄のような”暑さではなく、程よい風とあいまって意外と快適。竿をセットし、いつもの通り“ワレ”のポイントからスタート。1投目からアタリ。15cmほどの元気な“コッパグレ”。潮は、左から右にかなり早く流れている。2投目以降も“コッパ”が入れ喰い。そのうち撒餌をする度に30cmまでの“グレ”が乱舞するようになってしまった。やがて潮が停まったと思ったら、今度は右から左に流れ出した。撒餌を潮上に打ち、刺餌を潮下に投入するがやはり掛かってくるのは“コッパ”。たまにマシな引きで上がってくるのも28cm止まりである。少しづつ潮下へ釣座を移動してとうとう船着きまで移動してしまった。  船着きはドン深なのでズボ釣りを試してみたが、釣れるのはやはり“コッパ”。船着きを諦め裏のワンドに移動、本格的にズボ釣りモードに入る。あと1時間ほどで干潮という時間帯なのでワンドはかなり浅く、2尋ほどの水深。撒餌をし、しばらくすると竿先にアタリがあるがやはり“コッパグレ”。「やっぱり“コッパ”か」と諦めかけ、試しにとワンドの真ん中に餌を入れたときガツン!と竿ごと持っていかれるアタリ。そのままワンドの出口に向かって強烈な勢いで走られバレてしまった。仕掛けを回収して見てみると中軸のグレ針8号が伸ばされていた。掛りが浅かったのだろうが、それにしても凄い力である。何だったんでしょ?もう一度来て頂戴。としばらく粘ってみたが、その後は“コッパ”に戻ってしまった。

 上げ潮に入った3時半頃、裏も飽きたので表に再度場所替え。潮は相変わらず定まらない。“コッパ”の猛攻も相変わらずで、シズを打っても棚を変えても釣れてくる。6時頃少し沖目を右に流れる潮に乗せて流しているとウキが潜るわけでもなく動かなくなった。「変やな」と少し煽ると、竿に魚族の引きが伝わってきた。“グレ”の引きではない。「ほんじゃ何?」と浮いてきた魚体に目を凝らす。茶色に縞々・・・“タカノハダイ”?にしては丸っこい。パッチリお目目に縦縞。「ウオオオ!“メイチダイ”やん」タモで慎重に掬ってGET!!実はこの時期、毎回密に狙っているものの、なかなか掛かってくれない裏本命なのだ。焦りながら次を狙うが、“コッパ”に邪魔され時間切れ。  港に帰って「どやった」と船長。「“グレ”はあかんかったけど、“メイチ”が来たし、満足やワ」とクーラーバックから取り出し手渡す。「35(cm)あるな。造りで喰たら旨いで」とハラワタを取り出してクーラーボックスに戻してくれた。  帰路気分良く車を走らせていると、吉野に入ったとたん渋滞が始まった。交通規制の警察官が各交差点に立っており、浴衣姿のオネエチャンやアンチャンがうろうろ。どうやら花火大会帰りの渋滞に巻き込まれたもよう。抜けるまで小一時間かかってしまった。もう少し早ければ花火を観ることができたかも。残念でした。

 翌日の夕食は“メイチダイ”尽くし。3枚に下ろし、背の部分を刺身にし、腹と胸を塩焼き、頭と中骨は潮汁にした。刺身はねっとりと甘味があり、塩焼きは上質の油がえもいわれぬ風味。潮汁も良い出汁が出ており、頭部のゼラチン質も美味で、残すところが無い。奥様と2人で堪能した。満足満足!

2006年7月22日(土)
   今週あたりはウネリも治まる頃だろうと梶賀に電話を入れてみる「まだウネリ落ちひんの?」「今度は台風5号の影響でまた荒れてきとるんよ」と船長。船は出るようなので半夜で予約を入れた。翌朝5時半に起床。6時半に出撃した。11時前に梶賀着。潮が引いているので、見たところさほど波は無さそう。駐車場には車が2台。暫く待っていると船長登場。事務所で談笑。「“オベラ”の方はあかんか?」と聞くと「今、潮が引いてるからでけんことはないけど“見張”からこっちの方がええやろな。“見張”の客昼で帰るけど後入るか?」と船長。「そうしょうか」と一旦は決定したが、出船前に”見張“の客から電話が入り「潮が良うなってきたし、(朝から夕方まで)通しでやる言うてきたわ」と言うことで振り出しに。「しゃあないな。ほな、”見張りの裏“は?行ったことないし」「そうしょうか」と言うことで港に降りた。

 半夜の客は他に無し。チャーター気分で港を出る。“見張り”の内向き、根っこに当たる釣り場に到着。すでに朝からの客で若いカップルが竿を出している。そこから岩を一つ挟んだ左側に上礁。「そこの左手の際をやって」と言い残して船は去っていった。天気予報では「曇り一時雨」ということだったが、雲の合間に青空が覗いている。しかし、適度な風が吹いてくれているおかげで、さほど暑さは感じない。船長に指示されたポイントは左右にできるサラシに煽られ仕掛けが落ち着かない。1時になりお迎え船でカップルが帰っていったので、空いた釣り座に移動。この釣り座は背後が直角の壁になっており日陰になっている。涼しく快適。右の“見張り”の先端向きと左の“船見”方向の壁際2箇所がポイントの様子。恐らく左が本命かと思われる。とりあえず右から探ってみるがアタリ無し。左側の壁際を探っていく。数投でウキがスウッと入った。竿を前方に突き出し壁から離しにかかる。幸いすんなり沖向きに出てくれた。かなり強烈な引きではあるが、チョット?。カンカンカンと鋭角的に頭を振っている。浮いてきた魚の色は?ヤッパシ茶色。タモで掬いあげたのは、40cmほどの “バリ(アイゴ)”。“バリ”には珍しく、お腹パンパンで良く太っている。タモをひっくり返して海に返品。それからは餌盗りの“アカジャコ”と“ムツの子”がたまに掛かってくるだけでこれといったアタリが無い。沖のシモリを探って根掛かりさせてみたり、ウキを沈めてみて根掛かりさせてみたりで段々集中力が落ちてくる。何とか竿を曲げてくれたのは“カワハギ”。その後はまた鳴かず飛ばずで6時を回った。2週連続でこの時間帯にバラシているので緊張感回復。際を探るとウキが沈んだ!しかし上がってきたのは“ガシラ”。一気にテンションだだ下がり。「もう止めた」と帰り仕度。「あきませんでした・・・、もう梅雨明けやし、釣も夏休みに入るかも知れんワ」と告げ梶賀を後にした。

2006年7月16日(日)
   「海の日」という訳の判らない国民の休日(休日が多いのは良いけど)で3連休の今週。中日に釣行を計画した。海は、先週からずっと「波3mうねりを伴う」という荒れた状態が続いている。「梶賀はどうかな?」と、とりあえず前日に誠丸に電話を入れてみる。「まだ波が落ちんのや。梶賀側の磯しか行けてないわ」と船長。天気は良いという予報なので、連休ということもあり釣り客が多いことが予想される。梶賀磯に3店の渡船が集中するとチョット大変。ということで、先週に続いて尾鷲に決定。ゆき丸渡船に予約を入れ、早寝した。

 5時前に目が覚め、ゆっくり仕度し朝食を摂って6時に出発。10時前に尾鷲に到着。雲と青空が半々といった天気で、雲が切れると日差しがきつく汗が出る。11時に出港。半夜の客、12人を乗せてゆっくり尾鷲湾を進み立神方面へ。道中は風を切って船が走るため快適。立神沖に到着しプカプカが始まると、いきなり汗が噴き出た。うねりを止めてくれる九鬼崎が風まで止めてくれているようだ。(冬は助かるけど)12時に磯渡し開始。“カナアミモト”から“チャビン”にかけて降ろして、Uターン。先週渡った“立神のハナレ(ペンキ)”には他渡船の客がすでに竿を出している。「用意して」と声がかかり船首に移動。「この間のとこ上がってるな。昼で帰ったら磯替えしたるワ」と船長。“ハナレ”の裏の地磯“立神のハナレの地”に渡礁。「先端と、奥の浅場でやってみて」と言い残して去って行った。 先週、ハリス3号でバラしているので今回は、竿2号、道糸・ハリス4号をセットした。とりあえず先端で竿を出したが、反応が今一のうえに暑い。奥の釣り座を偵察すると、崖の真下のため日陰ができている。即、移動。崖にへばりつくように竿を出す。右手に先端のポイントに向かって磯際に5mほどの幅で溝が走っていて、その沖はゴロタになっている。

 溝を2尋で探ってみる。数投目でゴゴンときたが、強い引きは最初だけ。ズルズルという感じで浮いてきたのは“ガシラ(カサゴ)”28cm。立派なサイズである。美味しそうなのでキープ。その後も餌盗りに混じって“ガシラ”が竿を曲げてくれる。3時頃、スルッとウキが入り「また“ガシラ”?」と合わせると、さほど強くは無いが“グレ“の引き。姿を見せたのは30cmほどのスマートな”グレ”。一応タモで救い、測ってみると34cmあった。ボウズを免れホット一息。「続いてくれヨ」との願い虚しく“ガシラ”またまたに逆戻り。6時を過ぎ、そろそろお迎え船が見えるかなという時刻となった。先週のバラシのこともあり、「最後まで気を抜いたらあかん」と気合を入れて打ち返す。海面すれすれで浮いていたウキが10cmほど入って、しもったまま動かなくなった。「根掛か?」と訊き合せしてみると、生体反応。それもかなり重い。竿を立てると沖に向かって走りだした。潜り走りを繰り返すが、糸を出さずに耐える。引きは“グレ”の50cmクラス。が、ゴツゴツと頭をふっているような?そろそろ抵抗も弱くなり始め「これは取れる!」と思ったとたん今度は手前に突っ込んできた。ググ、グーンのグーンで急に軽くなった・・・。「また〜。バラシてしもた。4号でバラすか?」とガックリ。仕掛けを見ると、ハリスの真ん中でスッパリ切られていた。バラシを機にため息をつきながら帰り仕度。迎えの船に乗り込むと「どうやった?」と船長。「あかんかったわ」と答えて船尾に座り込んだ。港に戻って釣果のご開帳。この日は42cmが最大。全体で6匹ほどの“グレ”が上がっていた。「また最後にバラしたワ」と告げると「次は、バラしたらあかんで」と言われてしまった。このところ3週連続バラシ。バラシ病再発か?

2006年7月8日(土)
   台風3号が、東シナ海を北上中。直接の影響はないが天気予報では「波3mウネリを伴う」とのこと。おまけに1日中雨だというので考え込んでしまった。とりあえず誠丸に電話をしてみると「湾内やろな〜。“竜宮”くらいしかアカンかもしれんで。明日の朝電話くれたらええワ」「OK」ちゅうことで一応出撃準備をして早寝。翌朝5時半に電話を入れたが「タダイマ・・・」と電源OFFのアナウンス。しばらくしてもう一度かけたがやはり同じ。「どうしたんやろ」と色々想像してみたが、埒が明かないので「荒れた時の“尾鷲”頼り」と“ゆき丸渡船”に電話を入れた。「船出るよ。11時前にきてヨ」と船長。久々に尾鷲に向かってGO!

 10時過ぎに尾鷲港に到着。ゆっくり準備をしていると雨がポツリポツリ。蒸し暑いのでレインウエアを着込むかどうか悩んだが、降ってくるのはほぼ確実なので着ておくことにした。10分前に船長到着。半夜の釣り客6人を乗せて出港。船は低速で湾内を進む。意外にも湾内は波一つ無いと言ってもよいベタナギ。今日は何処方面に向かうのか、期待と不安が交錯する(大げさな)。“桃頭島(トガシマ)”を左に見ながら“立神”方向に船首が向く。“桃頭島”を過ぎて外海に出るとさすがにウネリが出てきたがユラユラ程度でさしたることはない。顔見知りの常連さんに「思ったよりウネリ無いですね」と話しかけると「南から(のウネリ)には強いからネ」とのこと。“九鬼崎”が南側に大きく張り出しているためウネリが入って来ないそうな。さすが尾鷲。道中40分かけて“立神”沖に到着。尾鷲名物プカプカは今回短くてすんだ。磯付け寸前で大粒雨が降り始めた。“カナアミモト”に2人“見張下”に2人降ろしたところでゆっくりUターン。“立神のハナレ”の前で「用意してや」と船長。“ハナレ”の西のカド(後日調べたところ“ペンキ”と呼ばれているようだ)に上礁。先週のバラシもあり、細仕掛けでは心もとないので、竿1.7号、道糸・ハリス3号をセットする。シズを段打して左の磯際に仕掛けを入れた。数投目でアタリ。気持ち良い引きに「“グレ”か?」と思ったが意外にも“バリ(アイゴ)”。しかもスレ。スレのせいでコンコンという引きにならなかったようだ。即リリース。この後“コッパグレ”が釣れ始め、しばらくして30cmが掛かってきた。これを皮切りに“サンバソウ”20cm、“サンノジ”40cmと30cm、“アジ”25cm、“イサギ”30cm、“サバ”45cm2匹、“グレ”38cmと引切り無しに竿が曲がる。他に“ベラ”、“ガシラ”、“キタマクラ”、“アカジャコ”に“コッパグレ”が混じって、どれがどの順番で喰ってきたか記憶が定かでない。

3時頃から喰いが止まり餌盗りだけが元気という状態になった。この頃から雨が断続的に土砂降りになり、雷も鳴り出した。崖がオーバーハングになっていて雨の掛からないところで、パンを食べながらしばらく休憩。小降りになったところで再開したが、暫くは餌を盗られるばかり。5時を回って潮が下げに入り、再び喰いがたってきた。“グレ”32cmと33cm。6時を回り、お迎え船が遠くに見えて、後2・3投で帰り支度というとき、ウキが沈んだ。合わせると凄まじい引き。腕を伸ばして、竿を海面と平行に突き出して耐えるが、竿先が海中に引き込まれている。硬めに締めたドラグを滑らせ、ジリジリ糸を引っ張り出す。ただ、竿を叩くような引きが“サンノジ”くさい。そのうち左の磯際に沿って潜りだした。「そこ、ダメ!」と言っても聞いてくれず、ハエ根に触れたのかウキの上でラインブレーク。竿の先で道糸がヒラヒラしているのを眺めながら「終わった」と呟やいた。(ホンマかいな)

バラシを機に帰り支度。お迎え船に乗船。「どうやった」と船長。「小さいけど4ツ」「バラシは?」「最後に1発あったけど、“サンノジ”くさかったで」と言うと「そらわからん。“サンノジ”や思てても“グレ”やいうこと結構あるんや」と“グレ”ということにしたい様子。バラした本人は“サンノジ”ということにしておこうと思ってるんですけど。立場によって都合っちゅうもんがあるようで。港に戻って釣果比べ。“カナアミモト”で42cmが1匹釣れていたが、ほかの4人はボウズとのこと。久々に、沢山のお魚さんと遊んだ1日だった。

2006年7月1日(土)
   とうとう7月に入ってしまった。“梅雨グレ”戦線も後半戦に突入。“寒グレ”も不調だっただけに何とか最後のあがきで結果を出したい。と、気合を入れなおした今週、小雨の予報が出ていたが、「梅雨どきは、小雨くらいなら御の字」と誠丸に予約電話。「カッパ持ってきてよ」と船長。「アイヨ」と予約完了。

 先週の事もあり6時半に自宅を出発。吉野あたりから、雨がポツポツ降り出したが、山道を過ぎると止んでいた。梶賀に10時過ぎには到着。チョット早すぎ。海を眺めながら弁当を食べ、事務所で奥さんと談笑していると船長が戻ってきた。「沖磯どう?」と聞くと「今日、東の風がまともやし、“タカベ”が寄ってて釣りにならんと思うで」とのこと。討議の結果“ナカドマル”か“エビレ”あたりが妥当という結論。「出船してから様子見よか」ということで港に下りた。

 半夜の客、4人を乗せて出港。まず、“松の下”に2人組を降ろし、“ドンビの地の地”に着け1人になったところで「“ナカドマル”行こか」と船長。「うん」と答えると船は湾を横断し“カガリ”の裏にある“ナカドマル”へ。上礁すると船長がマイクで「調度ええ波気やな。ガンバッテ」と言って去っていった。“ナカドマル”には、3箇所釣り座があるが、まずは船着きから“カガリ”との水道を探ることにする。“ナカドマル”ということもあって竿1.5号、道糸・ハリスは2.5号といつもより細めにした。(後で泣きを見る)仕掛けを磯際に入れると数投目に“コッパグレ”。続けて“コッパ”が掛かってくるので、水道の真ん中あたりに仕掛けを入れてみる。仕掛けがなじんでしばし、スルッとウキが入った。合わせると重量感が伝わってくる。「45cmくらいやな」と引きを楽しんでいると、手前に突っ込んできた。突っ込みをかわそうと竿を水平に突き出すが、竿が柔らかすぎて海中に突き刺さる。磯際のハエ根に竿先が向き「やめて!」と思わず叫んだが、腕に伝わる重さが無くなった。「バラシてしもた」。針上10cmのところでハリスがスッパリ。どう見ても“グレ”の引きだった。それだけに残念無念。「まだ時間はたっぷり残ってる。次いってみよ」と気を取り直し打ち返したが、次第に餌盗りが増えてなかなか付け餌が通らなくなった。“丸石”向かい、沖向きとポイントを移動したが、くるのは“コッパ”と“サバッコ”“アカジャコ”。餌盗り軍団の包囲網を突破することが出来ない。ウネリも収まって状況は悪くなる一方。元の船着きに戻ったが、二度と大型が針を銜えることはなかった。

 この日は全員ボウズ。バラシを告げると「そうか」と残念そうに船長。今日は説教無しかと思ったが、帰り際「ほな、また」と挨拶すると「今度はバラさんようにナ」ときた。


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