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日本にほん散策さんさくする(関西かんさい

Miyama Kayaguki no Sato

美山みやまかやぶきのさと




Last update December 21, 2019

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200年前ねんまえ農村のうそんたずねて
かつてのくさぶきの屋根やね田園でんえんらしをそのままに
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のどかな空気くうきおもうあの場所ばしょ

 遠い昔日本にほんたしかにあった光景こうけいです。
うしかれたすきたがやすと、やがて田植たうえの季節きせつ早乙女さおとめばれる女性じょせいたちがいねなえ植え付う つけを、れつして一斉いっせいすすめていく。
緑豊みどりゆたかな田畑たはたまわりで子供こどもたちははしゃぎまわり、はなんでは蜜の味みつ あじたしかめた。
湧水わきみずなかで、西瓜すいかえるのをみんなで心待こころまちにしていたなつ夕暮ゆうぐれには川岸かわぎしへ、ほうきむしかごをって蛍狩ほたるがりに夢中むちゅうになった。こんなうたがあったかな…「ほ ほ ほたるこい あっちのみずはにがいぞ こっちのみずはあまいぞ…」

 一体いったいここはいつの時代じだいなのか――そんなおもいいがよぎる不思議ふしぎ空間くうかんひろがります。
おおくの日本人にほんじんこころ宿やどる、「どこかなつかしい」という感覚かんかく明治時代めいじじだい(1868~1912)ほどとおくはなくても、昭和時代しょうわじだい(1926~1989)をきたひとならわかる、テレビやエアコン、冷蔵庫れいぞうこ普及ふきゅうしていなかったおさないころ記憶きおく
あるいは地方ちほうあとにして、すっかり都会人とかいじんになったいまも、昔過むかしすごしたさと思い出おも だしてはあませつなさにひたることでしょう。
若い人わか ひとでさえも、こんな風景ふうけいがあったのかと、はるかむかしの、自分じぶんまれなかった時代じだい息吹いぶきかんじるかもしれません。
 ここは京都府南丹市きょうとふなんたんしの「美山みやまかやぶきのさと」、京都市内きょうとしないからはくるま2時間弱にじかんじゃく場所ばしょにあります。
村全体むらぜんたいきた博物館はくぶつかんそのままに、かやばれるすすき植物しょくぶつわら使つかった民家みんか現存げんぞんしています。集落内しゅうらくないの50のうち38がかやぶき屋根やねで、もっとふるいものは江戸時代えどじだい(1603~1867)のなかばまでさかのぼります 

高度こうど職人技しょくにんわざにささえられた機能美きのうび

 なつすずしくふゆゆきすべらせてもらないようにするなど、さまざまな気候きこう対応たいおうした「かやぶき」の屋根やねですが、今日こんにちでは非常ひじょう希少価値きしょうかちたかいものとなっています。
まず、かや麦藁そばたけとバランスよく組み合く あわせたシンプルで機能的きのうてき製法せいほうには、長年ながねん経験けいけん専門度せんもんどたか知識ちしきかせません。また、その工程自体こうていじたいにも緻密ちみつ準備じゅんび必要ひつようで、ふきわるのに時間じかんがかかります。さらに、屋根やね機能きのう状態じょうたい維持いじするために、10としごとの定期的ていきてきなメンテナンスをおこな必要ひつようがあるのです。
美山みやまのかやぶき屋根やねは、地域ちいき共同体きょうどうたい自治体じちたいによって運営うんえい管理かんりされてきましたが、その努力どりょくのかいもあって、文化財保護法ぶんかざいほごほうのもと、くに重要伝統的建造物群保存地区じゅうようでんとうてきけんぞうぶつぐん選定せんていされています。

 また、季節きせつごとにちがったうつくしさをみせせてくれるのも、美山みやまかやぶきのさと魅力みりょくです。
はるおだやかな日差ひざしのなか花々はなばなをいろどり、こいのぼりがそらおよぐ5がつぎると、紫陽花あじさい初夏しょかおとずれをげ、暑い夏あつ なつわると、コスモスの季節きせつになり、蕎麦の花そば はなき、秋祭あきまつりがやってくると木の葉き はあか黄色きいろいろづき、きびしい純白じゅんぱくふゆ到来とうらい。そして、雪灯廊ゆきどうろうらされる幻想的げんそうてき美山みやまふゆ最高さいこうです。

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 京阪線けいはんせん樟葉駅くずはえき --> 直行ちょっこうバス「美山みやまネイチャーごう
 阪急京都線はんきゅうきょうとせん西山天王山駅にしやまてんのうざんえきから徒歩とほ --> 高速長岡京こうそくながおかきょうバスてい
--> 直行ちょっこうバス「美山みやまネイチャーごう
 JR京都駅じぇいあーるきょうとえき --> 園部そのべ --> バス --> 美山町自然文化村みやまちょうしぜんぶんかむら

(ウェブサイト:miyama-kyoto.com/)