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Last update April 7, 2020

英文コピーの世界


そもそも、この「コピー」って何?――そうですよね。この業界にいないとわからない言葉かもしれません。

じゃあ、この「業界」ってどの業界ということになりますが、いわゆる商品やサービスの広告やマーケティング、販売促進をする制作物(「販促物」と言う)、商品に関するマニュアルや取り扱い説明書、あるいは、企業のPR活動や会社案内、ウェブサイト、SNSや各種メディアのコンテンツ、その他の発信物など、企業とその商品、サービスに関するもろもろのことをいっさいがっさい含めて「代理」で制作、発信する業界のことで、一言で言おうとしても、それぞれの組織や集団でどこまで含むかはまちまちです。

でも、それでは話が進みませんので、いちおう「企業まわりのコミュニケーション活動」の業界ということにしておきましょう。もちろんこれは、ここで勝手に呼んでいるだけで、正式な業界名ではありません(上で書いたように一言で言える正式な業界名はありません)。あるところでは、「マーケティング業界」かもしれませんし、「広告・販促業界」かもしれません。しかも、それぞれの名称がどこまで含むかもそれぞれの団体や組織によって異なると思われます。

前置きが長くなりましたが、そういった業界で作成されるコンテンツや印刷物の文章の部分をひっくるめて「コピー」と呼んでいます。しかし、広告などの文章は「コピー」だが、マニュアルやSNSメディアなどの文章まで「コピー」と呼ぶのかというと、これもちょっと悩ましいところがあるかもしれません。「コピーじゃなくて単なる文章じゃないか」という意見もあるでしょう。

一般的に、日本では広告に使うキャッチフレーズや短い文章のことを「コピー」だと考える傾向が強いかもしれませんが、英語の copy というと、「商品購買に導くためにコピーライターが書いた文章コンテンツすべて」という定義になるようです。日本でもこの業界にいる人は、(私も含めて)この定義を使っていることが多いのではないかと思います。

とはいえ、当たり前のことですが、世の中もどんどん変わってきました。いまやテレビCMなどを追い抜いて、インターネット広告がトップになっています。これも、ピンポイントでアプローチできるので、しごくあたり前の流れだと言えます。また、かつては、企業の宣伝活動を一括して行っていた「宣伝部」という部署もありましたが、今ではだんだんなくなってきているようです。

そんななかにあって、コピーライターがコピーを書くというのではなく、企業の担当者が適当に書くことも多くなっているようで、そのうち「コピー」とか「コピーライター」なんていう言葉もなくなってくるのかもしれません。ましてや「英文コピー」などというと、今でも「単なる翻訳」としてしか扱われていないこともあり、あってないような言葉かもしれません。その背景には、日本語の原文が立派に書かれていれば、それを翻訳するだけで立派な英文ができ上がるといった「幻想」を持っている人が多いからだとも言えます。

しかしそれでは、英語でのまともなコミュニケーションを放棄することにもつながると思います。そういう意味でもしっかりと「英文コピー」の存在の重要性をアピールしてみたいというのがこのコーナーの趣旨でもあります。


ところでコピーライターとは?

20年くらい前に脚光を浴びたコピーライターという職業…
――コピーばかり取っているライターとか?

英文コピーライターの実際

ネイティブのライター?それとも翻訳者?なんとも不可解な存在…
――それだけに希少価値があります