Last update March 19, 2022
ここでは、子音
/f/、/v/ の音をマスターしましょう。
子音の音だけではわかりにくいため、発音サンプルは母音を含んだ音になっています。イラストは目安です。また、この音を発音しているときの口の形は、その前後の母音に影響されます。
(11) /f/、/v/ の発音―下唇と上の前歯との摩擦する音
(fee)
(
V:アルファベット)
(Sound source: https://www.excite.co.jp/dictionary/)
/f/ と
/v/ の音も有声音か無声音かという違いがあるだけで、音の出るしくみは同じです。上の前歯と下唇をくっ付けた状態で息を送り込むと、くっ付いた部分は空気(息)の流れが妨げられますが、その周辺や歯の隙間などから空気が出てきます。この空気によって出す音がこれです。声を出さないのが
/f/、声を出すのが
/v/ です。(ちなみに、前歯は何本使えばいいのかといった決まりはもちろんありませんので、自然に下唇の上に置ける本数でかまいません。)
使う器官:唇と歯。
唇の形:イラストのように閉じた状態になる。
歯の位置:前歯が軽く下唇に接触している。
声帯:/f/の音は無声音なので声帯は振動しないが、
/v/ は振動する。また、
/f/ であっても、後に続く母音を発音するときには声帯が振動する。
Let's 発音!
①上の前歯を下唇の上に置きます。
②そのままの状態で静かに息をしてみてください。
注:このとき、「ふー」とか「はー」などのよけいな声を出さないでください。また、熱い料理などを「ふー」と吹くときの音で代用しないようにしましょう。
③「フー」といった自然な息の音が出ますね。これが無声音 /f/ の音です。
④そのままの状態で、今度は、声を出しながら息を出します。
⑤「ヴー」といった震えるような自然な音が出ますね。これが有声音 /v/ の発音です。
日本語との違い
日本語ではこの音はありません。熱い料理などを「ふー」と吹くときの音は両方の唇が軽く触れて出る音ですが、英語の
/f/ や
/v/ の音は、上下の唇ではなく、下唇と前歯が触れる摩擦音になります。