Last update March 19, 2022

 Level 6  /ʌ/、/ə/ の発音 |  /j/、/w/ の発音 |  単語の発音練習 |


ここでは、母音 /ʌ/、/ə/ の音をマスターしましょう。


まず、/ʌ/ の発音を見てみましょう。イラストの口の形はだいたいの目安です。発音のサンプルもつけていますので参考にしてください。

(15) /ʌ/ の発音―喉の奥から出す「ア」と「オ」の中間のような音


(Sound source: https://en.wikipedia.org/wiki/Help:IPA)

IPA ジョーンズ式 器官 有声/無声 唇の丸まり 口の大きさ
/ʌ/ /ʌ/ 唇(くちびる) 舌(した) 有声音(ゆうせいおん) 非円唇母音(ひえんしんぼいん) 半広母音(はんひろぼいん) 中舌母音(ちゅうぜつぼいん) ( 後舌母音(こうぜつぼいん) )

口の開け方は半分くらい開けます。舌の前後の位置は真ん中くらいの位置になります。ちなみに、正式な IPA の分類(括弧内の表記)では後舌母音となっていますが、英語のこの音は、地域によるバリエーションがあり、また、時代的にも発音自体が変化してきています。ここでは、アメリカ英語を標準として、舌の位置は真ん中ということにしています。こういった概要をつかんだところで、さっそく発音してみましょう。

 使う器官:唇と舌。
 唇の形:唇は丸くならず、口の形は平たく、半分くらい開いている。
 舌の位置:前後の位置は真ん中くらい。
 声帯:母音なので声帯が振動する。

 Let's 発音! 
①まず、口を半分くらい開けます。
②舌の前後の位置を口の真ん中に置きます。
③喉の奥から声を出してください。
④「ア」と「オ」の中間のような音が聞こえますか?
⑤これで、この発音はでき上がりです。

 日本語との違い 
日本語の「ア」と「オ」の中間のような音に聞こえます。日本語の「ア」のようにはっきり発音しないように注意しましょう。






次に、/ə/ の発音を見てみましょう。イラストの口の形はだいたいの目安です。発音のサンプルもつけていますので参考にしてください。

(16) /ə/ の発音―あいまいな弱い「ア」の音


(Sound source: https://en.wikipedia.org/wiki/Help:IPA)

IPA ジョーンズ式 器官 有声/無声 唇の丸まり 口の大きさ
/ə/ /ə/ 唇(くちびる) 舌(した) 有声音(ゆうせいおん) 非円唇母音(ひえんしんぼいん) 半狭母音(はんせまぼいん) 半広母音(はんひろぼいん) 中舌母音(ちゅうぜつぼいん)
 :だいたい両者の中間くらいの位置を表します。

口の開け方は半分くらい開け、舌の前後の位置は真ん中の位置になります。上の /ʌ/ の発音とほとんど同じような音ですが、/ʌ/ が強勢(アクセント)のある音として使われるのに対して、この /ə/ の発音は、強勢のないあいまいな母音、または、bird の「ir」のように ː/ と伸ばす音として発音されます。こういった概要をつかんだところで、さっそく発音してみましょう。

 使う器官:唇と舌。
 唇の形:唇は丸くならず、口の形は平たく、半分くらい開いている。
 舌の位置:前後の位置は真ん中くらい。
 声帯:母音なので声帯が振動する。

 Let's 発音! 
①まず、口を半分よりやや小さめに開けます。
②舌の前後の位置を口の真ん中に置きます。
③そのまま声を出してください。
④あいまいな「ア」の音が出ます。
⑤これで、この発音はでき上がりです。

 日本語との違い 
どちらかと言うと日本語の「ア」のように聞こえますが、はっきりした「ア」ではなくあいまいな音になります。