日本人は英語がヘタ?中学、高校、大学と勉強していながら話せないのはなぜ?通訳付けないと日常会話もできない首脳は日本だけ?ともあれ英語は世界語になることは間違いなさそう。ここでは「日本人が英語が苦手なわけ」を分析してみたいと思います。


Last update January 8, 2019

日本人の「聴き取り」はトップダウン? (1)

「うちの会社は社長がワンマンですべてトップダウンで事を決定してしまう」とか、逆に「うちの社長はお飾りみたいなもんでほとんど会社のことはボトムアップで決められます」という会社もあるでしょう(?)。上から下へのトップダウン、下から上へのボトムアップ、まあ、どちらがいいのか一言では決められませんね。両方バランスがとれていることがいちばん良い状態なのです。

なんだか「経営論」みたいな話になってしまいましたが、実は日本人のリスニングの傾向はどうもトップダウンではないか、ということなのです。え?社長が聴いて答えを出してくれるの?もちろん、そういうことではありません。

ここでいう、トップとは脳のこと、ボトムとは、聴覚の抹消神経のことです。ある音に対して、いままでの経験や脈絡から「これは rice であるべきだ」と判断するのがトップダウン、それに対して、耳から入ってきた音を鼓膜や内耳で信号に変換し、脳へと伝え、「これはこういう音だから、この単語は rice だ」と最終的に決定するのがボトムアップです。

だからどう違うんだ?ということになりますが、つまり、聞こえたままの音をそのまま受けとめ、処理しようとするのがボトムアップで、聞こえたままの音ではなく、脈絡や経験、常識などから、こういうふうに聞こえるはずだというところから結論を出すのがトップダウンというわけです。





たとえば、「そら耳」というか、日本語でもいいんですが、「ウチの会社は"ライフクリエーション"という事業を始めた」などと言いたいときに、自分の言い方が不明瞭で聞こえにくかったのか、相手が「え?ダイフクリエちゃん?」(たぶん相手の発想は「大福」と「リエちゃん」か?)などと聞き返してくる場合があります。

相手も確認するつもりで「ダイフクリエちゃん?」などとと訊いてくるのですが、脈絡や常識から考えるとそんなことを言うわけがありません。一体、どんな事業なんだ?ということになりますね(和菓子の会社というのならあり得る名前かもしれませんが)。

こちらとすれば、なぜそんな脈絡のないことが急に出てくるの?と思ってしまうわけですが、そういうタイプの人っていますね。聞こえたままを口に出す、というタイプ。かと思えば、こんなふうに聞こえたような気がするけど、まさかこんな突拍子もないことをここで言うわけがない、と思って口に出さないタイプ。前者のタイプがボトムアップで、後者はトップダウンで音を処理する傾向が強いと言えるかもしれません。

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