Last update March 22, 2022
オーストラリア英語とは?
イギリスがオーストラリアに植民地を設立したのは19世紀初頭ですが、ご存知のように、それ以後は流刑地としても利用されてきました。つまり「島流しの地」というわけで、当然ながら、「行ってみたいな、よその国」という期待や希望を持ってやってきた人々ばかりではありません。とはいえ、これも200年以上も昔の話で、いまや押しも押されぬ人気の高い「行ってみたい国」となりました。
ところで、オーストラリア英語の発音は、母音の「エイ」が「アイ」のように聞こえるという大きな特色があります。たとえば、"day" の発音が "die" のように聞こえるので、ある病院に入院していた(たぶんオーストラリアのネイティブではない)女性が医者から "you can go home today" と言われたのを「もう助かる見込みがないので家に帰ってもよい」 ("you can go home to die") と解釈して悲観したというエピソードがありますが、"today" が "to die" のように発音されることからきた誤解ですね。ちなみに "to die" は "to doy" に近い音で発音されるようです。
一方で、祖国を離れて海外で暮らしているようなオーストラリア人には、こういった訛りはほとんど見られません。外国に来ているのだから「標準発音」で話しているのです。ちなみに、オーストラリア英語は、Broad Australian、General Australian、Educated (or Cultivated) Australian に分類されます。
最初の二つは、日常一般的に会話などで話されているもので、最後のものは教育機関など正式な場面で使われるようです。この Educated Australia はイギリスの RP (Received Pronunciation) という、いわゆる BBC などで使われている「標準発音」に近いと言われています。ここでは、より特色の表れる Broad Australian や General Australian を中心に話を進めていくことにします。
|