Last update March 22, 2022
オーストラリア英語
発音はコックニー英語?
オーストラリア英語の母音体系というのは、ロンドン東部地域のコックニー英語 (Cockney English) の発音に近いと言われています。少し古くなりますが、ミュージカル映画の「マイフェアレディ」 (My Fair Lady) を見たことのある人ならご存知、主人公イライザ (Eliza) の発音がまさにこのコックニー訛り。ヒギンズ教授 (Professor Higgins) によって「発音矯正」の訓練を受けるのですが、"The rain in Spain stays mainly in the plain." という文章を読むのにどうしても、「ザ・ライン・イン・スパイン・スタイズ・マインリー・イン・ザ・プライン」となってしまうわけです。 
 
 
 
では、オーストラリア英語の母音がどんな音で聞こえるのか、いくつか例を挙げてみましょう。(オーストラリア英語の発音記号はあくまでも聞こえ方を表したもので、実際のものとは異なります。) 
 
| 標準英語 | 
オーストラリア英語 | 
聞え方 | 
| ei | 
æi | 
day → ダイ 
say → サイ 
 | 
 
| iə | 
iː | 
here → ヒー 
mere → ミー 
 | 
 
| uː | 
əu | 
cool → カウル 
boot → バウト 
 | 
 
| au | 
æɔ | 
cow → カオ 
now → ナオ 
 | 
 
| ai | 
ɑe | 
nine → ナエン 
height → ハエト 
 | 
 
| ou | 
əu | 
low → ラウ 
row → ラウ 
 | 
  
 
 
この発音対比表に基づいて、自動的に言葉を当てはめてみると、"Hi! How are you?" は、「ハエ!ハオ・アー・ヤオ!」なんてことで、ホンコン映画のような音になってしまいそうですが、何となく味わいを感じますね。 
 
 
 
 
 
 
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