Last update March 22, 2022

発音の地域差について

子音の違い

母音にも言えることですが、子音の発音も歴史のなかでさまざまな変化を遂げてきました。ご存知のように、かって英国は世界各地に植民地を持っており、その植民地の多くが現在の英語圏の国として存在しています。そして、その当時イングランドで使われていた英語がそのまま植民地にもたらされたわけですが、言葉は変化します。




植民後に本国イングランドで起こった言葉の変化が植民地の英語にも反映されるかどうかは、両者の結びつきの深さによって異なります。むしろ、独立などによって疎遠になるのが当然だと言えるでしょう。こうして、本国での変化以前の特徴がそのまま残っていたり、新しい土地の土着性などに影響され独自の変化を遂げながら、各国(地域)の英語が確立されてきたのです。

母音ほどの多様性はありませんが、たとえば、ほとんどの地域では区別しない whatwhich などの wh- における /h/ の音を発音して「フウァット」、「フウィッチ」のようになる傾向や、tunedew などの /j/ の音が落ちて「トゥーン」、「ドゥー」のように聞こえるなどの特徴が挙げられます。具体的な子音の違いについては、子音の変化についてをご覧ください。