羹あつものに懲こりて膾なますを吹ふく

意味いみ：一度失敗いちどしっぱいすると怖こわくて注意深ちゅういぶかくなりすぎる

単語たんご
羹あつもの = 熱あついもの、熱あつい汁物しるものなど /
に = 助詞じょし /
懲こり = 辛つらい経験けいけんから教訓きょうくんを学まなぶこと /
て = 助詞じょし /
膾なます = 冷つめたい酢の物す　もの（酢すで味付あじつけをした料理りょうり） /
を = 助詞じょし /
吹ふく = ふうふうと息いきをかけて熱あつい料理りょうりなどを口くちに入いれる前まえに冷さます

発音例はつおんれい
[a-tsu-mo-no-ni ko-ri-te na-ma-su o fu-ku] 

意味いみ
熱あついものを食たべて舌したをやけどした人ひとが、その苦にがい経験けいけんから、膾なますのような冷つめたい料理りょうりを食たべるときもふうふうと息いきをかけようとするという意味いみで、同おなじ失敗しっぱいを繰り返く　かえすまいとしてあまりにも神経質しんけいしつになりすぎることを皮肉ひにくっぽく言い表い　あらわしたもの。

使用例しようれい
A：「うちのネコ、シャンプーしてドライヤーで乾かわかしたのがよほど怖こわかったらしくて、止とまっているドライヤーを見みたただけでも飛び上と　あががるの」
B：「羹あつものに懲こりて膾なますを吹ふくというわけだな」