Last update March 20, 2022

 Supplement  その他の母音の発音


ここでは、補足として、母音 /a/、/ɒ/、/ɨ/、/ʉ/、/ɜ/、/e/、/o/ の音を見てみましょう。

/a/ の発音 |  /ɒ/ の発音 |  /ɨ/ の発音 |  /ʉ/ の発音 |  /ɜ/ の発音 |  /e/ の発音 |  /o/ の発音 | 


次に、/ɨ/ の発音を見てみましょう。イラストの口の形はだいたいの目安です。発音のサンプルもつけていますので参考にしてください。

(21) /ɨ/ の発音―舌の位置が真ん中にくる「イ」の音


(Sound source: https://en.wikipedia.org/wiki/Help:IPA)

IPA ジョーンズ式 器官 有声/無声 唇の丸まり 口の大きさ
/ɨ/ /i/ 唇(くちびる) 舌(した) 有声音(ゆうせいおん) 非円唇母音(ひえんしんぼいん) 狭母音(せまぼいん) 中舌母音(ちゅうぜつぼいん)

口の大きさは小さく、舌の前後の位置は真ん中のほうになります。 /i/ の発音では、舌の位置が前ですが、この発音では若干後退し、真ん中になっています。また、英語では、実際にこの発音が出てくるのは、roses (rose の複数形)など、強勢がなく弱い「i」の音のみです。こういった概要をつかんだところで、さっそく発音してみましょう。

 使う器官:唇と舌。
 唇の形:唇は平たく、口の開け方は小さい。
 舌の位置:前後の位置は真ん中にある。
 声帯:母音なので声帯が振動する。

 Let's 発音! 
①日本語の「イ」の口をしてください。
②そこから子供が意地悪で「イー」と言うときのように口の両端を広げます。
③そのまま舌の位置を真ん中に移します。
④自然に声を出してください。
⑤これで、この発音はでき上がりです。

 日本語との違い 
日本語の「イ」より舌の前後の位置が後退します(真ん中)。