金閣寺
Kinkakuji Temple (2) 用語集  



金閣

さあ、いよいよメインの金閣よ~。この建物の二層と三層には、漆(うるし)の上から純金の箔が張られてるんだって。贅沢よね。しかも、純金よ、純金。ああ~、アタシ、金色って大好き。アタシはさ、ここだけの話、金閣と銀閣とどっちがいいかって言われたら迷わず金閣ね。だってさ、リッチな色じゃない?やっぱ、生きてる限り、リッチがいいわよね。

でもって、屋根は椹(さわら)の薄い板を何枚も重ねた「こけら葺(ふ)き」っていう作り方をしてるんだって。椹ってどんな木かって?そりゃ、アンタ、そこんじょそこらの木とは違うみたい。なんでもヒノキ科の常緑高木らしいわよ。

でさ、屋根の上には、また、これ、金色のトリがいるのよ。どんなトリかって、残念ながらカラスやハトじゃないわよ。なんといっても、鳳凰(ほうおう)。中国の伝説上の生物で、瑞兆として姿を現すトリなんだってさ。右にあるのがその写真よ~。一万円札の裏側にも描かれてるくらいだから、やっぱりおめでたいトリなのよね。アタシ、お札のなかでは一万円札がいちばん好き。アンタは?

でもって、この金閣は三階建てなんだけどさ、その特徴は、なんといっても一階(層)から三階(層)がそれぞれ異なった建築様式を用いてることなのよ。一層は寝殿造で法水院、二層は武家造で潮音洞(ちょうおんどう)。三層は、中国風の禅宗仏殿造で究竟頂(くっきょうちょう)と呼ばれ、三つの様式を見事に調和させた室町時代の代表的な建物らしいわよ。

Golden Pavillion

The second and third tiers of the pavilion are coated with lacquer and gilded with gold-leaf. The roofs are thatched with shingles of wood similar to cypress (botanical name; Chamaecyparis pisifera).

On top of the roof, a statue of Chinese phoenix, auspicious symbol, is decorated.

Each of the three tiers features a special architectural style; the first floor uses the Aristocratic (Shinden) style, the second, the Warrior style and the third, the Chinese Zen Buddhist style. They are called "Hosui-in" (Dharma Water Room), "Cho-on-do" (Tide Sound Cave), and "Kukkyo-cho" (Supreme Pursuit Summit) respectively.

The Golden Pavilion is one of the most notable architectures in the Muromachi Period (1392 - 1573) in which these three different styles are perfectly blended and harmonized.