Last update March 23, 2022
イギリス英語の発音
地域性について
以上、イギリス英語の標準的発音について説明しましたが、ここで少し、地域的な違いについて見てみましょう。
その顕著な特徴として、foot と strut の分裂 (Foot–strut split) という現象が挙げられます。これは、中期英語の母音 /ʊ/ が近代英語になってどのように変化したかという地域的な傾向を言い、Northern England(北部イングランド)では、変化が見られなかったのに対して、Midlands (ミッドランド)や Southern England(南部イングランド)においては、/ʊ/ の音が /ʊ/ と cut や strut に見られる /ʌ/ に分岐しました。
strut と同じ母音を持つ sun の発音を例に挙げると、私たちが一般的に認識している発音は /sʌn/ で、南部や中部の発音ですが、北部では、昔ながらの発音のまま変化せず、foot などの /ʊ/ の発音(「スン」のような音)になっているのが特徴です。
右の地図では、その境界線を赤線で表していますが、南部においても、地域的バリエーションとして、 /sɒn/ や /sɪn/ のような発音も見られます。
参考サイト
イギリス英語の発音については、下記のサイトが参考になります。
https://www.youtube.com/watch?v=52trwsDoj_8
俳優でもあるプロのボイストレーナーが、イギリス英語の発音をわかりやすく説明してくれます。
https://dictionary.cambridge.org/
検索ボックスに単語を入力し検索→Result が表示されます→そこから選択→Definition 表示→単語の右横の Show Phonetics リンクをクリック→イギリス式の発音記号が表示されます。
https://www.bl.uk/learning/langlit/sounds/
地図中の人間のアイコンをクリックすることで、イングランド、スコットランド、アイルランドを含む「グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国」における各地域のスピーチが聞けます。
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