Shoin Zukuri
書院造り
「書院」にはもともと「書斎」といった意味がある。平安時代(794~1192)の貴族の住居の様式を「寝殿造り」と呼んでいたが、藤原氏の勢力が衰えて、武士が政権を握るようになると、寝殿造りを簡略化した様式が使われるようになった。これが「書院造り」であり、室町時代(1334~1573)には、客間や書斎の標準的な様式となっていった。
書院造りの特徴としては、床の間、棚、付け書院、帳台構えなどがあり、かつては、それぞれの機能的な役割もあったが、今では形式化し、もっぱら装飾が目的となっている。
仏教の寺院にも取り入れられ、僧侶が日常生活をしていた部屋のことを「書院」とも呼んだ。床の間の床には、花や線香、灯などを供え、壁には仏像が掲げられ、違い棚は経典などを置く場所として使われた。そして、光が入るように窓が備え付けられた付け書院では、書物を読んだりしたという。
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