なぜ、日本人は英語が話せないのか? (2)ヘタな英語を話すのはかっこ悪い「恥の文化」というのか「武士は食わねど高楊枝(たかようじ)」というのか、「あの人の英語ってヒドイよね」と言われるかもしれないと思えば誰だってヘタなことはしゃべるまいと思うものですが、ここは、ひとつ「恥」を捨てましょう。「やっぱり日本人って英語がヘタだ」なんて思われるかもしれない、でもそれでいいのです。ヘタでもいいのです、英語圏の人間じゃないのですからヘタで当然。会話学校なら、ヘタだから習いに来ているわけです。筆者も、他の人の前で講師の人に「こんなのわからないのはダメ」などと言われ、恥をかいたこともありますが、おかげでその言語がけっこう話せるようになった経験があります。「恥」をかくほうがかかないよりも上達する、これは事実です。 自分よりうまい人がいるので…上の心理によく似ていますが、自分よりうまい人に引け目を感じて発言するのがはばかられるという場合もあるかもしれません。しかし、ここでも、そういった「引け目」を捨てましょう。会話スクールでグループで受講しているときなどはなおさらです。同じ受講料を払っているのですから、「しゃべらないと損」の精神が大事です。さもなければ、そういったうまい人と講師の先生との独壇場になってしまい、「聞いているだけでも勉強になるんです」といった消極的な正当化をせざるを得なくなってしまいます。ヘタでも、言葉が出てこなくても、時間がかかってもとにかくしゃべろうとすることです。誰かにさえぎられたりした場合は、 いちいち言わなくてもわかるだろういいえ、わからないものです。最近は日本人相手でもそうですが、いつも行動をともにしているからといってそうとは限りません。これが外国人ともなると当然のことで、しゃべらなくては何を考えているのかわかってもらえません。「あの人は物静かで考えが深そうな人ですね」と、あたかも口数が少ないことが「知恵の深い」人物のように思ってもらえるのは東洋ならではのことで、西洋では、「何を考えているかわからん腹黒い人物だ」と思われてしまうかもしれません。英語圏の人には、話してこそ相手がわかるという、言葉でのコミュニケーションがまず大切です。 |