Last update June 20, 2022

「l」と「r」の音の本質 (3)

では次に「r」の音について見てみましょう。当然のことながら、「l」と「r」の違いを理解するには、自分自身できちんと発音できることが前提になります。まだ２つの音を区別して発音できないという場合は、まずそこからマスターしましょう。





「r」の音とは？

このサイトの「英語の発音―/l/、/r/ の発音」のコーナーでも説明していますが、「r」の音は、舌先を口の中のどこにも付着させないで息を出すことによって発音します。




舌が上歯ぐきの裏側に接近していますが、口の中のどの部分にも触れていません。舌先の方向はやや後ろに巻いた状態になっています。その状態で声を出したときに、空気（息）の流れが、おもに舌の上方向を通りながら出てくる音色です。では、実際に耳で聴いてみましょう。母音なしではわかりにくいため音声サンプルでは「ra」の音を発音しています。

まず、長い音のバージョンです。




前ページの「l」の音にくらべると、「ウらー」という音がより深く濃いものになっていますね。「らー」という音もなんとなく舌が丸まっているような印象を受けます。

では次に、実際の英語の単語の発音から、最初の「r」を抜き出した音声です。サンプルは「アメリカ英語男性→アメリカ英語女性→イギリス英語男性→イギリス英語女性」の順番になっています。




いかがですか？なんだか「カエルの合唱」のような音ですが、「l」にくらべると特徴のある音になっていますね。