Last update September 3, 2019

「さっぱり上達しない」という人のために (2)



上達のための3つのポイント (2)

さて、このページでは、上達の3つのポイントについて詳しく説明していきたいと思います。

まず、1.と3.においてカギとなるのは、「目標の立て方」と「上達をいかに見える化するか」ということになります。

1.の「目標の立て方」ですが、たとえば、「英語の上達」というようなものはそれ自体がテーマなのであたり前のことであり、「目標」としては設定できません。では、「英語が話せるようになること」というのはどうでしょう?これもあいまいですよね。極端な話、My name is XX. Nice to meet you! などと一言英語でしゃべったというのも「話している」ことには違いないわけです。当然、こんなレベルをめざしているわけではないと思いますので、「英語がどのように話せるようになるのか」という具体的な設定が必要です。

「1分間に何ワード話せるようになりたい」といった数値が出れば正確だと言えますが、実際に話しているときにワード数を計測する装置もありませんから、これは現実的ではありません。かといって「すらすら話せるように」というのも、じゃあ「すらすら」ってどういうこと?ということになると、やはりあいまいかもしれませんが、そんなことを言っていてもキリがないので、いちおう自分のなかで「すらすら」とはこういうことだというイメージを決めておくなど、自分で具体的にわかっていれば、(一般に公開する目標でもないので)それで「よし」としましょう。

ちなみに、管理人の場合、単文(1つの文章)だけでなく、複数の文章をつなげて話せるようになったり、関係代名詞を使って文章がつなげるようになったのが1つの転機でした。また、誰かと英語で会話をしているときに、(話す量が増えたために)自分の1回の発言時間が長くなることだといった目標設定も可能です。詳しくは、設定目標サンプルをあげていますので、そちらを参照してください。また、設定目標・自己診断シート(MS Excel)をダウンロードできるようになっていますので、よかったらご活用ください。

また、これも非常に重要ですが、現在の自分のレベルにあわせた目標であることです。そのために必要なのは、今の自分のレベルをしっかり把握することです。たとえば、まだ日常会話ができないというレベルであれば、「映画やドラマを字幕なしで理解」というのは無理がありますし、十分な語彙がない段階で「英語のニュースメディアを読みこなす」のも無理だからです。まだ自分のレベルがよくわからないという人は、自分のレベルを知るを参考にして、だいたいの自分のレベルをつかんだうえで、その次のステップにあるスキルの習得を目標に反映してください。

最後にもう1つ、目標設定で大切なことは、「いつまで」という期間を決めることです。これをやらないと、「いつでもいい」ことになり「いつでもいい」=「結局実現しないかも」ということになりますので、しっかりと期間を決めておきましょう。自分のライフスタイルと照らしあわせた期間設定をしてください。適切な期間を設定することが大事ですが、あまり神経質にならずに、期間内に達成できなければまた延長すればいいのです(かといって、設定した期間内の達成をめざす努力を怠ってはいけませんね)。

次に、「上達をいかに見える化するか」ということですが、最も簡単な方法は、「上達の自己観察」をすることです。簡単な記録でいいので、「何月何日にこういう変化が現れた」、「こういうことができるようになった」、「この部分はまだまだ練習の必要がある」というようなことを記録しておくわけです。それによって、後からみたときに、少しでも上達しているとか、あるいはほとんど上達していない(どこかに問題があるのかもしれない)という判断材料になるわけです。

これも、設定目標・自己診断シートに書き込めるようになっていますので、活用してください。

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