スペイン語文法ノート 英語の he, his, him、she, her, her...などよりちょっとややこしそうなスペイン語の代名詞。直接目的語か間接目的語かによっても使う代名詞が異なり、しかも強勢のあるものやないものなどもあります。

人称代名詞の地域差3

Última actualización: 14 de abril 2016


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Leísmo(レイスモ)

スペイン語の方言として Leísmo と呼ばれる現象があります。これは、動詞の直接目的語である「~を」を意味する三人称対格の lo, la の代わりに le を使うという傾向を言います。Leísmo は、主にスペインのカスティーリャ・レオン自治州などで見られます。

Carlos lo ha visto.
(カルロスは彼を見た。)―標準(目的語が男性)
Carlos la ha visto.
(カルロスは彼女を見た。)―標準(目的語が女性)
Carlos le ha visto.
(カルロスは彼/彼女を見た。)―Leísmo (目的語が男性/女性)

王立スペイン語アカデミー (Real Academia Español; RAE) の見解では、直接目的語が男性の人間でしかも単数の場合のみ「容認できる」とし、それ以外の用例では「誤った用法」であると位置づけています。

RAE の見解
Señor García, le espero aquí.
(ガルシアさん、ここであなたを待ちます。)―(目的語が男性・人間)
Carlos le vi a María llegar.
(カルロスは彼女―マリアが着くのを見た。)―不可(目的語が女性)
Este quadro le ha pintado mi hijo.
(それ―この絵は息子が描きました。)―不可(目的語が物)
Les conozco bien a los hombres.
(彼ら―その男たちをよく知っている。)―不可(目的語が複数)