PowerPointの画像処理がいい感じ
二拠点生活―京都編
最近MS OfficeのPowerPointがなかなかいい味を出している。
と言ってもAIが勝手に提案書を作成してくれるとかいうのではなく(そういう時代も来るのだろうが)、写真などの画像処理の話である。
それまで、ウェブサイトのデザイン要素やアイキャッチャー用画像などの作成には、もっぱら、Home Page Builderというソフトに付属している「ウェブアートデザイナー」を愛用していた。操作が直観的で使いやすいのだ。もっとも、印刷に耐えるものを作る場合は(四苦八苦しながら)GIMPという無料ソフトを使うこともあるのだが、何しろ、もともとグラフィックデザイナーではないのでIllustratorを使った経験もなく、レイヤーで構成される概念自体になじめない。
そんなわけで、画像切り抜きなども「ざっと」処理するだけなら、 「ウェブアートデザイナー」 で十分なのである。ウェブサイトのあしらい程度ならこれで十分である。粗く切り抜いた後に「ぼかし」などを入れて背景と溶け込ませてごまかせばいい。
ところが、最近になって、この 「ウェブアートデザイナー」 にちょっとした不具合が出てきた。それもそのはず、はるか昔のバージョン(かれこれ20年くらいになるかも)をずっと使ってきたからである。
もちろん自慢できることでもないし、そこまで経済的に困っているわけでもない。しかし、画像処理のためだけにわざわざ1万円以上する最新バージョンを購入するのにはちょっと抵抗がある。
じゃあページ作成にも使えばいいじゃないかということになるが、ページ作成には昔覚えた基本的なHTMLコードを使って書いている。ホームページ作成ソフトを使うとどうしても余計なコードが入ってしまうのもイヤだし、既存のページをテンプレートにして作れば手動でも全然大変ではない。
ということで、Windows10、Windows11になってもその古いソフトを使い続けてきたのだが、さすがに、11になってから不具合が出るようになった。「不具合」と言っても基本的な動作ができなくなったわけではない(逆に言えば、こんなに長い間、いろんなOSの元でちゃんと機能している この「ウェブアートデザイナー」もなかなかの優れモノと言わなければならない)。ではどんな不具合化と言うと
のような現象である。
本来であれば、選択した画像のプレビューが、四角(それぞれの画像処理を表す)の中に処理に合わせて表示されるのだが、真っ白になっている。「いつまで古代のソフトを使い続けるのか」、「いい加減に新しいバージョンを購入しろ」という声なき声なのかもしれないが、これじゃあ目をつぶって車の運転をしているようなもので、第一どの四角が「エンボス処理」なのか「ぼかし処理」なのかさっぱりわからない。
それでも、だましだまし、なんとか「目隠し運転」を続けていたのだが、ある日のこと、このソフトを入れていない実家のPCから作業していたときのことだった。写真をトリミングするために(何でもよかったのだが)PowerPointを開いて写真を貼りつけトリミングしようとしたら… なんと!こんなことができるのである!
これまでも何十年間仕事のプレゼン資料作成などに非常にお世話になったPowerPointさん、最近では「ライティング系」が多くてほとんど使うことがなかったのだが、いつの間にかこんなに進化!ちょっと感動だった。上の写真は「色調整」だが、「アート効果」メニューだとこんな処理もできる!
その他、「ぼかし」はもちろん、「キャンバスに描かれた絵画風」のようなものなど、いろんなことができてしまう。すっかり気を良くして、今では画像処理はほとんどPowerPointさんを使っている。
だからと言って「ウェブアートデザイナー」を使わなくなったわけではない。「ウェブアート」でざっくり写真の「切り抜き」と「合成」をしてからそれをPowerPointで画像処理するわけである。
ちなみに、これまでやってみたいろんな画像処理をコラージュしたのが下の画像である。最上段の赤いツツジや2段目ののアライグマの画像はいったん 「ウェブアート」 で切り抜き、合成してから処理している。