一体これは何だ?空で何が起こっているのか?人魚の舞踏会か、はたまた猟師の魚品評会?
実はこれ、最近郊外でよく見かける光景なのです。土地がたっぷりある田舎では、見られない現象です。空で泳いでいるのは、「鯉のぼり」と言い、日本では、男の子が生まれると、その出世を祈って5月5日の子供の日(昔は男の子の節句)に向けて、この鯉のぼりをあげる習慣があります。

空を舞う鯉のぼりの家族。
|

ちょっと一休み…
|

「ボク、迷子になったの?」
|

空を舞う鯉のぼりの家族。

ちょっと一休み…

「ボク、迷子になったの?」
|
でも、なぜ鯉なのでしょうか?鮭や鯖、サメではダメだったのでしょうか?何がそんなに特別なのでしょうか?その答えは、鯉が苦労しながらも勇敢に滝を登り、ついには竜に変身するという中国の故事にあります。「竜になる」というのは、男の子が成長して大物になるという意味があり、それを願う両親(祖父母の場合が多い)が愛する子供に鯉のぼりを一式贈るのです。通常は、黒い色をした真鯉と赤い緋鯉をいっしょに泳がせます。
もちろん、そういう言い伝えがあるというだけのことで、鯉のぼりを挙げたことで成功するとはかぎりません。鯉のぼりを買わせようとするの商業主義の影響もあります。
ともあれ、子供が可愛くない親や祖父母はいないので、今でも鯉のぼりを贈るという習慣が残っているわけです。しかし、問題になってくるのは日本の住宅事情。小さな国の、小さな家、小さな庭では、鯉たちが泳ぐ場所もありません。なるほど、空には誰も住んでいませんが、鯉がよその家の上空まで侵入しているというのは、やはりよくありませんね。結局、せっかく立派な鯉のぼりを買ってもらっても、都市部に住んでいる男の子たちは、それを挙げることもできずに、埃が積もり、虫に食われて、タンスの肥やしとなってしまうのです。
そこで登場したのがこの方法。みんなが持っている鯉のぼりを集めていっしょに泳がせようというわけです。多ければ多いほど楽しいですね。持ち主の男の子たちも立派に変身して欲しいものです。
|