「通弁」クリエイティブ翻訳コラム
「通弁」クリエイティブ翻訳コラム

クリエイティブ翻訳ライティングに携わる日常の取り組みにおいて、 気づいたこと、考えたことなどをエッセイ風にまとめています。


 クリエイティブ翻訳が活きる >> クリエイティブ業界とは?

デザインや文章表現などに創造性が要求される世界
「クリエイティブ業界」とは、一般的に、広告、マーケティング、出版のように、デザインや文章表現などにクリエイティビティ(創造性)が要求される業界のことを言います。

もちろん映画や絵画、小説の世界も何かを作り出すという意味ではクリエイティブな世界です。しかし、ここでいう「クリエイティブ業界」とは、狙った対象に向けて効果的にわかりやすく情報を伝えるということ、また、企業や団体などの委託により、一般的な広い対象に向けてメッセージを発信することもあります。伝達する情報やメッセージは、団体の考え方、商品の告知やプロモーションに関する内容が中心になり、その点が作品自体を目的とする芸術の世界とは異なるところです。

そのクリエイティブワークには、広告、コマーシャル、企業紹介パンフ、カタログ、ホームページ、プロモーションビデオなどがあり、広く発信するコミュニケーション用のメディアを制作する業界と定義することもできます。企業や団体から発信される情報メディアはほとんど、このカテゴリに入ると言えるでしょう。それぞれの制作物の特徴、位置づけについては、さまざまな制作物のクリエイティブ翻訳で説明していますので、そちらをご覧ください。

一言で、「効果的にわかりやすく伝える」と言っても決して簡単なものではありません。なんとなく書きつらねた文章や写真、図などを適当に並べておけばいいというわけにはいきません。また、最近のように高度な技術を持った商品が多くなると、その内容をわかりやすい簡単な表現で、しかも正確に説明すること自体がますますむずかしくなってきます。また、自社の商品やサービスを販売するという商業活動を主体とする企業がクライアント(依頼主)である場合、競争原理を働かせる必要もでてきます。

競合他社の商品やサービスよりもいかに優れているかを「なるほど!」と納得してもらい、販売へとアクションを起こしてもらうための要素が不可欠になってくるのです。他社よりも企業や商品のイメージが良い、あるいは優れていると思ってもらうような表現の仕方、「買いたい」と思わせるような語り口が必要になってくるのです。

クライアントさんとの話し合いを重ねながら、こういった要素をすべて織り込んだクリエイティブワークを作成するには、やはり経験と実績を積んだプロのデザイナーやコピーライター(文章作成者)、そしてそれを統括するディレクター、写真を撮るカメラマン、プランニングをするプランナーといったプロの人材が必要で、そういった人たちを業界ではクリエイターと呼んでいます。

完成した広告や印刷物を見ると、一見何の変哲へんてつもないデザインや文章のように見えるかもしれません。しかし、その裏には、クリエイターたちの見えない努力や、ものづくりへのこだわりがあります。まさに、色づかいや線一本の太さにまでこだわり、何気ない(と思える)キャッチフレーズであっても、熟考、推敲を重ねたり、チーム内で話し合ったりした結果の一本なのです(事実、クリエイティブワークでは、キャッチフレーズは非常に重要です)。



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