File No. 1720   ▲Page top
bandog
[bændɔɡ]

番犬、闘犬

  • A bandog usually refers to a mastiff crossed dog for guarding.
  • He is thinking of getting a bandog.

お座敷でおとなしく飼われているワンちゃんとは違い、いざというときには勇猛果敢に闘う(?)犬のことで、さしずめ「番犬」ということになります。どちらかというと屋外で飼われ、鎖でつながれ、「猛犬注意」などと書かれていたりする犬です。種類的にもマスチフ系で、他の種とかけ合わせた「バンドッグ」というカテゴリもあるようです。やはり、こんなとき頼りになるのはネコよりも犬というわけですが、いっそのこと、「化け猫注意」ということで、行灯の油を舐めながら一晩中寝ずの番をする「番猫」というほうが効果がありそうな…。語源は中世英語の band-dogge で、「紐や鎖でつながれた犬」の意味。


File No. 1719   ▲Page top
unctuous
[ʌŋkʧʊəs]

感動を装った、油(軟膏)のような、 油ぎった、 まことしやかな

  • People say he is unctuous and tricky.
  • This substance is of an unctuous nature.

「へえ~っ?そうなんですか、それはまた…」などとやたら大げさに感動してみせるとか、「たとえ火の中、水の中、地の果てまで追いかけます」てなことをまことしやかに言うなど、やる気はわかりますが、多用するのは考えもの。わざとらしい、誠実さが感じられないような様子を表します。また、「油ぎっている」という意味でも使われ、物質などが「油っぽい」、「滑りやすい」、「軟膏を塗っているような」といった意味でも使います。語源はラテン語の unguere 「聖油を塗る」の過去分詞。いずれにせよ、あまり脂ぎっているのもどうかと思いますが、乾燥しすぎてカサカサというのも考えものです。

 同義語  obsequious, smooth, slick, plausible, suave, oily, insincere, creamy, greasy


File No. 1718   ▲Page top
nonce
[nɑns/nɔns]

さしあたって、当分

  • She remains calm for the nonce.
  • He made up a nonce word for the nonce.

「今の間だけ」といった意味で、for the nonce という熟語でしか使うことはない文語的な用法。また、a nonce word と言えば、彼は「図太い」というよりは「ずぼしい」(ずうずうしい+さもしい)など、何でもいいのですが、話の途中などで出てきたようなその場限りの造語という意味。語源は中世の頃の間違いから。当時はまだ句読点も確立していなかったせいか、どこで単語を区切るかは至難の業(わざ)。for then anes (「一度だけ」)と区切るべきところを for the nanes などとやってしまったことから、nonce になったのだとか。ちなみに、then は定冠詞 the の中性単数形で、anes  one の変形。


File No. 1717   ▲Page top
desiccant
[desɪkənt]

乾燥剤

  • Silica gel is one of the most commonly-used desiccants.
  • A desiccant is used in the package to absorb moisture.

食品などの乾燥を防ぐために使う物質のことで、代表的なのは、お菓子の袋の中からふと出てくるあれ。見た目にはビーズのようで、子供の頃は興味を持ったもの。「お父さん、このシリカゲルって、なぜ食べられないの?」「それはだな、お尻がカゲルからだ」というのではなく、シリカゲル (Silica gel) はケイ素の化合物で、化学式は SiO2・nH2O 。1640年代頃からその存在は知られていたようですが、特許化したのは、ジョンズ・ホプキンス大学のパトリック教授(1919年)。第二次大戦にはペニシリンの乾燥剤として欠かせなかったようです。語源はラテン語の desiccare 「乾燥させる」の現在分詞。


File No. 1716   ▲Page top
stentorian
[stentɔ:rɪən]

声量の豊かな、大きな声の

  • The speaker had a stentorian voice and needed no microphone.
  • His stentorian vocal sounded throughout the hall.

今日はちょっと風邪気味で喉が痛くて声が出ない、というときに困るのが、近くの席に座っている声の大きすぎる人。「あー、もしもしー、ええ、そうなんっすよ、うわっはっは…」など、当然、電話の声も大きく、こっちの電話が聞こえません。ということで、声が大きい、声量が豊かなといった意味の形容詞。語源は、トロイ戦争で活躍した古代ギリシアの兵士 Stentor 。なにしろ、声が大きいことで有名で、イリアドやオデッセイで有名な詩人ホメロスに言わせれば、50人分集めたくらいの声の大きさだったとか。しかし、「大きな声コンテスト」でヘルメス神に負けて死んでしまったということです。

 同義語  loud, booming, thundering, blaring, sonorous




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