ChatGPTに俳句を詠ませてみる

二拠点生活―京都編

最近よく耳にする「ChatGPT」だが、「生成AI」とやらで、文書やらライティングピースなどを作ってくれるらしい。単なる翻訳などなら、AIでそこそこやれる日が来るだろうとは思っていたが、クリエイティブな内容のものはまだまだ先だろうと思っていた。ところがどっこい、そんな日は意外にも早く訪れたのだ。

当然そこまで来ると、自分がこれまで仕事でやってきたことと「かぶる」ので居心地が悪い(もっとも、そういう懸念があって「そこまでは到達しないだろう」と言い聞かせていたのかもしれないが)。

ともあれ、実際の内容についてはさておき、そういう日がついに来たわけである。新しい技術について、それを否定しても排除しようとしても仕方がない。できてしまったものは引っ込めることはできない。禁止しても、どこかの誰かが―良くも悪くも―必ず使おうとする。その現実を受け止めるしかないのだ。

というわけで、どんなものなのか使ってみることにした。

まずは、「英語の俳句」を詠ませてみることに…。英語の俳句なので、英語で「桜を季語に英語の俳句を作れ」という指示を出すと、瞬時に以下のような結果が返って来る。

参考までに日本語にしてみると

ピンクの花びら散る
風に桜
はかない春の美しさ

といった意味になる。

なるほどそれなりの仕上がりにはなっている。「はかなさ」のようなものを持って来たのも「なかなかやるな」という感じである。もちろん、どこかから拾ってきたのであろうが。。。

次に日本語の俳句を詠ませてみた。

ご丁寧に「翻訳」までつけてくれているのだが、肝心の俳句が「俳句」になっていない。つまり「5,7,5」になっていないわけで、これじゃ「俳句」と言えない。「字余り」したおしである。

なるほど、英語の俳句は日本語のように 「5,7,5」 の音節数では作れないので(作ろうとしても使える単語が少なすぎて不可能)、自由に単語を組み合わせて短めの表現をすればいいのだが、日本語はそういうわけにはいかない。

「5,7,5」 を理解していないのか、念のため次のように指示してみる。

結果は変わらず「字余り」状態。「紫色のカーテン」が「春風に揺れる」なんぞなかなか表現アイデアはいいのだが、いかんせん、 「5,7,5」 がわからない。ひょっとして、アメリカ生まれ(?)だから英語で指示したほうがいいのかな?(そんなわけはない)とダメもとでやってみるが…。

結果は変わらずである。最後の「かな」を付けたところなど、なかなか「やるね」と思わせるが、現在のところ、少なくとも自分の試してみた範囲では

ChatGPTでは

1.英語の俳句を詠むことはできる

2.日本語の俳句は詠めない

3.翻訳は問題なし

ということが言える。

翻訳については、短いセンテンスだからだろうが、それなりに問題なくこなせている。長い文章やボリュームのある文書の場合はまだまだ課題がありそうだ(少なくともGrammarlyとChatGPTに英文ライティングさせてみるで試した英語から日本語への翻訳では不自然さが残る)。しかし、あまり表現にこだわらない企業などがAIを使った翻訳文を使うことが予想される。

PartiallyCranky60

生まれ故郷の田舎に戻り、土まみれになりながら実家の管理をしてしばらく暮らす。そして京都に戻り仕事や自分のメンテナンスをするという二拠点生活が定着してきた。あっという間に1か月過ぎ、1年が過ぎる。忙しい。とにかく忙しい。退屈しているヒマもない。綱渡りのような生活。大変だが、スリルがあるとも言える。もっと時間が欲しい。