Kasutera
カステラ(カステイラ)
小麦粉、卵、砂糖で作った焼き菓子
ふかふかでしっとりした生地に歯が埋もれる瞬間、口の中に広がる甘さは、遠い昔、先人たちが遭遇したエキゾチックな南蛮文化(ポルトガルやスペインをはじめとするヨーロッパ文化)への憧憬の味だったのかもしれません。1543年、種子島に初めてポルトガル人が上陸して以来、鉄砲などの武器だけでなく、金平糖(色とりどりの小さなキャンディー)やボーロ(やわらかいクッキー)など、さまざまなお菓子が日本にもたらされました。この「カステラ」もそのひとつですが、「カステラ」という名前の語源は、中世スペインにあったカスティーリャ王国の名前だと言われ、カステラのルーツも、カスティーリャ地方のパンケーキだったとか。それをもとに、日本人好みのお菓子に改良したものがカステラだというわけです。まさに、何かを一から発明するよりも、それをもとに革新・改良するのが得意な日本人ならではのお菓子です。材料には、卵、小麦粉、砂糖あるいは水あめ(デンプンのシロップ)が使われ、発祥の地でもある長崎のカステラが最も有名です。
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