(※画像はイメージです。)
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文法・用例の間違い
形容詞を使うべきところを動詞を使ったり、副詞を使わなければならないのに形容詞を使うなど、品詞を間違っている例も多く見かけます。「英語には文法なんて要らない」などという声も聞かれたりしますが、それは違います。やはり、最低限の文法の知識は必要です。そもそも文法というものは、わざわざ難しくするためにあるものではなく、ルールを決めて表現することできちんとコミュニケーションを行うためにあるものですから、決まりを守らなければ通じなくてもしかたがないということになります。
以下は、文法、用例の間違いとしてよく見られる傾向です。
その傾向
●副詞、形容詞などの品詞の間違い
動詞や熟語などの後に続く単語の品詞が間違っている例で、英語表現においては基本的なルールです。また、形容詞にするか副詞にするかなどで、意味が違ってくる場合もあります。
●辻褄の合わない理論的におかしい間違い
Let's ~ はよく使われる表現ですが、その後に your ~ と続く文章をよく見かけます。また、Let's のすぐ後に Let's lunch など名詞を持ってくる間違いもたまに見かけます(Let's のすぐ後には動詞の原形が来ます)。
●冠詞の不在・間違い
日本語にはない概念なので無理もありませんが、不定冠詞 (a や an)がなかったり、逆に「ザ・○○」というふうに単なる格好だけで定冠詞の the を使っている場合もあります。
以下、実際に見かけたことのある文法や用例の間違いの例をいくつか挙げてみます。
間違い例
間違い |
正しい用法(推測) |
どこがヘン? |
Let's enjoy your summer life. |
Let's enjoy summer. |
●意外によくある間違いです。日本語の「~しましょう」は、「もっと勉強しましょう」など、相手に語りかけるときにも使うため勘違いしてしまうのかもしれませんが、英語の let's は let us の略ですから、「私たちがいっしょに~しましょう」の意味になります。そこに持ってきて、your summer life と「あなたの夏の生活」で続けてしまうことがヘン(というか論理的におかしい)です。「私の夏の生活は退屈で面白くないので、ここはひとつ、あなたの夏の生活をいっしょに楽しみましょう」などということにもなり、おかしいですね。
●また、日本人は life をつけるのが好きなのかもしれませんが、ことさら summer life と言わなくても、summer で十分です。
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If you are interesting, please call us. |
If you are interested, please call us. |
●「興味のある方はご連絡ください」という意味で使っているのだと思いますが、間違い例では、「あなたが面白い(興味深い)方である場合は、ご連絡ください」などというおかしな意味になってしまいます。
●主語に are や is などと be 動詞をつけて interesting という単語をつなげると、その主語になっている人(物)自身が面白い(興味深い)という意味になります。
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This toilet is full automatically. |
This toilet is fully automatic. |
●「このトイレは全自動です」ということが言いたいのだと思われますが、間違い例では、fully「完全に」ではなく、その形容詞形が使われていますので、「自動的に full(一杯)です」と意味がまず連想されてきます。
●また、toilet はトイレエリアではなく、便器そのものを指してしまいますので、「トイレに入ってまだ何もしていないのに、便器の中は自動的にいっぱい…」なんて想像したくもないですね(まあ、誰も本気でこんな意味に取る人もいませんが)。
●また、トイレが全自動というのも離れると自動的に水が流れる程度で、それ以外のことを自動でやってくれるということも考えられませんので、はっきりと「水が自動で流れます」という表現をしたほうがいいと思います。
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Please keep the restroom cleaning. |
Please keep the restroom clean. |
●これもトイレのサインですが、言うまでもなく「トイレをきれいに」という意味の注意書きです。keep ~ clean で「清潔に保つ」という意味がありますが、間違い例では、cleaning と動名詞になっています。
●こういった用例自体、間違いであり存在しないので、いちがいには言えませんが、keep cleaning「掃除し続ける」という意味合いを連想してしまいます。「掃除中だったので朝からずっと待ってるんですけど、まだ掃除中です」なんてことを思う人はいませんが、やはり、正しく使いたいものですね。
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こういった間違いは、やはり、辞書を引くことで防止できるものもあります。辞書にはその単語を使った用例なども掲載されていますので、面倒がらずに確認しましょう。
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